105.兵士、束の間の休息をする
第三部隊。
兵士達は二人一組となり、向かい合って立っていた。
ラーシャは二人の間へ歩み寄ると、穏やかに微笑む。
「では最初は、炎と風から始めてみましょう。」
一人の兵士が炎を灯し、もう一人が風を纏わせようとする。
しかし、
ボフッ。
風が強すぎて炎が消えてしまう。
「あっ……。」
「す、すみません!」
別の組では逆に炎が強くなりすぎ、風で煽られて火柱となって暴発する。
「わっ!」
「危ない!」
ラーシャは慌てることもなく、優しく両手を広げる。
淡い水の膜が二人を包み、暴れた炎は静かに消えていった。
「大丈夫ですよ。」
兵士達は申し訳なさそうに頭を下げる。
「どうして上手くいかないんでしょう……。」
ラーシャは優しく首を振った。
「みなさんは、自分の魔力だけを見ています。」
兵士達は首を傾げる。
「連携魔法は、自分が魔法を使う技術ではありません。」
ラーシャは一人の兵士の手を取り、もう一人の兵士の前へ導いた。
「まずは仲間の魔力を感じてください。」
兵士達は静かに目を閉じる。
「炎の揺らぎ。風の流れ。水の柔らかさ。土の重さ。それぞれ魔力の性質は違います。」
ラーシャは自ら炎を灯す。
そこへ一人の兵士に風を送らせた。
「合わせようとしなくても構いません。」
兵士はゆっくりと風を送り始める。
最初は炎が揺れた。
しかしラーシャは炎の出力をほんの少しだけ下げる。
すると風は炎を消すことなく、優しく包み込み始めた。
炎は大きく、美しく燃え上がる。
「おぉ……。」
兵士達から感嘆の声が漏れる。
ラーシャは微笑んだ。
「これが相手に合わせるということです。相手が合わせるのではなく、自分も相手に合わせる。お互いが歩み寄って初めて、一つの魔法になります。」
兵士達は真剣な表情で頷いた。
「では今度はみなさんがやってみましょう。」
再び訓練が始まる。
「少し風が強いです。」
「はい、弱めます!」
「炎を少しだけ抑えてください。」
「こうですか?」
「ええ、そのままです。」
少しずつ。
本当に少しずつではあったが、魔力が噛み合い始める。
風が炎を育てる。水が土を潤し、泥の壁を作る。土が風の流れを変え、水の槍の軌道を安定させる。
今まで単独で放っていた魔法が、互いを支え合い、一つの現象として形になり始めていた。
「できた!」
「今の合わせられたぞ!」
「もう一回だ!」
兵士達の表情が明るくなる。
ラーシャは嬉しそうに頷いた。
「いいですね。では次は三人でやってみましょう。」
兵士達は少し緊張しながらも、新たに三人一組を作る。
今度は炎、風、水。
三つの魔力が重なろうとした瞬間、再び少しだけ乱れが生じる。
しかし今度は違った。
「少し強い!」
「分かった、合わせる!」
「水を少し遅らせます!」
互いに声を掛け合いながら、自ら調整していく。
ラーシャは口を挟まず、その様子を優しく見守っていた。
やがて三つの属性は美しく一つに重なり、渦を巻く蒼い炎となって的へと飛んでいく。
ドォンッ!
