向かう国
さて、どうしてここに来たのだったかしら、、、。そうよ、クラークの行きそうな所を教えてもらいによね。
「アル、クラークのこと――。」
「あ、忘れてた。」
「忘れないでよ。」
「まあ、まあ。クラークがよく1人で行く小さな国があるんだ。」
「小さな国?」
「王国じゃなくて国民国家だから知らなくても当然だよ。」
「なんていう国?」
「ダリア国っていう。」
「ダリア国、、、。」
「海に囲まれていてクラークはその海を眺めるのが好きなんだ。」
「あ、私行ったことがあるかもしれません。ずっと昔てすが。」
「そうなの?王国で親交がある国はあまりないと思うけど。っていうかダリア国には王族なんて関係ないから自然体で接してくるんだ。クラークはそういうところも気に入ってる。」
「まだ両親が生きていた時ですので貿易の途中で寄っただけなんです。でもしばらく滞在していたような気もします。」
「ああ、そういうこと。クリスはいつから王族に支えてるの?」
「5歳の時です。3歳頃から外国に連れていってもらっていました。」
「そっか。じゃあ旅は好きな方?」
「はい、大好きです。国それぞれに違った特色や価値観があるので旅に出掛けるといつも違った発見をして楽しいんです。」
「、、、。」
「すみません。調子に乗って話しすぎてしまいました。」
「いや、本当に楽しそうに話すから、可愛いなって。」
「――っ!!」
「好きなことを話すときってみんな凄く楽しそうに話すんだよね。」
「え、あ、はあ。――そうですね!!」
アルって優秀なのかも。話を上手く切り替えるなんて。私だったら同情さして、だけど同情に聞こえないように捉えられてしまいそう。だから滅多にクリスにご両親の話を振れない。
どこの国でも貿易業は他国との繋がりに必要不可欠。だけど、危険も多い。貿易の途中で亡くなられることも多く、稼ぎのない母親と子供だけになってしまったりクリスのように子供1人になってしまうことも多い。その様な時、大抵の王国の場合、子供を他の家の養子にするか、王家の使用人や護衛隊にするようにしている。
「よし、決めた。」
「なにを?」
「俺もついていく。」
「はあ?嫌よ。」
「なんで?」
「なんでって、この国はどうするのよ。」
「どうするって、どうもしないけど。俺まだ王子だもん。それに公務以外で国を出ることなんてよくあるし。」
「そうなの?」
「てことで、決定!!」
「勝手に決めないでよ。ねえ、クリス?」
「え、えっと、、、。私は良いですよ。」
「ほらね。クリスがそう言ってるんだから。」
「でもシャルはダメだって。私以外の人になつかないの。ねえ、シャル?」
「クゥーン」
「あら、ニーナ様にくっついてしまいましたね。」
「俺に興味もないってよ。ついていっても関係ないんじゃない?」
「――。」
「まあニーナ様。人数は多い方が楽しいですよ!」
「楽しむ旅じゃないんだけど、、、。ていうか、こんな風にふざけてる場合でもないのよ。そうよ。私はクラークのことをあの女から――。」
「良いから、良いから。さあ、早速出発!!」




