↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
静寂の城〜魔王は世界征服をしたい〜  作者: 赤井六舷
魔族領氷雪都市、クリアフォル

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

70/171

70.笑芸大会、幕を閉じる

ミリアは隣で静かに尻尾を揺らしながら、舞台を見つめている。

ビルムは大きく息を吸い、何度も自分に言い聞かせる。


(……怖い。でも。)


銀河コメットの二人の言葉が頭をよぎる。


『最後、会場を笑わせてくれ。』


ビルムはゆっくりとうなずいた。


「……よし。」


その瞬間、司会者が自分の頬をパンッと両手で叩く。


「さぁ皆さん!!」


マイクを握り直し、無理やりと言っていいほどテンションを引き上げた。


「笑芸大会も、いよいよ最後の一組です!!」


客席から拍手が起こる。


「最後を飾るのは、このコンビ!!

最初は飛び入り参加!いつの間にか人気芸人の仲間入り!そして大トリを引き当てた奇跡の新人!!」


少しずつ司会者の熱も戻っていく。


「皆さん!!どうか盛大な拍手でお迎えください!!」


大きく手を掲げ、


「大トリ!!『うさぎドラゴン』ーーーーーッ!!」


パチパチパチ!!


観客は空気を変えたいという思いもあって、先ほどより力強く拍手を送る。


舞台袖。


「……行くで。」


ビルムは拳を握りしめ、一歩踏み出した。

スポットライトが彼を照らす。


「どうもーーー!!」


勢いよく舞台へ飛び出す。


「うさぎドラゴンでー……」


そこで言葉が止まった。


「……あれ?」


隣にいるはずの相方がいない。


「…………。」


会場も静まり返る。

ビルムは袖の方を振り返った。


「ちょっ、ミリア!? 何してんねん!」


返事がない。


「おーい!! 本番始まってるで!!」


やはり返事はない。

ビルムは頭を抱える。


「なんでやねん!! 一人漫才ちゃうねんぞ!!」


客席からクスッと笑いが漏れる。


「こんな大事なときに寝坊したんか!? いや、さっきまで横におったやろ!!」


ビルムが慌てて会場中を見回す。


「どこ行ったーーー!!」


その時だった。

最前列付近から、のんびりした声が聞こえる。


「ビルム。」


「……ん?」


声のした方を見る。

そこには普通に客席へ座り、周りの観客と一緒に拍手しているミリアの姿があった。


「…………。」


ビルムは数秒固まる。

そして全身を使って叫んだ。


「なんで客席おんねーーーーーーん!!」


ドッ!!


