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【おまけ】平田凡夫のトレーニング録

一年ぶりの投稿となっていて、驚きました……。よければ、過去のお話など、ものすごーーーーく時間がある時などに、暇つぶし程度によろしければお読みくださいませ……m(_ _)m

 屋上で雲郷君と話したこと(※『雲郷、屋上にて』を参照)をきっかけに、僕は変わろうと思った。変化は少しだけかもしれないけど……。でも、雲郷君みたいに強い男になりたい! だから雲郷君に頼んで、彼のいつものトレーニングや勉強風景を、少し見せてもらえないかと頼んだら「おう、いいぜ !」と美しい声で、美しい白い歯を見せながら、美しい笑顔で答えてくれた。雲郷君はやっぱり、美しい……凄いなあ……かっこいいなあ……。雲郷君に「どうせなら今日、俺んちに泊まりにこいよ!」と言われたので、親に許可を貰い、彼と共に家へ。


 「ここが、俺んちだ! 」

どうやら、雲郷君の家に着いたみたいだ。それにしても……で、でかい! 小さいスーパーの半分は、入るんじゃないか!? やっぱり、雲郷君は色々、凄いなぁ~……。

「おう、入れよ」

雲郷君がガチャリとドアを開けた。と、同時に「「「ただいまー!!! 」」」という複数の声が。三人ほど雲郷君に駆け寄ってきた。お父さん? らしき謎の髪がカールした紳士さんと、お母さん? らしき白金色の髪を持ちつつ、ブリを持った若い女性、そしてもう一人は……。

「お兄ちゃん、その人は……? 」

もう一人の女性が言う。白金色の髪を持つ若い女性。そしてなによりも……美しい! 正直、芸能人さん並に美人で可愛らしい。雲郷君のことを「お兄ちゃん」って言っていたから、妹さんなのかな? というか、この方たちは一家なのだろうか。全員綺麗可愛いというよりも、美しい方たちだ。だめだ……! 僕はこの場に居ても良いのだろうか……。胃が痛くなる……。

「おう! 俺の友達の平田(ひらた)凡夫(ぼんお)だ! 良いやつだ! 以上! 」

雲郷君がその妹さんに答えた。てか、え!? それだけ!? 泊めても良いかとか聞かないの!?

「む! 凡夫君と言うのか! いつの間に我が子が増えたのかと思ったよ! お好み餅食べる?」

謎のカール紳士さんが尋ねてくる。フランクの向こう側すぎるよ……至極恐悦すぎるよ……。「え、いやあのその……。」と、僕がしどろもどろしていると

「こらパパ! 凡夫ちゃんが困っているじゃないの! もはや我が子そのものよ! ねえ?」

と、笑顔をこちらに。だめだ……。異文化交流、未知との遭遇だ……。と、目がしどろもどろになってしまった。

「あー。うちの家族ちょっとフランクでさ。私は雲郷マ―ノルで、お兄ちゃんの妹ね。気軽に『マ―ノル』って呼んで! 髪がカールしているのが、うちのお父さんで、ブリ持っているのがうちのお母さん! 今日はもう遅いから、お泊りなのかな? かな?」

しどろもどろになっている僕を見かねてか、妹のマ―ノルさんが聴いてくれた。極めてじょ、常識人っぽい。助かった……。

「あ、そうだった。今日、平田が泊まるんだが、良いよな?」

雲郷君がご両親に尋ねる。い、今なんだね……。

「あら、勿論いいわよ。ただ、凡夫ちゃんのご両親にはちゃんと伝わってる?」

雲郷君のお母さんに聞かれ、「あ! はい、ちゃんと伝えてあります! 」と答えると「うん、じゃあオッケ! 」と、お母さんはニカッてした笑顔を僕に見せてくれた。

「やったー! じゃあ、一緒にゲームやろー! デスクリムゾンってゆーゲーム! 」

マ―ノルさんは、はしゃぎながら、そう言った。雲郷君もそうなんだけど、このご家族はみんなほんとに笑顔が素敵だな……。良いご家族だ。と、しみじみしていると、雲郷君が

「こらっ! マ―ノル! 平田は合宿しにきたんだぜ? ゲームは悪いが、また今度な? わりぃな。」

と、マ―ノルさんを(たしな)めた。おっと、そうだ! 僕は強くなりに来たんだ! お綺麗なご両親や妹さんに狼狽えている場合じゃないんだ! 心も強くならないと! と、僕は頬を強めにパチンと叩いて意気込む。



 「え? もしかして、お兄ちゃんのトレーニングメニューをやるの? 血反吐、吐くよ?」と、マ―ノルさんがドン引きした顔でポツリと呟いた。













 え?














 それからの平田のトレーニングは熾烈を極めたッッッ!!! 血反吐を吐く。おおよそ、比喩のごとき、表現ではあるが、それが決して比喩ではないということに平田は本格的トレーニングの開始である早朝、美味しい朝ごはんの1時間後に気付くことになるッッッ!!!! プッシュアップ(余裕があればプランシェ)、クランチ、バックエクステンション、スクワットを300回! ジョギング20km! その他様々な雲郷特製トレーニングメニューッッッ!!! 明らかなオーバーワークッッッ!!! 日に30時間の矛盾ッッッ!!! マ―ノルの美しさに若干ニヤけていた平田もこれには、当然!


「無」になるッッッ!!!


 しかし、初めこそ10回ずつ、5kmで倒れる平田であったが、雲郷がちょいちょいトレーニングメニューを平田向けに変えたり、栄養バランスを考えたメニューを作成したり、そしてなにより平田自身の(雲郷君は僕に貴重な時間を使って、付き合ってくれている。諦めるわけにはいかない! そしてなにより僕は……。)


 (強くなりたい!!!)


という想いが、元来粘り強い平田ではあるが、このキツいトレーニングメニューを諦めない心持ちとなる。


 雲郷との合宿との後にも平田は、雲郷に誘われたこともあり、毎朝一緒に走る。今日も早朝起きて、雲郷と走る準備をする平田。「おっといけない。これを忘れちゃあだめだよね。」と、ポツリ。「平田専用特別トレーニングメニューメモ! 」と若干タイトルが長いメモをポケットにしまう。


ウェアを着て、靴を履き、友との大事なメモ(いだ)き、目に抱くは不屈の闘志

滾る気持ちに健脚乗せて、くじけず平田は今日も行く



 「よしゃ! 行くか! 」




※無理な筋トレ、ダメ!絶対!

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