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STORY9:神聖レフラルド

馬車を街の入口で止める御者。

「お送りするのはここまででございます、ご武運と幸運を。いってらっしゃいませ、よき旅を。」

キャビンを開けて近いクロエ、エルと降りて、続けてオレが降りる、アドーの手を取り安全に降りる。

再び馬車は引き返して去っていった・・その小さくなって闇に消えた馬車を見送って・・。


街はどうも建物が質素であり、中央には見上げるほどに高く壮大な教会が建っている。

「神聖レフラルドの教団なのかしら?」

エルが当たり前そうに。

クロエも続けて。

「神聖というなら教団があるものだと思いますが?」

オレはこの世界の宗教というものを知らない。

「宗教ってどれだけの比重で生活に影響するものなの?」

アドーがエラソーなドヤ顔をする。

「なにか不安なことを神頼みにするのはあるあるなのよ、お兄様!」


なんだ、そこらへんは大体同じなのか。

というかこの世界は現代日本の偏見の制作者の意図がこの世界を作ってるならそういうのもありそうではあるな。実際はどうかも確認する術がないが

あくまでこの世界での、常識だけを知りたいので関係ないことは考えないことにしよう。


そして高い丘の上に囲いができており屋敷なのか?

「なぁエル、ここの領主に面識・・あるわけないか、知らないってさっきいうってたしな。」

エルが首をかしげている。


「領主?たしかここは民衆で集会して決めるような話を聞いたこともあるような、でも教団はじゃあなにしてるの?って。やっぱりお布施?」


クロエは少し考えている。

「わたしの考えることはこうです、当然民衆が集まって決めるのはいいでしょう、教団には任意でお布施をして教団は心の安心を与えている?妥当ならこうですね。まぁ実際聞いてみればいいのですが。」


オレは

だったら運営できるだけの建物と資金はどれだけ費やされたんだ?

街の規模、街の人たちの人口と投資率。

領主の話から領主がいるかいないかも確証がないんじゃ話も進まないし

一応建前上見識という分野では街を分析してなにで成り立っているか?

くらいの認識を得ることは大事なのかと思っている。

こういう積み重ねがこの世界での生活に役に立つ可能性もあるからと。


なんか違和感を持ちつつも街に足を踏み入れる

酒場で食事をしようとするのだが

活気があまりないな・・・


この違和感を感じつつも食事をすることにしたんだ。

食事処かつ、酒場でもあるこの場所に足を踏み入れると

なんだか静かというのか雑踏というものがない。

純粋に立ち寄る人とか人口が少ないのかとも感じるが

異様な雰囲気である。

この世界の酒場としたものがこういうものだというなら合点がいくのだが。


「いらっしゃいませ、ご注文承ります。」

なんか抑揚もないな。いっちゃ悪いがロボットのようだ。


各々注文を済ましていくが

メニューを見るとなにやら肉の種類とかは知らないが

動物肉だということがわかる絵である。

この世界特有ではあるものの肉や野菜などもあまり見た目だけだったら代わり映えしないな。

いうなら動物肉は魔物のものだろう、原作で見知ったモンスター名のものはちょこちょこあるが

食事として出せるのであれば食えるものだと理解した。


大体ブタやらイノシシやらウシのようなやつだからな。


テーブルマナーみたいなのは30代のころの友人の結婚式で役に立ったがそれをまたここでするとはな。

貴族たるもの建前だけでも下品に食すことはなんかダメな気がする。

どこで誰が見てるかわからないものだ。


しかもこの他3人だ、当然のごとくみんな行儀がいい。


エルがイジワルな顔してクロエに質問する

「オトナのクロエに訊く、いい男できた?」


「・・ッ!!」

オレはそれを聞いてふきだしそうになった・・


毅然としてクロエはツンとして答えた

「さぁ、どうでしょうね・・フフ。」


地雷を踏んだことに入っていない。


クロエはそのまま返す

「エル様はどれくらいホープ様を慕っておりますのでしょうか?全てを捧げてもいいと思っておりますか?」


ガタン!!!

テーブルに頭を打ち付けたオレがいる。


アドーはクロエに指さして口を金魚のようにパクパクさせている

「す・・全て・・??」


エルが顔をみるみるうちに赤く染め、耳も一緒に真っ赤になる。

「な・・な・・・なにを!!!アンタバカじゃないの!!食事中でしょ!!」


全くそのとおりである、なんでこんな場所で下ネタになりかねない話をしてんだ・・?

クロエわざとやりかえしてんのか??

女は怖い、この光景は生前、そう死ぬ前にも体験したんだ。

自分自身に向けてくる気持ちを理解してしまうとどうしてもその相手のつらそうな顔を見たくないことが先行していて、自身の気持ちは置いてきぼりにしているというのをわかってしまう。

残酷なコトだとわかっていても流される、それなら本当は好いてくるのさえも自身を罰しなくてはいけなくなってしまうし

自身が人を好きになることもまた罰なのかと思っている。

好きになってはいけないという呪いを抱えているような気がする。


そうしたらクロエの想いはどこへいくのだろうか・・・。

これ以上は泣きそうになるので考えることを一旦やめることにした。


アドーが表情をみたのか心配そうにこっちを見る。

「お兄様、大丈夫ですか?顔色がよくないような。」

オレは平気そうな顔をするがなりきれてないかもしれない。

「いや、なんともない・・大丈夫だ。」


エルが優しく微笑む

「アンタ、疲れたのよね。何でも抱え込もうとするから・・・」

知ったようにいうが、オレは本来のホープじゃないんだよ。

そう思うだけだが、エルが悪いわけではないしむしろ心配してくれている。

なんかエルもエルで気持ちがあるとなると今後どうしたらいいのかわからない。

最初はなにも考えずに死なないようになればいいなとしか思ってないのに、いつの間にか悪いクセなのか情が入ってしまっている。

アドーにも少なからず妹ではあるもののなんか違う目でオレを見ているような気がして後ろめたい。


なんでこうなってしまうのだろうか?

