STORY16:光と闇
「光の匂い・・・疎ましい・・疎ましいとも・・・」
闇の教祖と自称しているダークグル。
巨大で3mくらいはあるだろうか?
黒い禍々しいローブ、さっきの黒いレーザーは?
「問おう、貴様らは異教か・・?光の匂いをしているな?異教だな?」
問い直すが答えを勝手にきめている相手。
手を前方に掲げる・・より強い光だろうと踏んだアドーに向かって
「ボーッとするな!」
無情にも黒いレーザーがアドーを狙い飛んでいく!
無我夢中で駆けつけるオレは、気づいたらアドーを突き飛ばしていた
「!!!」
前方から闇のレーザーが貫こうとする・・・・
盾もなにもないし、なにより防げるものがないことを忘れていたのか・・?
カラダが自然にルミナイトセイバーを前方に構えていた。
「万事休すか・・?!!」
目を強く瞑って、微動だにできずに構えたポーズは震えている。
「ホープ!!!!逃げて!!!」
「お兄様!!!」
「ホープ様っ!!!いけません!!!」
ごめんな・・こんなとこで終わるなんて・・・
2度目の人生もここまでとはな・・なにも答えなんて出せてない。
クロエにも、エルにも・・。
アドー、オレは不甲斐ない兄だった・・・すまん・・・
悩んでばかりで・・得意げに何やり遂げている気になってたんだろうな・・?
ハハハ・・・
遠くから3人の声が・・・聞こえる・・
「・・・?!」
???
いつまで経っても黒いレーザーを喰らっていないのか・・それともオレはもう死んでいるのか・・?
目をゆっくりと開けた・・・
信じられない光景、それは・・・
ルミナイトセイバーが金色に輝いている・・・
オレのとこだけレーザーが弾いて避けているように飛び続けている・・・。
「バカな・・!!光の匂いが・・強く・・・」
光が満ちているのか、この剣、よくわからないが。
「ルミネスよ、よくきけ・・」
・・・?!なんか声がする、お前はなんだ??
「今はそんなことを答えているヒマはない、この満ちた光を放て!」
言う通りにするしかないが、どうやるんだろうか。
「剣とカラダをつなげたかんじで魔法のつもりで放つのだ。」
ニュアンスはわかるが・・できるのか?オレに。
腕から光の弾を出す感じなのは直接カラダからだけど、じゃあ剣はどうやるんだ?
剣から光の斬撃を出すイメージを持って目を瞑る・・・
握っている手が熱い!
思いっきり上に振りかぶって・・・下に振り抜いた!
目を開けると・・・光の波動のようなレーザーと違う、光った衝撃波のようなものが向こうへ飛ぶ。
闇のレーザーを弾きながら、構えている手を斬り落とした。
「ぐゎぁぁぁぁぁあっ!!!」
重厚なおぞましい悲鳴が上がる。
斬り落とされた腕部は灰になり霧散した。
ダークグルは斬り落とされた腕のほうをもう片方の腕で押さえている。
なにやらシュウシュウ溶けているようだ。
「許せん!!!」
ヤツの頭上に複数の骨が生成された、結構大きいな。
するとすぐに骨が回転しながらこちらに複数飛んでくる。
「っ・・!!!」
エルは器用に受け流すが弾き漏らした1本が胴にぶちあたる。
「くぅっ・・!!」
結構な勢いだったのかカラダが浮いて飛ばされかけた。
うまく足で地面を踏みしめて踏みとどまる。
「こいつは!!」
クロエはフットワークを活かして避けるが受け流した剣が弾かれて地面を滑る。
カン!シャリリリ!!
「面倒なのが現れましたね。」
アドーのほうに一番多く飛ぶも光の盾で何本かは骨が霧散したが、1本が亀裂を入れる。
「なにこれ、アンデッド???」
読めない・・原作に存在しない敵の行動も弱点もわからない。
命掛かってるからな、さっきからこんなのばっかりだ。
さっきも死ぬかと思って諦めかけてた。
「オレが前にでる、フォロー頼む!!」
前のダークグル本体に向かって駆けていく。
「月の祝福にて、強い意思を!ルナブレス!!」
アドーのバフか!!!
脚が速くなった、そして少しばかりダークグルの挙動が多少ゆっくりに見える
少し遅れてエルも前に出る、もう反対サイドのクロエも剣を拾いつつ前へ!
こちらに闇の弾を連打してくるが、弾道が見えるオレは左へ右へ避けつつ前に近づいてきた。
ルミナイトセイバーで斬撃を与えるが手応えがない。
なんだと・・?!
