第六話 結成、幻想郷探偵団 下
* * *
それからしばらく、俺とルーミアは他愛もない話をしながら進んでいた。
ルーミアは喋ってみればなかなか饒舌で、それなりに仲良くなれた様に、思う。
しかし――
フラン達が帰ってくる様子もなければ、図書館の奥に突き当たることもない。
少しこの図書館を舐めていたみたい。
計画変更だ。
「よし、ルーミア。ストップ」
「んん? なんで?」
俺が立ち止ると、ルーミアは数歩先で止まり、振り返って首を傾げる。
そんなルーミアに対して、俺は元来た道を指差した。
「ちょっと引き返そう」
「なんで?」
今度は反対側に首を傾げて、ルーミアは言う。
俺はその理由を簡潔に述べた。
まずはフラン達が戻ってこないという事。
チルノを捕まえて戻って来るには少し遅すぎやしないだろうか。何かあったのかもしれない。
次にこの図書館があまりにも広すぎるという事。このままでは迷子になりかねない。
上の二つを告げると、ルーミアは目を妖しく光らせて笑った。
「私は凛がいるから迷子になっても大丈夫なんだけどなぁ」
「……ッ」
一番の理由は、これだ。
ルーミアが飴玉を食べ終わってしまったのだ。
「いやでもさ、ルーミアが迷子になったら皆心配するぜ。
だからあんまり心配かけないように……な?」
「ん、そーねぇ」
慌ててそう言うと、ルーミアは適当に頷いた。
そして俺の手を引いて(捕食者に手を引かれる気持ち、皆様はわかるだろうか)、進行方向と逆、つまり元の場所に進んでいく。
……早くチルノ達戻ってこないかなぁ。
「凛、こっちだよ」
「えっ?」
ルーミアは急に角を右に曲がる。
俺たちは真っ直ぐ進んできたから曲がる必要は……。
まさか。
俺は慌ててルーミアの手を離そうとした。
しかしルーミアの力が思いの外強く、振りほどけない。
「ちょっルーミア! 待って! この世には人間よりおいしいものなんてたくさん――」
「静かにしないと、噛み切る」
「~~~~ッ!」
ルーミアは俺の腕に牙を突き立てる。
俺が恐怖に喉を引き攣らせた瞬間
「ちょっ、ちょっとルーミア! タンマタンマ!」
みすちーが俺たちが先ほどいた場所から慌てた様に姿を現した。
そんな彼女に対して、ルーミアは突き立てていた牙を放してから、冷静に言い放った。
「みすちー見っけ」
あ、と俺とみすちーは固まる。
それから少し間を置いて、みすちーが大袈裟なリアクションで膝を着く。
「まんまと掛かっちゃったよぉ!」
……な、なんだ、そういう作戦だったのか。
みすちーもルーミアと同様に俺をつけていて、ルーミアはそれに気づいていた、と。
そこでルーミアは俺を襲ったように見せかけて、みすちーを釣ったのか。
「ルーミア、そういう作戦なら先に言ってくれれば良かったのに」
安心してそう言うと、ルーミアは俯いて、低い声で答えた。
「違うよ」
「え?」
私としたことがぁー! とゴロゴロ転がるみすちーを無視して、ルーミアはぷいとそっぽを向く。
「私は凛と同じことしようとしただけなのに……」
「え」
同じこと、というのは俺がルーミアを見つけるときに使った方法の事だろう。
「……」
「……」
俺とルーミアは沈黙する。
……つまり、ルーミアは、俺と一緒にみすちーを釣ろうとしたが、俺が騒いでしまったために計画変更を余儀なくされた、ということだ。
ルーミアが思っていた事と現実に行われた事。
この二つの間にはみすちーを見つけるという結論こそ変わらないものの、大きな隔たりがある。
それにより、ある事実がルーミアに知れてしまったのだ。
それは、俺がルーミアの事を本質的には全く信頼しておらず、恐れているという事実。
ルーミアは、俺に背を向けてボソッと言った。
「凛はもう友達だと思ってた」
う……。
その言葉が心に刺さる。
妖怪と言っても、やはり信用してもらえなければ傷つくもの。
