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幸福だった世界をもう1度 ~2度目の人生も幸福になりたい~  作者: 年齢詐称余裕
エピソード1:プロローグ・原作改変~
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STORY6:剣を振る

最初はへっぴり腰で素振りすらまともにできずに息を乱していた。

基礎体力作りの走り込み、そこからの筋トレ、筋トレは詳しくないので

剣を振れる腕力が欲しい、剣を振っても姿勢を崩さない体幹。

剣の重さの慣性に振り回されない全体の筋力が。


クロエが教える剣、アドーの教える光属性の魔法。

オレの今のカラダには光魔法の適正があるのか・・?


「お兄様、まず・・腕に力を入れて、何もない手のひらからひねり出すイメージをしてみてください。」

とりあえず言われるままやってはいる・・・

「くっ・・・」

なんか気持ち腕が熱い・・・。

筋肉痛なだけなのか、それともなにかが。


手のひらの上のなにもないとこから光のほんの小さなカケラがでている。

目を閉じ、腕から手のひらへとひねり出すイメージに集中した。

なんだ?!手のひらがピリピリする・・・。

ゆっくり目を開くと光の小さな玉になっていた。

集中を切らしたとたんにパン!と弾け飛んだ。


腕が、痛え。


「そうそう、そんな感じですわ!」

はしゃいで喜ぶアドーがこっちを見てキラキラしている。

当然使いこなしている兄だといった妹は今のこの初歩にもならない行動に喜んでくれている。

当然のように使えるらしいものを失った振りをしていても純粋に喜んでくれている光景の理由を自身で喜ぶことより疑うことが先行してしまっている。

この人たちはなぜ、妄信的にオレの都合を信じているんだ?

偶然か?それとも担がれていて偽りの証拠のようなものを探しているのか?


自身はその成果もいつホンモノではないと指摘されるのかと不安を残しつつも

鍛錬を続けるのである。


ーーーーーーーーーーーーーーーー2ヶ月後ーーーーーーーーーーーーーーー


いつの間にか剣の素振りくらいなら姿勢を保ちまっすぐに振れるようにはなっていた。

そして魔法も光魔法で光弾を1発は飛ばせるようにコントロールできており

継続は力なり、といったものか?

しかし食事のたびに毎回ジーナはドジをしてクロエに叱られるようなことがまだ繰り返されていた。


掃除をしているはずのジーナが邸の外にあるベンチに座っていた、ただ少し様子がおかしい。


「どうした?体調でも悪い?」

問うオレはジーナの膝元に1滴2滴と

色濃く染まっては薄くなるのをみた。

「ホントどうしたんだよ?差し支えないなら話して?」


すると顔を上げてくしゃくしゃな表情で言うんだ。

「わたしは、メイドに向いてないのかもしれません。」

まぁなんとなくわかる、幾度となく同じようなミスでクロエに叱られるのもあるがあの人数のメイドで唯一ミスの目立つ人だ、一生懸命であっても失敗が続けば自信がなくなることもある。