会場のあちこちから笑いが弾ける。

ミリアは首をかしげた。


「お客さんの気持ちになって見てた。」


「開演してからなるな!!」


「参考になるかなと思って。」


「もう始まっとるわ!!」


「なるほど。」


「なるほどちゃうねん!! はよ舞台来い!!」


「うん。」


ミリアは立ち上がる。

しかし慌てる様子は一切ない。


「失礼します。ごめんね。」


観客一人ひとりにぺこり、ぺこりと頭を下げながら通路を歩き始める。


「律儀に全員へ挨拶せんでええねん!! 急げ!!」


そのたびに客席から笑いが広がる。

ようやく舞台へ続く階段にたどり着くと、ミリアは一段一段、落ち着いた動きで上がっていく。


「ゆっくり過ぎるわ!! その階段、百段あるんか!」


「転ぶと危ないから。」


「そこだけ安全運転せんでええ!」


客席からさらに大きな笑い声。


「アハハハハハ!」

「なんだこの子!」

「面白い!」


さっきまで会場を覆っていた重苦しい空気は、少しずつ、しかし確実にほぐれ始めていた。

ようやく舞台へたどり着いたミリアは、何事もなかったかのようにビルムの隣へ立つ。

そして真顔で一礼した。


「お待たせしました。」


ビルムは肩を落とし、大きくため息をつく。


「……いや、お待たせしすぎや。」


その一言に、会場からまた笑いが起きる。


「アハハハハ!」

「最初から飛ばすなぁ!」

「このコンビ、やっぱり何か違う!」


ビルムは頭を押さえながらミリアを見る。


「ほんま……心臓止まるか思たわ。」


ミリアは不思議そうに首をかしげる。


「でもビルム。」


「なんや。」


「さっきまで、すごく緊張してた。」


「そらするやろ!」


「肩も震えてた。」


「震えるわ!」


「顔も青かった。」


「ほっとけ!」


「耳も少し垂れてた。」


「そこまで観察せんでええねん!」


ミリアは小さくうなずく。


「だから安心した。」


「……何がや。」


「ちゃんと生きてた。」


「そこ心配してたん!?」


ドッ!


会場から笑い声が上がる。

ビルムは苦笑しながら肩をすくめる。


「緊張してただけや! 死にかけてへん!」


「でも。」


ミリアは真顔のまま続ける。


「舞台袖でビルムが深呼吸してたから。」


「うん。」


「私は横で酸素を応援してた。」


「酸素を応援って何やねん!」


「頑張れって。」


「酸素は頑張らへん!」


「いっぱい入ってねって。」


「意思ないねん!」


会場からまた笑いが広がる。


「この子、発想がすごい!」

「天然すぎる!」


ビルムは笑いをこらえながら言う。


「お前、相変わらず意味分からんこと言うなぁ。」


ミリアは腕を組み、少し考える。


「あとね。」


「まだあるんか。」


「緊張には勝つ方法を考えてきた。」


「おっ、それは聞きたいわ。」


「みんなで緊張すれば、一人だけ緊張してる感じが消える。」


「……ほう?」


ミリアは客席へ向き直り、真顔で両手を広げた。


「それでは皆さん。」


客席が静かになる。


「今から一斉に緊張してください。」


一瞬の静寂。

そして、


「そんな無茶苦茶あるかーーーい!」


ビルムの渾身のツッコミが会場中に響いた。


ドォッ!!


今までで一番大きな笑いが客席を包む。


「アハハハハハハ!」

「腹痛い!」

「なんだこのコンビ!」

「最初の空気どこ行った!」


ミリアは満足そうにうなずいた。


「成功。」


「成功ちゃうわ! なんでお客さんに緊張させようとしてんねん!」


「みんな仲間。」


「道連れにするな!」


さらに爆笑。

舞台袖で見守っていた司会者は、思わず胸をなで下ろす。


「……戻った。」


フロスティアも、ほんのわずかに口元を緩める。


(見事ね。)


ガエンは豪快に笑った。


「ははははっ! やりやがった!」


ダグラスも膝を叩く。


「空気をひっくり返したな。」


マイトは目を丸くした。


「ネタが始まる前なのに、もうこんなに笑ってる!」


ラーシャは感心したように微笑む。


「さすがミリアさんとビルムさん……。」


ナラも羽をぱたぱたさせながら笑う。


「ビルムもミリアも最高だよ!」


そしてビルムは客席をぐるりと見渡し、ようやく安心したように笑みを浮かべた。


「よっしゃ。」


隣ではミリアが静かにうなずく。


「会場の空気、あったかくなった。」


「せやな。」


ビルムはマイクを握り直し、笑顔で叫ぶ。


「ほな改めまして!うさぎドラゴンでーす!!」


客席から大きな拍手と歓声が巻き起こり、本当の意味で二人の漫才が幕を開けた。

ビルムは大きく息を吸い、ようやく本題へ入ろうとする。


「さて今日は、この国クリアフォルに来て色々思ったことがあってな。」


「うん。」


「街はきれいやし、人も親切やし、城なんかほんま見事や。」


観客もうんうんとうなずく。


「せやけど、うちの相方がな。」


ビルムは隣を見る。


「来て早々、とんでもないこと言い出したんや。」


「言った。」


「覚えてるんかい!」


ミリアは真顔で頷く。


「クリアフォルって。」


「うん。」


「寒すぎて、住んでる人のギャグまで冷やしてるのかなって。」


「そんな国ちゃうわ!」


ドッ!