的の中心を正確に撃ち抜き、周囲から歓声が上がった。
「やったぞ!」
「本当に一人で撃つより威力が高い!」
「しかも魔力の消耗が少ない!」
ラーシャは満足そうに微笑む。
「その通りです。連携魔法は、一人が無理をする魔法ではありません。みんなで支え合う魔法なんです。」
兵士達は力強く頷いた。
一人では届かなかった力が、仲間と心を合わせることで何倍にも膨れ上がる。
第三部隊はこの日、魔法だけではなく、互いを信じ、呼吸を合わせることの大切さもまた、確かな実感として身につけ始めていた。
第四部隊の兵士達は一斉に森の中へ駆け出した。
「散れ! 一か所に固まるな!」
「沢の方へ行くぞ!」
「足跡を残すな!」
誰かの声を合図に、兵士達は自然と小隊ごとに分散していく。
二週間前なら、ただ闇雲に走っていただろう。
しかし今は違う。
「こっちは地面がぬかるんでる! 回り込め!」
「岩場を使え! 足を滑らせるな!」
マイトとの山遊びとも言える訓練を毎日繰り返した成果で、誰もが足場の悪い場所を苦にしなくなっていた。
木の根を踏み、岩を蹴り、急斜面を駆け上がる。
普通の兵士なら速度を落とすような場所でも、自然と体が動く。
一人の兵士が小声で呟いた。
「……来る。」
その瞬間。
ザァッ!!
木々が揺れた。
「右からだ!」
全員が一斉に方向を変える。
だが。
「正解ー!」
頭上から楽しそうな声が降ってきた。
「えっ!?」
マイトが枝から枝へと飛び移り、そのまま兵士の目の前へ着地する。
「捕まえた!」
「うわぁぁぁ!」
兵士は慌てて横へ転がる。
転がった先は岩場。
しかし体勢を崩すことなく、そのまま岩を蹴って立ち上がった。
マイトは目を丸くする。
「おぉ!」
さらに兵士は木を蹴り、方向を変えながら全力で逃げる。
「前なら転んでたのに!」
マイトは嬉しそうに笑った。
「成長してるねぇ!」
そのまま追い掛ける。
だが兵士達も学んでいた。
「気配だ!」
「木の上を見るな!」
「気配を探れ!」
視線だけでは追えない。
だからこそ、肌で空気の揺れを感じる。
葉が擦れる音。枝がわずかに軋む音。風が一瞬だけ変わる感覚。
マイトがどこから現れるのかを、兵士達は少しずつ読めるようになっていた。
「後ろ!」
誰かが叫ぶ。
振り返る前に全員が左右へ散る。
その瞬間。
ドサッ。
マイトがちょうど真ん中へ着地した。
「あれ?」
誰もいない。
「外した!」
兵士達はその隙に距離を取る。
マイトは笑いながら頭をかいた。
「みんな、気配を読むの上手くなったね。」
兵士達は息を切らしながらも笑みを浮かべる。
「毎日追い掛けられてましたから!」
「嫌でも覚えますよ!」
「それでも捕まえるけどね!」
マイトはまた地面を蹴った。
ドンッ!
一瞬で兵士達との距離が縮まる。
「速っ!」
「また来た!」
兵士達は木々の間を縫うように逃げる。
狭い場所では体を小さく使い、岩場では重心を低くし、沢では濡れた石を正確に踏み抜く。
二週間前なら足を滑らせていたような場所を、今では誰一人として転ばない。
逃げながらも周囲を確認し、仲間へ手信号を送る余裕まで生まれていた。
「三人は左!」
「二人は谷へ!」
「残りは囮だ!」
即席とは思えない連携が次々と決まっていく。
マイトはその様子を見て、心から嬉しそうに笑った。
「いいねぇ!」
兵士達の間を風のように駆け抜けながら、楽しそうに声を上げる。
「鬼ごっこって楽しいねー!」
「あなただけですよ、そんな余裕なのは!」
「でも前より全然捕まらなくなったよ!」
「それは嬉しいですけど、結局追い付かれてるんですよ!」
「えへへ!」
笑顔のまま、マイトは兵士の肩をぽんと叩いた。
「はい、捕まえた!」