バックステップで距離を少しとる。
そのすぐあとエルとクロエが同時に斬りつける!
ガギィィィン!!!
「なっ・・・」
「なによこいつは!!」
一瞬闇の衝撃波のようなものを範囲で出した。
今のはバリアかなにかなのか?!
「くぁぁっ!!」
反動で仰け反るエルは地面を踏みしめたままズザーっと滑り止まる。
クロエはその反動を円運動に変えて自らその回転でもう1度近づく。
バリアの解けている瞬間!!
ドシュシュシュ!!!
「小賢しいぞ!!異教!!」
カラダから黒い腕のような物理とは違うものがクロエの左腕を貫く。
外傷がないが黒い瘴気が腕にまとわりついた。
「ぅぁぁあああああっ!!!」
悶え苦しんで左腕を押さえながら転げ回る。
「クロエ!!!」
ルミナイトセイバーはなにか条件がないと物理剣にはならないので判定がない。
物理剣は逆にバリアに弾かれる・・・。
「アドー、クロエの治療は【清淨なる光の加護】でいけるのか?」
「わからないけど、やってみる!」
クロエの左腕に手をかざして緑色と白の光が出ている。
「うぐ・・ぅあぁぁっ!!」
苦しそうだ。
無防備なアドーをオレは庇いながら戦うことに。
「エル、ムチャするなよ?こっちは手負いがいるんだ」
「アンタ、あたしを誰だとおもってんの?任せなさいよ!」
虚勢を張っているのかもしれないがこういう言葉が頼もしい。
今度はダークグルから鋭利な骨の槍が4本生成される。
「引導を渡してやる、光の匂いを消し去ってやる・・背教!!!」
4本の骨の槍はまっすぐアドーを狙ってくる。
アドーの方へ駆け出して戻る・・
全部弾いてやる!オレはその気概をもってアドーの前で剣を構える。
1本も通さない、今度はさっきのように最後まで目を離さない、諦めない。
ルミナイトセイバーで全部斬り落とそうと振り抜いた。
「え・・・?!!」
すり抜けた・・
理由はわからない・・すり抜けた4本の槍は・・
オレの左肩、右脇腹、右脚、右腕・・・。
血が吹きでる・・・
「なんで・・・・?!」
そのまま倒れてしまう。
「ホープ!!ちょっと!!?」
「お兄様!!お兄様!!!」
4箇所か・・立てるか・・?!
ズキっとした激しい痛みとそれなりに血がでている。
こんなとこで・・終わりたくは、ない。
血が大量すぎて・・意識が・・・・
エルの叫び声が・・・遠くなって・・
ダークグルが近づいてくる・・・たてよ・・・オレ・・。
「や・・めろ・・。」
がむしゃらに剣で斬ろうにもバリアで弾かれたりしているのが見えたが・・
オレはどうやら・・目を閉じてしまいそうだ。
闇の衝撃波でエルが飛ばされる。
床に滑っていく・・・。
アドーは涙を流して必死に
「やめて・・・お願い・・・・」
極限状態だった。
そのとき
アドーの表情が無表情になる。
「光の慈悲と加護、悪しきものを打ち砕くために、鳴らすその音色は・・・光の巫女たる資質のもとに、一度だけ救いを・・・。」
激しく光が教会全体を飲み込むように広がっていく・・・。
「永遠たる光の福音」
脳に響く美しいメロディと音色が
教会自体を飲み込んでいる・・・
クロエの左腕の瘴気が消え、エルの傷も癒えた。
そして・・・
なんだ・・・この暖かい光・・・オレ・・死んだのかな・・・。
いや・・・アドー?違う、アドーに似ているなにかが、オレの手を掴んで引っ張っている・・。
空を飛んでいるような気持ちと・・・光の空間の出口に向かって・・オレを連れて行くのか・・そうか・・天国?オレは正しく生きれたのかな・・?
出口を出た瞬間
はっ!!
「教会??オレはどうなったんだ??」
血溜まりはあるけど傷がない??!!
「カラダが動く!!!」
それにみんな立ってる!?
「心配したんだから!!バカホープ!!」
「無事で・・よかった・・。」
ですますがここだけはなく素のクロエ。
無表情のアドーが語る。
「ルミネスのものよ、もっと辛い試練もあるが・・・わたしのできることはここまで、あとはアナタたちが紡ぐ物語。」
「まて!キミは、アドーじゃないな?ありがとう。」
脳に響く声はオレだけでなくみんなに届いたようだったが
クロエだけは聞こえてない様子。
「わたしは・・光の巫女・・ソルレイン、いずれは月、星、太陽が1つになったらわかることでしょう。」
そういってアドーの姿を借りた巫女は心に語りかけ、別れを告げた。
その直後、アドー自体は急に目をパチクリしていた。
「お兄様!!よかった!!」
「ホープ様、まだ終わっていません。」
「100倍返しよ!!!」
光に仰け反っていたダークグルは少し禍々しさを失っていた。
「ぬぅぅ、まやかしを!!」
どうやら光に異常なほどの嫌悪をしているようだ。
さっき落としたルミナイトセイバーがまばゆい光を纏っていた。
なんで・・光ってる?