客席から笑いが起こる。

ミリアは首をかしげる。


「でも。」


「まだあるんか。」


「みんな厚着だから。」


「寒いからな。」


「笑うと湯気が出る。」


「まあ出る人もおるやろ。」


「だから拍手すると。」


ぱちぱち、と手を叩く真似をする。


「会場全体が加湿器になる。」


「ならへんわ!」


ドッ!!


客席の笑いがさらに大きくなる。


「それに。」


「まだ言う!?」


「お城が全部氷だから。」


「うん。」


「夏になると女王様が毎日ドキドキしてる。」


「魔法で溶けへんようになっとるわ!」


「もし溶けたら。」


ミリアは真顔のまま続ける。


「『本日の玉座、少しぬるめです。』」


「温泉ちゃうねん!」


ドォッ!!


その瞬間、客席のあちこちから歓声が飛んだ。


「いけーっ!」

「もっとやれー!」

「クリアフォルいじりだー!」


笑いだけでなく、拍手まで起こる。


パチパチパチ!!


「アハハハハ!」

「その発想はなかった!」

「女王様、ごめんなさーい!」


特別席ではフロスティアが腕を組んだまま目を閉じる。


(……国をいじられているのに、不思議と腹が立たないわね。)


むしろ口元は、ほんの少しだけ緩んでいた。

ビルムは歓声に驚いて目を丸くする。


「なんやこの反応! みんな自分の国いじられて喜んどる!」


ミリアは客席を見回し、こくりとうなずく。


「クリアフォルの人は。」


「うん。」


「心はあったかい。」


会場から「おおーっ」という温かい声が上がる。

ビルムも笑顔になった。


「きれいにまとめるな!」


そのツッコミと同時に、再び大きな拍手と歓声が会場いっぱいに響き渡った。

その拍手が少し落ち着いた頃。

ミリアは何気ない調子で、特別席の方へ視線を向けた。


「あとね。」


ビルムが嫌な予感を覚える。


「……その『あとね』が一番怖いねん。」


ミリアは真顔のまま続けた。


「この国の女王様。」


ビルムの目が見開く。


「ちょっ……!」


客席も一瞬ざわつく。


「えっ。」

「まさか……。」

「女王様いじるの?」


ミリアはお構いなしだった。


「すごくきれい。」


ビルムは胸をなで下ろす。


「なんや、褒めるんか。」


「でも。」


「その『でも』やめろーーー!」


ドッ!


笑いが起きる。

ミリアは特別席を見ながら首をかしげた。


「ずっと真面目な顔をしてる。」


「女王様やからな!」


「たぶん。」


「たぶん?」


「笑う練習を忘れた。」


「忘れてへんわ!」


客席から「危ない危ない!」という笑いが漏れる。

ミリアは続ける。


「朝起きて。」


「うん。」


「鏡を見て。」


真顔のまま自分の頬を指で押す。


「『今日はここまで。』」


「笑顔一ミリだけなんか!」


ドッ!!


会場は大笑い。

しかしビルムは顔を真っ青にしていた。


「ミリア! 相手は女王様やぞ!」


「うん。」


「『うん。』ちゃうねん!」


ミリアは真剣な顔で考え込む。


「じゃあ。」


「まだあるんか!」


「月に一回だけ笑っていい日があるのかもしれない。」


「そんなレアキャラちゃうわ!」


「笑った後には。」


「うん。」


「『今年の笑顔は終了しました。』」


「年間一回なん!?」


ドォッ!!