「しまったぁぁ!」
「じゃあ約束通り!」
「崖は勘弁してください!」
「大丈夫! ちゃんと優しく運ぶから!」
「そこじゃないんです!」
森には兵士達の悲鳴と、それ以上に楽しそうなマイトの笑い声がいつまでも響き渡っていた。
そして兵士達自身も気付いていた。
この鬼ごっこを繰り返すうちに、敵意や殺気、気配を察知する感覚が研ぎ澄まされ、不整地での身のこなしはもはや考えなくても自然にできるようになっていた。
遊びのように見える訓練だったが、その一つ一つが、確実に兵士達を実戦で生き残れる戦士へと育て上げていた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
訓練最終日前日。
軍事国家バルファードの訓練場には、第一部隊から第四部隊まで、全兵士が整列していた。
一か月に及ぶ訓練も、いよいよ終わりを迎えようとしている。
朝日に照らされた兵士達の表情には、一か月前の不安や戸惑いはもうない。
代わりにあるのは、自信と覚悟だった。
その兵士達の前へ、ゆっくりと歩み出る四つの影。
第一部隊を率いたガエン。
第二部隊を率いたダグラス。
第三部隊を率いたラーシャ。
そして第四部隊を率いた勇者マイト。
四人が横一列に並ぶと、訓練場は自然と静まり返った。
代表して一歩前へ出たガエンが、兵士達をゆっくりと見渡す。
誰一人として視線を逸らさない。
その姿を見て、ガエンは小さく頷いた。
「……よく今まで頑張ってきた。」
低く、力強い声が訓練場に響く。
「この一か月、お前達は何度も転び、何度も失敗し、それでも立ち上がり続けた。」
ガエンの言葉に、兵士達は自然と胸を張る。
「あの頃のお前達とは、もう別人だ。」
ガエンの隣でダグラスも静かに口を開く。
「目は敵を見るためだけのものではない。周囲を観察し、状況を読み、次を考える目になった。」
ラーシャも優しく微笑む。
「魔力を感じ、仲間と合わせることもできるようになりましたね。みなさん、本当によく努力しました。」
そしてマイトは満面の笑みで手を振る。
「崖も登れるようになったし、鬼ごっこもすっごく楽しかったね!」
第四部隊から苦笑が漏れる。
「俺達は毎日命懸けでしたよ!」
「でも、ありがとうございました!」
その言葉にマイトは嬉しそうに笑った。
ガエンは再び前へ出る。
「だが。」
その一言で空気が変わる。
「訓練は、まだ終わっていない。」
兵士達の表情が引き締まる。
ガエンは静かに腕を組んだ。
「いよいよ明日が最終日だ。」
一拍置き、力強く宣言する。
「最終日の明日、俺達と.....お前達全員で戦う。」
その瞬間。
「「「えぇぇぇぇぇっ!?」」」
四部隊すべてから驚愕の声が上がった。
「ぜ、全員でですか!?」
「魔王軍幹部と勇者相手に!?」
「勝てるわけがないでしょう!」
「無茶ですよ!」
悲鳴にも似た声が飛び交う。
マイトは首を傾げた。
「え? なんで?」
「なんでじゃありません!」
「勇者ですよ!?」
「それにガエンさん達までいるじゃないですか!」
兵士達の総ツッコミに、マイトは「そっかぁ」と笑う。
ダグラスは口元をわずかに緩めた。
「安心しろ。本気ではやらん。」
「当然だ。」
ガエンも続ける。
「お前達を殺すためではない。この一か月で身につけた全てを見せてもらう。」
ラーシャも穏やかに頷く。
「魔法も、連携も、判断も。出し惜しみはしないでくださいね。」
兵士達は顔を見合わせる。
緊張はしている。
だが、その瞳に恐怖だけはなかった。
ガエンは兵士達全員を見渡し、静かに言い放つ。
「相手が誰であろうと、生き残る方法を考え、仲間を信じ、戦い抜く。それが戦士だ。」
兵士達は息を呑む。