しかし、食べられるかもしれない、そんな恐怖があるうえで信用しきるなんて、そうそう出来るものでもないのだ。
「いや、なんかごめんな、ルーミア。俺だってルーミアのこと友達だって思ってる」
俺は取り繕うようにそう言うが、ルーミアは機嫌を直してくれない。
「え、なになにどうしたの?」
機嫌を損ねたルーミアをもの珍しそうに見ながら、みすちーが立ち上がる。
……お前、身体中に埃ついてんぞ。
そう言うと、みすちーは服をはたきだす。
間近でやらないでくれよ……。
「ほら、ルーミア。ごめんな?」
「知らない」
ルーミアはツンと目を合わせてくれない。
外見相応の、まるで普通の女の子のようなルーミアに、罪悪感を感じてしまう。
妹がいるから経験上分かる。
女の子は、こうなったら易々と機嫌を元には戻してくれないのだ。
参ったな、と頭を掻く。
「なぁ、みすちー。ルーミアがこうなった時いつもどうしてる?」
このままではどうしようもないと、ルーミアの友達であるみすちーに尋ねてみる。
みすちーならば、こういった時の対処法を心得ているかもしれない。
しかしみすちーは難しそうな顔をして言った。
「ん~、わっかんないなぁ。ルーミアがこんなんなるってあんまり、ってか全然見たことないし」
「そっかぁ」
確かに、こんな拗ね方をするような子じゃない、ってのは薄々感じていた。
だから、少し予想外でどうして良いかよくわからない。
頭を悩ませながらもルーミアに話しかける。
「なっルーミア。機嫌直してさ。
……ほら、ちょっとなら腕かじってもいいから」
「え、本当?」
「あ、ごめん。やっぱそれは無理」
勢いで言ってみたが、腕をあげるのはやっぱり無理だ。
「なによ」
ルーミアはさらに機嫌を悪くしてしまう。
「ちょっと凛何やってんのよ」
「お、おい」
俺とルーミアのやり取りに呆れたような声を出したみすちーが、俺を押しのけてルーミアの前に出る。
そして、スカートのポケットから小さなマイクのようなものを取り出した。
「みすちー何するんだよ」
そう疑問を口にした俺に対して、みすちーは得意げにウインクをした。
「まぁ、見ててよ。ほらルーミア、こっち向いて」
みすちーはルーミアをこちらに向かせる。
それから、すぅと息を吸う。
そして―――
「幻想郷のルーちゃんは♪ こんな事じゃ挫けない♪ ハイッ」
そこでみすちーはルーミアにマイクを向ける。
ルーミアは呆れたような目で彼女を見ながら、口を開いた。
「何言ってんの?」
「うぇ」
辛辣な言葉にみすちーはガクッと肩を落とす。
「お前こそ何やってんだよ」
軽くみすちーの頭をはたく。
こんな事でルーミアの機嫌を取れると考えていたのかと、少し頭が痛くなる。
ちぇ~、とみすちーはポケットにマイクを直す。
というか、なんでマイクなんか持ち歩いてるんだよ。
「もういいよ二人とも」
ルーミアは溜息を吐く。
ご機嫌取りに失敗した俺たち二人は、その言葉にバツが悪そうに顔を見合わせた。
ルーミアは、ふぅと一度息を吐く。
「私らしくなかったね。
……うん。何事にも動じず、ドシンと構える低反発枕。それが私なのだ~!」
ルーミアは手を横に大きく広げてそう言った。
いや、その例えはちょっとどうかと思う。
俺の反応に対して、ルーミアが元気を取り戻したことにみすちーは顔を輝かせた。
「よっし! じゃあさっそく残りの残党兵(残りの残党兵、ねぇ)を狩りに行くわよ!」
おー! と一人手を上に突き出して、みすちーは俺たちが向かっていた方へ走っていく。
恐らくルーミアとの会話を聞いていたんだろう。
「ほら、凛も行くよ~」
ルーミアは“いつもの”間延びした声で俺の手を引く。
……いつもの、か。
恐らく、ルーミアの“素”の喋り方は先ほど拗ねていた時のものだ。
どんな理由があるのかは知らないが、普段はあえてこの間延びした話し方をしているんだろう。