客席は腹を抱えて笑っている。

だが、その笑いの中には、どこか緊張も混じっていた。

観客たちは何度も特別席へ視線を送る。


「だ、大丈夫かな……。」

「女王様、怒らないよね……。」


ビルムも慌てて特別席へ向かって頭を下げる。


「す、すみません女王様! 全部こいつが勝手に....」


その時だった。

静まり返った会場に。


「……ふっ。」


小さな笑い声が響いた。

誰もが息を止める。


フロスティアだった。

最初は口元を押さえ、小さく肩を震わせているだけだった。

しかし。


「……っ、ふふ……。」


ついに我慢の限界が来た。


「あははっ……!」


笑った。しかも。


「ふふっ……あははははっ!」


あの氷の女王フロスティアが、声を上げて笑ったのだ。

一瞬。会場中の時間が止まる。


「…………。」


誰も信じられないという顔で特別席を見つめる。

ビルムも口をぽかんと開けた。


「……え?」


ガエンも目を丸くする。


「お、おい……。」


ダグラスが思わず立ち上がる。


「笑った……?」


マイトは信じられないというように何度も瞬きをする。


「本当に……笑ってる。」


ラーシャは嬉しそうに微笑み。


「素敵な笑顔……。」


ナラは羽をばたつかせながら叫ぶ。


「女王様が笑ったー!」


その瞬間だった。

会場全体が爆発した。


「うおおおおおおおおお!!」

「やったぁぁぁぁ!!」

「女王様が笑ったーーー!!」

「すげぇぇぇぇ!!」


割れんばかりの拍手と歓声。


パチパチパチパチパチ!!


スタンディングオベーションが次々と広がっていく。

司会者は目を潤ませながら叫んだ。


「歴史的瞬間だーーーっ!!」


フロスティアは笑いをようやく落ち着かせると、小さく咳払いをした。


「…ん…失礼。」


そう言って姿勢を正そうとする。

しかしミリアと目が合った瞬間。

ミリアがぺこりと頭を下げた。


「今年の笑顔は終了しました。」


その一言で。


「あっ……ふふっ。」


フロスティアはまた吹き出してしまう。


「あははははっ!」


再び会場は大爆笑。

ビルムは頭を抱えながら叫んだ。


「なんで追撃するねーーーーーん!!」


ドォォォッ!!


笑いと拍手が何重にも重なり、会場はこの日最大の熱気に包まれた。

誰もが確信していた。さっきまで重苦しい空気に包まれていた笑芸大会は今、うさぎドラゴンの二人によって、最高の空気へと生まれ変わったのだった。

その爆笑は、なかなか収まらなかった。

ビルムは頭を抱えたまま天を仰ぐ。


「もうええわ!」


ぴしゃりとツッコミを入れる。


「女王様の笑顔、今年どころか来年の分まで引き出してもうたわーーーっ!!」


ドォォォォォッ!!


会場が揺れるほどの大爆笑。


パチパチパチパチ!!


観客全員が立ち上がり、惜しみない拍手を送る。


「最高ーーー!!」

「うさぎドラゴン!!」

「優勝だー!!」

「歴代最高だった!」


ビルムは照れくさそうに頭を下げる。


「ありがとうございましたー!」


ミリアもぺこりと一礼した。


「また笑ってね。」


二人が手を振りながら舞台を降りると、拍手はしばらく鳴り止まなかった。


舞台袖。

ビルムはようやく大きく息を吐く。


「……終わったぁ。」


その場にへたり込む。


「寿命縮んだわ……。」


ミリアは隣で首をかしげる。


「伸びたかもしれない。」


「なんでやねん。」


そのやり取りに、スタッフたちまで吹き出した。

一方、客席では興奮が収まらない。

ガエンは豪快に腕を組む。


「文句なしだ!」


ダグラスも笑う。


「あれ以上は誰にもできんな。」


マイトは何度もうなずいた。


「漫才であそこまで会場を一つにするなんて……。」


ラーシャは優しく微笑む。


「みんな本当に幸せそう。」


ナラは羽をばたばたさせながら飛び跳ねる。


「絶対優勝だよ!」


やがて司会者が中央へ歩み出る。


「皆様! これにて全十五組の演目が終了いたしました!」


大きな拍手。


「それでは……審査結果を発表いたします!」


会場が静まり返る。

出場者たちも舞台へ勢ぞろいする。

緊張した空気が流れる。

司会者は一枚の封筒を高く掲げた。


「優勝は!!」


一拍置く。


「『うさぎドラゴン』ーーーーーッ!!」


その瞬間。


ドォォォォォン!!