「明日は試験ではない。」
ガエンは拳を握った。
「お前達が、この一か月でどこまで強くなったかを証明する日だ。」
訓練場に静寂が流れる。
やがて第一部隊の一人が木剣を強く握り締めた。
「……やってやります。」
その声に続くように、
「負けても食らいつきます!」
「今まで教わった全部をぶつけます!」
「最後くらい、一発くらい当ててみせます!」
次々と力強い声が響いていく。
ガエン達四人は、その姿を見て満足そうに頷いた。
一か月前なら絶望していた兵士達が、今は勝敗ではなく、「どう戦うか」を考えている。
それこそが、この一か月の訓練が生み出した最大の成果だった。
兵士達の力強い声が訓練場に響き渡る。
その様子を見届けたガエンは、ゆっくりと頷いた。
「よし。」
その一言だけで、兵士達は姿勢を正す。
「今日はここまでだ。」
意外そうな表情を浮かべる兵士達に、ガエンは静かに続けた。
「明日に備えて、体を休めろ。無理な鍛錬はするな。今日は剣も魔法も忘れ、飯を食い、風呂に入り、しっかり眠れ。」
ダグラスも腕を組んだまま口を開く。
「疲労が残っていては、実力は半分も出せん。休むことも戦士に必要な技術だ。」
ラーシャは優しく微笑む。
「心も落ち着かせてくださいね。焦る必要はありません。みなさんは十分努力してきましたから。」
マイトは両手を後ろで組みながら笑顔で言った。
「今日はいっぱい食べてね! お腹が空いてたら動けないから!」
第四部隊の兵士が苦笑する。
「勇者様、それはいつものことじゃ……。」
「うん!」
迷いなく頷くマイトに、訓練場はどっと笑いに包まれた。
張り詰めていた空気が一気に和らぐ。
ガエンは小さく息を吐いた。
「では解散。」
「「「はい!!」」」
兵士達は一斉に敬礼すると、それぞれ仲間と明日の話をしながら宿舎へ戻っていった。
「最後だな。」
「明日は絶対に一発入れてやる。」
「四人相手にどう戦う?」
「考えても仕方ない。全力で行くだけだ。」
そんな声があちこちから聞こえてくる。
その背中を見送りながら、ガエン達四人だけが訓練場に残った。
しばらく誰も口を開かなかった。
やがてダグラスが静かに呟く。
「……見違えたな。」
ガエンは兵士達が去っていく方向を見つめたまま頷く。
「ああ。最初は武器を振るうことしか考えていなかった連中が、今では状況を見て、自分で考えて動けるようになった。」
「第二部隊もそうだ。」
ダグラスは珍しく穏やかな表情を浮かべる。
「最初は目の前の相手しか見えていなかった。今では周囲を見ながら仲間の位置まで把握している。判断もずいぶん速くなった。」
ラーシャも嬉しそうに微笑んだ。
「第三部隊のみなさんは、本当に頑張りました。最初は自分の魔力を感じるだけでも精一杯でしたのに、今では仲間の魔力に合わせて複数人で魔法を組み立てられます。」
「あれだけ自然の魔力を感じ取れるようになったのも驚きだ。」
ガエンが感心したように言うと、ラーシャは照れくさそうに笑う。
「みなさんが素直に学んでくださったからですよ。」
するとマイトが満面の笑みで胸を張った。
「第四部隊もすごいよ! 最初は崖を見ただけで泣きそうになってたのに、今じゃ普通に走って登る人までいるもん!」
「普通ではない。」
ダグラスが即座に突っ込む。
「え?」
「お前の普通を基準にするな。」
「そうなの?」
首を傾げるマイトに、ガエンとラーシャまで思わず笑みを漏らした。
ガエンは静かに空を見上げる。
夕日に染まり始めた空は、どこまでも高く澄んでいた。
「……レムルス王が訓練を頼んできた時は、正直ここまで成長するとは思っていなかった。」
「私もです。」
ラーシャが頷く。
「みなさん、本当に努力家でした。」