なぜそういったキャラ作りをしているのかはわからないし、それは知り合ったばかりの俺は聞くべきじゃない。
だけど、さっき二人でいた時、あの時ルーミアは確実に素で話していた。
それだけは事実だ。
「ほらぁ、早くしないと置いてかれるよ~」
俺の手を引いて歩き出すルーミアを呼び止める。
「なぁ、ルーミア」
ん? とルーミアはこちらに向き直る。
俺はルーミアの紅い眼を強く見つめて言った。
「また一緒に話でもしよう。今度はビビったりしないからさ」
そう言うと、ルーミアは少し驚いたような顔をして、背を向けた。
「……気が向いたらね」
それだけ言ってルーミアは俺の手を握ったまま歩き出す。
俺はそれに逆らうことなく、ルーミアに手を引かれるままついて行った。
* * *
「だからー! 凛のところに戻るのー!」
「あたいは! そんなしがらみには囚われない!」
その後俺たち三人は、何事もなくスタート地点に戻ってくることが出来たのだが……。
そこで、フランがチルノを羽交い絞めにしている場面に遭遇した。
その横で大ちゃんがいつも通りおろおろしている。
「あーたーいーは! 自由の妖精ゼェェェェットッ!!」
「あぶなっ! チルノ今目潰ししようとしたでしょ!?」
二人ともワーキャー言いながら騒いでいる。
これじゃ、かくれんぼにした意味ないじゃんか……。
何だか、頭が頭痛で痛い。
このまま放って置く訳にもいかず、俺は二人に駆け寄る。
「ほら、二人とも落ち着けって」
「そいやー!」
「ぐぇッ」
チルノに拳を腹に叩きこまれる。
俺が戻ってきたのを見て、フランがチルノを放してしまったのだ。
「落ち着けバカ!」
「い、いたっ!」
俺のチョップを食らったチルノは、おおぉぉおぉ、とうめき声を上げながら頭を押さえうずくまる。
「お前ら何やってんだよ、ほんと……」
うずくまっているチルノと、大ちゃん同様オロオロし出したフランに、溜息交じりに言葉を投げかける。
頼むからこれ以上騒ぐのはやめくれよな。
もう一度嘆息すると、フランの目が見る見るうちに潤んでいくのがわかった。
う……、言い方がキツかったのかもしれない。
俺が謝ろうとすると、大ちゃんが口を開いた。
「り、凛さんすみません! 私が二人を止められなかったから」
それにフランも続く。
「わ、私も、一緒になって暴れちゃって……」
いやいやいやいや、やめてくれ。
負い目を感じてる時にそんな事を言われたら、良心がマッハでヤバい。
「いやいや、いいって。俺も言い方がキツかった。チルノもごめんな?」
チルノの頭に手を当てると、チルノは涙目で一言。
「ゆ、許してやる」
俺はチルノの言葉に頷いてから、大ちゃんとフランに向き直る。
「ほら、これで一件落着――」
「と、思ったかぁぁーーー!!」
「ってぇ!」
今度はチルノに腰に蹴りを入れられる。
それからチルノは俺から距離をとる。
……今のはガチで痛かったぞこの野郎。
「て、てめぇ……!」
チルノに対し凄んでみるが、何せ腰をさすりながらだから、迫力に欠ける。
このバカはそんな俺に対して、ピッと指差して言い放った。
「あたいは最強なのよ! 凛なんかには遅れをとらぬ!」
……ほんとに威勢がいいな、こいつ。
だけど、子どもはやっぱりこうでなくっちゃ。
俺は周りのみんなに声をかける。
「らしいぜ皆! じゃあ、全員でチルノとっ捕まえてやろうぜ!」
俺がそう言うと、顔を見合わせた皆は頷いて、大きな声を上げる。
『おぉー!』
「わっ! ちょっ、タンマタンマ!」
チルノは慌てた様に逃げ出すも、すぐに捕まってしまう。
わいわい騒いで、本当にみんな楽しそうだ。
今くらいは大目に見てやるか、とまるで親のような気分で皆を見ていた時、俺は―――
物陰から悲しそうにこちらを見つめるリグルと目が合ってしまった。
……あ。
「親分! こいつをどうしやすか!?」