そういや光剣はゲージを溜めるんだったんだっけ。
オレはこの【エクストラブリンガー】という職についてはよくしらない。
ゲージ溜めてどうこうするってフレがいってたな。
この世界でゲージを溜める行為ってなんだ?
だが、今わかってるのは普段と違うこの状態ならなにかできそうなことくらいだった。
「アドー!微光の盾を付与してくれ!」
微光の盾、それは1度のみ攻撃を無効化する味方付与可能のバリアだ。
「了解、お兄様!」
大きくルミナイトセイバーを振りかぶる。
「うぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
力の限り振り落とした!!
強い抵抗感を感じた。
引き裂かれるダークグル
「ぐがぁぁぁぁ!!させぬ、させぬ!!」
骨がまた生成されてオレを狙っているようだ。
「2度も同じ手はくわないわ!!」
「そうよ!!」
光の弾をエルもアドーも撃って生成した骨を撃ち落としていく
「大体察したわ、この骨は光の魔法で相殺できるってコト。」
まだ、ルミナイトセイバーは強く光ってる。
もう1度!!
剣が語りかけてきた
「いくのだ、ルミナイトブレイカーを決めろ!イメージは空間まで切り裂くイメージで斬ればいい。」
脳内でイメージしてみる。目を閉じてたら毎回見失うこともあるから
今度は目を開けたまま魔法を込める、失敗は許されない。
目を瞑ってるのはリスクなんだとさっきの黒いレーザーでもわかった。
余計なことを考えるな。
手に光が集まっていく・・その後連動するようにその光は剣の刃に流れていった。
「ルミナイト・・ブレイカー!!!!!」
つい叫んでしまった、オレはきっと必殺技にあこがれているんだろう。
叫ばなくても技が出るのだから。
「疎ましい・・・疎ましい・・わが身が・・終わる・・・」
ダークグルのカラダに光が灯されていく・・・
「がぁぁぁぁぁぁ!!!!」
膨張して破裂したのち霧散してカラダは消えた・・・・。
神父の蒸発したところの付近が光っている。
なにか落ちているようだったのでそこをみて拾い上げた
なんだ・・?この記章・・?
クロエがそれを見て
「これは・・?!ジェレイア王国の記章?!」
ジェレイア、そうレフラルドに隣接した場所こそジェレイア王国の首都である、王都ジェレイミスである。
「なんなの・・ホント、王国なんかやってんの??」
「こわいよ・・・お兄様。」
「なんなのでしょうか?この違和感とこの連続した問題。」
エルが今更急に話す
「実はね、あたし前に王子から縁談があったことがあるのよ。けどそのときはもうルミネス家との婚約に流れがいってて断ったの。」
政略結婚とでもいうのか?断るってそれできるもんなの??
「なぁ普通断れないんじゃないのか?」
エルが困った感じで答える
「それがね、一枚岩じゃないみたいなの、王は別の候補と王子に縁談しようとしてたらしくて。王子が独自にこっちにコナかけてきたって感じ?」
妙だな・・そんな話だったか?
まぁ今は現状起きていることを優先すべきだろう。
とりあえず今日はもう1泊してここを発つか。
「今から出ると時間に問題がありそうだから、明日発つことにしよう。」
「そうですね、だいぶ消耗しましたし。」
「わたし疲れちゃったよぅ、魔力使いすぎでバテてる。」
「無難ね、あたしも賛成。色々ありすぎて。」
ここはもう問題ないだろう、ここの街はもう大丈夫だろうか?
そう思いつつ明日への予定を考える。
幸福へつなぐために、今のとこは4人無事で良かった。
ルミナイトセイバーは光剣なので実体剣じゃないんですが条件が満たせれば物理剣としても。
光剣の特性は劇中のゲーム原作だとゲージがあって溜まると・・?!って感じですが
今のとこはメタなので伏せており、この世界の中にはゲージなんてあるわけもなく・・・。
この世界でのゲージの溜め方にあたる行為がわからないといった話ですね。
あと月と星・・なんか思い当たることないですか? 太陽はまだいませんが。3つですってよ?