ダグラスも珍しく素直に認める。
「こちらの想像以上だった。」
マイトは嬉しそうに笑う。
「みんな才能あったんだね!」
ガエンは首を横に振る。
「才能だけではない。」
三人がガエンを見る。
「才能があっても、努力しなければ強くはなれん。」
ガエンは兵士達が去った訓練場へ視線を向けた。
「だが、あいつらは一か月、一度も逃げなかった。」
崖から落ちても立ち上がり。
何度吹き飛ばされても前へ出て。
魔力が尽きても諦めず。
泥だらけになりながら畑を耕え続けた。
その積み重ねが、今の兵士達を作っていた。
ガエンは静かに笑みを浮かべる。
「明日は楽しみだ。」
その言葉に、ダグラスは静かに頷き、ラーシャは優しく微笑み、マイトは満面の笑みで拳を握った。
「うん! 最後まで思いっきり楽しもう!」
そして迎える最終日。
魔王軍幹部と勇者。
それに挑む、四部隊すべての兵士達。
一か月の集大成となる最後の戦いが、ついに幕を開けようとしていた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
同じ頃。
軍事国家バルファード王城。
軍師王レムルスの執務室では、山積みになった書類に目を通しながら、レムルスが次々と判を押していた。
軍の補給計画。
国境警備の配置。
各部隊からの報告書。
その一つ一つを、迷いなく処理していく。
すると、扉が静かに叩かれた。
「失礼いたします。」
近衛兵が一礼して入室する。
「訓練の報告です。」
レムルスは書類から目を離さずに答えた。
「申せ。」
「本日、ガエン殿が兵士達へ明日の最終試験について説明されました。」
「ほう。」
そこでようやくレムルスは顔を上げる。
「内容は?」
近衛兵は姿勢を正した。
「最終日は、ガエン殿、ダグラス殿、ラーシャ殿、そして勇者マイト殿の四名と、第一部隊から第四部隊まで全兵士による実戦形式の模擬戦となるそうです。」
その報告を聞いた瞬間。
レムルスの口元がゆっくりと上がった。
「……それは実に面白い。」
近衛兵は少し驚いたように目を瞬かせる。
「ご覧になられますか?」
「無論だ。」
レムルスは椅子から立ち上がり、窓の外へ目を向けた。
訓練場の方角を見つめながら、小さく笑う。
「一か月前、彼らは確かに優秀な兵ではあった。だが、どこか型にはまり、決められた戦い方しかできなかった。」
静かに腕を組む。
「ガエンは基礎を叩き込み。ダグラスは戦場を見る目を養い。ラーシャは魔法と連携を教え。勇者マイトは……。」
一瞬だけ言葉を止める。
「常識を破壊した。」
近衛兵は思わず苦笑した。
「崖を走って登らせたと聞いた時は耳を疑いました。」
「私もだ。」
レムルスは珍しく声を出して笑う。
「しかし、その非常識を乗り越えた兵士達が今どれほど成長したのか……。」
その瞳には、純粋な期待が宿っていた。
「ぜひ、この目で見届けたい。」
近衛兵は深く頭を下げる。
「では、明日は観覧席をご用意いたします。」
「いや。」
レムルスは首を横に振った。
「王としてではなく、一人の軍師として見たい。兵達がどのように考え、どのように連携し、どのように四人へ挑むのか。勝敗そのものより、その過程に価値がある。」
その言葉には、軍事国家を率いる王としての信念が込められていた。
近衛兵も力強く頷く。
「承知いたしました。」
レムルスは再び窓の外を眺める。
夕日に染まる訓練場は、静かな空気に包まれていた。
「ガエン。」
小さくその名を呟く。
「貴殿が育てた兵達が、どこまで変わったのか。」
そして静かに笑みを浮かべた。
「明日は、実に楽しみだ。」
軍師王レムルスもまた、一か月の成果がぶつかり合う最後の戦いを心待ちにしていた。