この世界がそういう都合でできているのか、この世界には男が少ないのか?

よくわからない。

自身に向けてる気持ちすらもホンモノかわからなくなっていくこの感覚。

こどものころの初恋に似ている。

器用にこなしているつもりなのに

なかなか折り合いがつかなかったり思い通りには動かないのが人間というものなのだ。


オレはきっと全員の善意を裏切っているのだ。

そう思わないと自身が崩れてしまいそうだから・・。


クロエは心配そうにみんなに確認するように語る

「ここ数ヶ月のホープ様、なにかに取り憑かれたように鍛錬しておりました、戦う方法を忘れたと・・、それでも以前ほどではありませんがカンは戻ってきております。」


エルが驚く

「は?どういうこと?戦う方法を忘れた?なにそれ知らない!」

アドーはクロエに補足するように

「お兄様は魔法すらまともに出せなかったんだよ?おかしいよ。」


ここでその話するのか・・・

3人になにかの疑いをかけられてしまっているような気がして。

本当のことを言ったらこの時点で孤立してしまうかもしれない恐怖で震えてしまっている。

アナタはだれ?

ホンモノのホープ様はどこ?

あやしいやつだから斬ろうなんていわれたらそれこそ終わってる。


ここはやり通す以外はないのだった。

「頭が少しおかしくなってしまったのかもしれない。一部欠けたというのか。」

建前的に辻褄をあわせるならこれ。

原作知識を持っているとこは整合性を保てるので完全な記憶喪失でなくてもいい点だ。


もし仮に逃げ場がなくなったときホントのことを言えるようになったときは

もっと信用を重ねていかないといけないのだ。

精神が40過ぎたおっさんの思考は深いが、実際知ってるがキーボードやマウスの操作の外の経験は0なんだ。

だから不安と葛藤などを繰り返して1度しかないものをいかに切り抜けていくというテーマを抱えて接していかないといけないのは正直しんどい。

浦島太郎の気持ちもこれとにたものだったのだろうか?

いや、浦島太郎は同じ世界で時系列が違うだけだ、常識も知ってる前提だろう?


そんなことをムダに考えるのもオレの悪い癖だった。


食事をなんだかんだで済まして出ることにした


クロエは冷静に

「宿をとりましょう。あの建物です」

3階建ての建物がある、そこに指さした。


INNの看板がある、なんだよこれ、思いっきりMMOだろwwwwww

やはりこういうムダなとこはゲームのモチーフがちゃんとある

そこだけは心の支えである。


宿の主人が部屋の空きを確認している

クロエがやり取りしてくれている、こういうとき助かる。

そしてカギが・・・カギが・・・・3つ? は???4つじゃないの??


「ホープ様、わたしが警護しますゆえ相部屋です」

おいwwwむちゃくちゃにもほどがあるだろw強引な手段を使うなw

とはいうもののクロエとは一応というのは失礼なのかもしれないが

秘匿された恋人という関係にはなってしまっていたので

こういうことに反論したり歯向かうのは周りがヘンだと思っても

クロエが傷つくのではないかと思ってしまうので受け入れてしまう。

だからといってエルやアドーをないがしろにしようとも思っていない

クズだ、オレは。

だれも傷つけたくないとはいうが周りの気持ち、オレに向いてるとか向いてないとかを考慮しなくても社会規範というものがあるだろう。

なぜオレはこれを無視しているんだ?


各部屋に別れ、3Fの301にアドー。302はオレとクロエ。303にエルという最悪の組み合わせと割である。


なにもありませんように・・。


「じゃ、また朝にな?」

「お兄様、わかってますよね?」

なにをだ??

「ホープ、おやすみ・・。」


そしてカギを開けてドアをゆっくり開く・・

どうやらレイアウト的には全部屋セミダブルなのか・・?

ドアを閉め、カギをガチャリと閉めた

机にカギを放り出して。


ベッドに座る。

「今日は色々と疲れた・・・。」

密着するように隣に座るクロエ。

「お疲れ様でございました、今日も・・ワガママを言わせてもらっても?」

わかっていた。それでもこの状態で承諾してこの4人での関係性にギクシャクするのは気まずい。

「いいけど、極力抑えてくれ、音とか?」

コクリと声も出さずに頷くクロエ。

衣擦れの音を聞き

「お手柔らかにお願いします・・・」

2人は照明を落とし夜の月光に祝福され、重なりつつも時間が過ぎていった。


その状況に壁に耳を当てて何かを探るアドーと

その反対サイドは耳を塞いで布団に潜るエルの姿。


そんな夜だった。



なんか説明しすぎているような気がしますw

一応どんな街なのかということを知ってもらうことに意味があるとおもっているので理由をつけたしているつもりですが蛇足感が否めません。

ですがどっちかというと説明しすぎているように感じることが一番書いている自身が気にしているとこでもあります。

作者としても葛藤しながら書いています。

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