何故か敬礼をしながら、みすちーが羽交い絞めにされたチルノを連れてくる。
俺は口をパクパクとさせながらも、言葉がなかなか出てこない。
「お、あ……。
あ、あそこにリグルがいるぞーーー!」
俺がリグルを指差すと、皆は一斉にそちらを見る。
わぁっ、とリグルは尻尾を巻いて逃げ出した。
俺は心の中でガッツポーズをしながら、皆に号令をかけた。
「あいつを逃がすなー! 皆でリグルを捕えるんだ!」
『あいあいさー!』
* * *
「へたくれすおおかぶと?」
「大ちゃん違う。ヘラクレスな、ヘラクレス」
俺がそう訂正すると、一体何を納得したのだろうか、大ちゃんは、なるほど、と頷いた。
しかし、へたくれすってこれはまた随分弱そうな……。
「ヘラクレスオオカブトってのはね、世界でいっちばんおっきなカブトムシなんだよ!」
『へぇ~』
リグルが皆に向かって得意げに説明をした。
ただ今、パチュリーさんが使っていた机に昆虫図鑑を乗せ、全員で鑑賞しているところ。
次の遊びまでの休憩時間にフランが偶然見つけてきたのだ。
それにしても、この机を占拠していた本たちはどこへ消えたのか……。
「ねぇリグル! こいつなんで角がこんな形なの?」
みすちーが両手を前に突き出して、ヘラクレスオオカブトの角の真似をする。
「この下の角はね、上下に動かせるんだ。それで相手をはさんで投げ飛ばすってわけ」
「なるほど!」
みすちーは上下にしていた腕を横にし、隣にいたフランを挟み込んだ。
お前、それじゃクワガタだ。
「じゃあなんで、こんな形になったの?」
「えっ、それは……」
チルノの質問に対して、リグルはたじろいだ。
これはリグルにはちょっと難しい質問かも知れないな。
「進化したんだよ、こいつは」
俺はリグルに助け舟を出した。
『進化?』
進化、という単語に皆一様に首を傾げる。
「そうそう、進化。自然界じゃ勝てないと生き残れないから、勝てる様に進化していったんだ。
このヘラクレスさんはな、どうやって勝てるのか日々研究して、やっと今のこの形を手に入れたんだよ」
「そーなのかー」
「ヘラクレスさんって努力家なんだね……!」
大ちゃんが感動したように胸の前で手を合わせる。
俺はチッチッチと指を振った。
「いやいや、努力家なのはヘラクレスだけじゃない。皆生き残るために日々進化っていう名の努力をしてんのさ」
『おぉ~』
俺がそれっぽい言葉でまとめると、素直な皆は拍手で返してくれる。
……ちょっといい気分。
少しだけ自分に酔っていると、チルノがガタッと立ち上がった。
「凛すげー! 探偵みたい!」
た、探偵……?
俺が戸惑っていると、チルノに同調して、大ちゃんも立ち上がる。
「うん! 凛さん探偵みたいだよ!」
そんな二人に同意するように、フランを除く残りの三人がうんうんと頷く。
俺とフランは困惑したように顔を合わせた。
「え……と、お前ら探偵が何なのかわかってる?」
フランと苦笑い。
今の流れでわかっているが、こいつらは完全に探偵の事を勘違いしてる。
五人そろって間違えていることから、たむろっている時に誰かから間違った情報を与えられたんだろう。
俺の質問に対して、チルノが元気よく頷いた。
「うんわかってる! 頭いい奴のことでしょ?」
……う~ん。間違いじゃないんだが、正解でもないな。
探偵の正しい知識について教えてやろうとすると、リグルも立ち上がる。
「じゃあ! みんなで探偵ごっこしようよ!」
『さんせーい!』
俺とフラン以外の全員が手を挙げた。
また勝手な……。
周りについていけていないフランは不安げにこちらを見て、俺は肩すくめた。
……まぁ、この流れを切るわけにもいかないし、ここは適当に乗っておくのが吉だろう。
「なぁ、探偵ごっこって具体的に何をするんだ?」
隣のルーミアに尋ねると、ルーミアは眉をひそめて答えた。
「え~、知らないよ~」
ん、んん?