魔法花火が天井いっぱいに咲き誇る。


「うおおおおおおお!!」

「やっぱりーーー!!」

「おめでとう!!」


割れんばかりの歓声と拍手。

ビルムは目を見開いた。


「……え?」


ミリアはいつも通り落ち着いた表情で拍手している。


「ビルム。」


「……うん?」


「呼ばれた。」


「ほんまやーーーっ!!」


ビルムはようやく実感し、飛び上がった。


「優勝やぁぁぁぁ!!」


ミリアも小さく拳を上げる。


「やった。」


ガエンたちは満面の笑みで拍手を送る。


「すげぇぞ!」


「本当に優勝しちゃた!」


「おめでとうございます!」


銀河コメットや爆笑サーカス団をはじめ、他の芸人たちも悔しそうに笑いながら祝福した。


「完敗だ!」

「あんな漫才見せられたら納得だ!」


司会者が優勝トロフィーを手渡す。

ビルムは震える手で受け取り、思わず目に涙を浮かべた。


「……夢みたいや。」


ミリアはトロフィーを見つめる。


「これ、城に飾ろう。」


「もちろんや!」


会場は再び温かな拍手に包まれた。

そして司会者は特別席へ向かって一礼する。


「それでは最後に、クリアフォル女王陛下、フロスティア様より総評をいただきます。」


静寂が訪く。

フロスティアはゆっくりと立ち上がり、舞台中央へ歩み出た。

その凛とした姿に、自然と背筋が伸びる。

彼女は会場全体を見渡し、静かに語り始めた。


「本日出場された十五組の皆さん、本当に見事でした。」


大きな拍手。


「笑いには、人を元気づける力があります。悲しみを忘れさせる力も、初めて会った人同士を笑顔で結びつける力もある。」


会場は静かに耳を傾ける。


「今日、この会場では何度もその力を目にしました。」


フロスティアは優勝した二人を見る。


「そして、うさぎドラゴン。」


ビルムとミリアは姿勢を正した。


「あなたたちは、ただ面白かっただけではありません。大会終盤に漂っていた重い空気を、一瞬で笑顔へ変えました。」


「国をいじり、私までいじりましたが……。」


会場からくすりと笑いが漏れる。

フロスティアも、少しだけ口元を緩めた。


「不思議と不快ではありませんでした。そこには、この国への温かな眼差しと、人を笑顔にしたいという純粋な思いがあったからでしょう。」


ビルムは照れくさそうに頭をかく。

ミリアは小さくうなずいた。


「だから私は、心から笑いました。」


その言葉だけで、会場から大きな拍手が湧き起こる。


「そして今日、改めて実感しました。」


フロスティアは穏やかに微笑んだ。


「笑顔とは、作るものではなく、誰かからもらうものなのですね。」


場内は感動と拍手に包まれる。


「出場者の皆さん、素晴らしい時間をありがとうございました。そして優勝者、うさぎドラゴン。優勝、おめでとうございます。」


パチパチパチパチパチ!!


万雷の拍手が響き渡る。

ビルムは深く頭を下げた。


「ありがとうございます!」


ミリアもぺこりと頭を下げる。


「自慢する。」


その一言に会場は再び笑いに包まれ、笑芸大会は笑顔と祝福、そして誰もが幸せな気持ちに包まれながら、大成功のうちに幕を閉じた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。