「ジーナは、この仕事・・嫌いか?」


さらに表情をくしゃくしゃにして鼻水まででてきて話す。

「そんなわけ・・・ないじゃ・・ないですかぁ・・・」

オレはなんだかんだでジーナくらいの歳のときは自身の社会性のなさと理不尽な先輩複数の指導で方針がめちゃくちゃでどうやったら叱られないか考えるので精一杯だった。

向いてないんじゃないかという思考は同じ道を辿っているのだ。


「ジーナ、きみはまだ失敗という失敗をしていない、周りが多分厳しいのとちょっとだけ伸びるまでの時間がかかってるだけだ。」

オレもそうだった、とは言えないのだがな・・前世の話だし。


「失敗しても大丈夫だ、死ぬわけじゃないさ、1つずつ同じ失敗なくしていこうな?オレも違うコト今がんばってるから。」


泣きながら笑うジーナはこっちを見て涙を拭く。

「ぐすっ、ハイ!がんばります!!!、顔、洗ってきますね。」

走って邸内に戻っていった。


後ろを振り向くと遠目にクロエが微笑んでいた。

アドーはやれやれといったジェスチャーを出している。


クロエは真剣な顔で言い放つ

「自身の問題もありますのよ?もっと精進なさって?」

応じつつ素振りにまた戻る。


アドーはジト目でこっちをみて

「お兄様は好色家なんですか?そうやって女性にばかり・・・」

でもアドー自身も顔を赤くしてるじゃないか。なんだこの展開は・・。


それを境に毎回ジーナが同じことでは注意されなくなったり

ちょっとメイドらしくなってきたような気がした。

余談だが、周りのジーナの見る目が少し対等になったというか周りに馴染んでいっている気がする、以前はなんか少しばかり見下されているというかなんというのか・・。


クロエも姿勢を崩さずに黙って頷いてるとこが多いけど

これはジーナをみて頷いているのは視線でわかった。

ただオレもクロエをみてちょっと微笑ましい。

理由は簡単だ、あの日からある一定のペースで毎晩・・・。


ある晩の深夜の寝室

すぐ隣でベッドに潜るクロエ。

「ホープ様、なにか隠し事をしてらっしゃいますね?」

ビクっとした。ただ覚悟はしていたのだが。

「何をだ?」まだしらばっくれるつもりなのだ、このオレは。

「いいですよ、今はそのままで・・ただ、話せるときがきたら、お願いしますね・・わたしは逃げません。今こうやっているのも信頼しているからですからね。」

そういってこの夜も1つになり、夜は更けていく・・・。

またしてもドア付近で聞き耳を立てている者がいた。


ーーーーーーーーーーーーーーーアドー視点ーーーーーーーーーーーーーーー

お兄様・・なにをしてらっしゃいますの・・・

胸がチクチクしますわ・・・。

血のつながった者だと知りつつも、見たくないであろう物が見えてくることに、胸の痛みと自身が彼の何になりたいのかわかっていなかった。

首をブンブン振って

この気持ちを持つことはよくありません・・・

自身を律するように服で普段見えない腕の部分などを爪で引っ掻く。


それでも兄がクロエとなにをしてるか気にしてしまっているのだった

ほんとによくない・・ですわ・・・。

呼吸に熱を持ったまま・・。


ーーーーーーーーーーーーーーーークロエ視点ーーーーーーーーーーーーーー

過ちだとわかっていても引き返せないし、10年の積み重ねがわたしをどれだけすくったことなのか・・。

ルミネス家に仕えること、わたしはここに人生の居場所にすることを誓った身。

絶対にこの秘密は守らねば。

ここにしか、居場所がないわたしに何ができるのであろうか・・。

そんないっぱいいっぱいだったホープ様は、勘違いさせるような優しさを向けてくるの・・・ずるい。


貧困家庭でわたしが金を稼ぐために無茶する理由があり、その後この家に救われました。

ブレイブ様もディボ様も、1人の人間として迎えてくれた。

メイド志望であっても主従は崩さずとも、家庭としての温かみがある。

そんなブレイブ様の御子息、ホープ様。


幼い彼もわたしを1人の家族として接してくれた。

10年経っても変わらずに・・。

アドー様もそう、ある時は家族、ある時は友人のように・・・主従を忘れるくらいに、この場所が好きなの。

だからわたしは今隣にいてくれるホープ様を想い人にしてしまった。

わたしの世界は狭い、だけどそれで今はよかった。

幸福、だから。


ーーーーーーーーーーーーーーー更に1ヶ月後ーーーーーーーーーーーーーー

カキィィィン!シャリィィィン!!バンバンバン!!

剣撃の弾き合いと魔法が地面をえぐる音。


ふりかぶるクロエの斬撃を受け流し、そのまま柄を前に持ち替えてで腹に突く

ドムゥ!!

「くっ!!」

ひるまずクロエがそのまま膝で柄を握っている指を狙った

ガっ!!!

手から模擬の金属剣が離れた

「っ!!」オレはそのスキにローキックで足を払う

ズガっ!!「なっ!!」

クロエはスネの後ろから払われる感じになりカラダが後ろに倒れそうになる。

「ふっ!!!」

片手で支えつつ払われた逆の脚でホープの膝の裏を狩る。

「チぃっ・・・!」


尻もちをつく、その後回転を利用してすぐに立ち上がりクロエの左拳が回転の勢いそのままオレに振りかぶる!

右に転がり避ける、その直後地面がめり込んだ。

さっき落とした模擬剣を拾いスイングした。

クロエの左胴に強打する、そのまま横に吹っ飛んで倒れ2メートルほど滑った。

ズザザァ!!!


アドーが声高くストップする。

「すとぉ~~っぷ!!!」


「ゲフッ・・カハッ・・」

咳込んでいるクロエ

「だいぶ・・・上達しましたね・・・剣だけに頼らない戦い・・できてますよ?」


ゆっくり立ち上がるクロエ

脇腹を押さえている。

「模擬剣といえど、重さもあります、この程度は覚悟しています。」


「はぁ、はぁ、はぁ・・・」

肩で息をしているオレはこの数ヶ月だいぶ動けるようになったんじゃないか?

慢心はいけないが。


アドーはオレに言ってくる

「お兄様、クロエを癒してあげて?こないだ教えたじゃないですか。」

これ。アドーはオレにその教えたであろう「清淨なる光の加護」をやれというのだ。

緑色と白っぽい光が包む・・・。

傷口が早送りのように塞がっていく・・。


アドーがもう1回といわんばかりに以前のアドバイスの光をだすときの要領でやれと。

「今度は傷口がきれいになるイメージを手のひらに出すようにイメージね。」


クロエに歩み寄って患部である脇腹を少しまくってもらった。

白い肌にアザが・・。

そこに手を触れてイメージしていく

目を閉じて、傷口がきれいになるイメージ、この場合はきれいになる、というのが大事らしい。

今回は打撲なので傷口が塞がるイメージではだめらしい。


「あぐぅっ!」

痛みは伴うのかな??

アザのある血色がよくなっていき綺麗な白い肌に戻る・・・。


小さく言葉にする

「できました・・ね?」

クロエは感心してこっちをみる。

ちょっとうまくいったことに嬉しさを感じた、それは癒しが使えたのもあるけど、クロエが喜んでくれたことなのかもしれない。

それでも癒しは今後必要になると思う、はっきりはしないがあるに越したことはない。守るために・・・。


少し不安が残るが、次のフェイズに行けるかもしれない。

恐れながらも父へ打ち明ける準備ができたと思うことにする。


よくある閉鎖的に近い環境で間違った感情をもつタブーと葛藤する人

リアルでもあるようですね。

これは家庭の良し悪しあまり関係ないらしいです。

ただこれはフィクションなのでマネしないでね。


あと戦闘シーンがヘタすぎて泣けてきた。

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