ルーミアからまさかの返答を得て、俺は慌ててリグルに意見する。
「えっとリグル、探偵ごっこって、何?」
探偵ごっこの発案者であるリグルに尋ねると、リグルは自信満々に答えた。
「そこは探偵の凛にお任せします!」
「……」
お前ちょっと、それは投げやりすぎだろう。
かなり強引な案を挙げたリグルに溜息が漏れる。
もうちょっと後先考えて――――いや、待てよ。
「……」
皆の視線を集める中、俺はある事を閃いた。
……上手くいけば、こいつ等を図書館から外に出せるかもしれない。
俺はこの盛り上がっている空気を冷めさせないために、グルグルと高速で頭を回転させた。
「じゃあ、え~と、ん~。……あ~、俺らは探偵団だ」
『探偵団?』
「ん、そう。探偵団」
そうだ。探偵団。探偵とは、俺のイメージだが、なんか地味な捜索をする職業のはずだ。
それに託けて、図書館の外にこいつらを誘き出そうではないか。
「えっと、探偵団の俺達は……捜査! 捜査をするんだ。調べものだな」
そう言うと、俺の紹介の仕方が悪かったのか、みすちーが不満を零した。
「え、なんか地味そう」
「だね~、みすちー」
みすちーとルーミアの言葉に感化されて、残りの面々は微妙な表情を浮かべた。
うぇ、マズイ。
俺は慌てて継ぎ足すように言った。
「そ、それだけじゃない! 俺たち探偵団はな! 悪い奴をとっちめる! 悪者退治だ!」
……果たしてこれは、探偵の仕事なんだろうか。
いや、とある頭脳が大人な子ども探偵だって悪者退治やってるじゃないか。うん、そうだ。
悪者退治。その単語が気に入ったのか、この子達は目を輝かせる。
『おぉ!』
正義の味方みたい! とフランも合わせたみんなが興奮する。
良かった。ほっと息を吐くと、みすちーが手を挙げた。
「ねぇ! それで名前は?」
「え? いや、探偵団だよ」
当たり前のように答えた俺に、みすちーは机をバンバン叩いた。
……お前、机壊すなよ。
「そうじゃないの! その探偵団の名前!」
みすちーの言葉を聞いて、あぁ、と納得する。
正直考えてなかっただけに、少し悩む。
まぁ、ここは幻想郷。
だから、結構安直だけど、これでいいんじゃないだろうか。
「幻想郷探偵団だ」
『幻想郷探偵団!』
皆は目をキラキラと輝かせて復唱した。
幻想郷探偵団の何かが皆の琴線に触れたのだろう、皆は興奮したようにお互いを見つめた。
そして、テンションの上がったフランが手を突き出して言った。
「私たちは、幻想郷探偵団だーー!!」
『おぉーー!!』
その声が図書館中に響き渡る。
だから図書館じゃ……。
――いや。
俺は出てきそうになった言葉を飲み込んだ。
こんなに楽しそうなんだ。水を差すのはよそう。
パチュリーさんは怒るかもしれないけど、この子達の笑顔に免じて許してもらおうかな。
俺はそんなことを考えながら、元気いっぱいにおしゃべりをするチルノ達を見ていた。
チルノ達のような、元気の良い子たちは書いていて楽しいです。ほんと。
次のお話もそんなパワーいっぱい溢れるチルノ達が走り回ります。
今後も楽しいお話を届けたいと思いますので、楽しみにしていてくださいね。




