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アレン王国

アルに着いて来た場所は森。さっきこの国は商業が発展している、なんて言ったけどこんな近くにこんなに広い森があったなんて。木々の高さがそこまで高くないからお店で隠れていたみたい。



「すごい。森は森だけどミニチュアの森ね。」


「そこまで小さくはないだろ。これでも成長したんだ。」


「そうなの?アルはこの場所が好きなのね?」


「ああ。この木々の何本かは俺が植えたんだ。」


「あら、そうだったの?」


「クラークと話すときはいつもここに来るんだ。」


「さっきから思っていたけど、クラークとそんなに親交があったの?」


「小さい頃はもう毎日一緒に遊んでたよ。」


「そうなの。」


「で、この森は毎年決まった日に王族が木を植えて国の繁栄を祈るんだ。」


「そんな場所で遊んじゃって良いの?」


「誰でも入れる自由な場所だから。国民皆が元気に生活することがこの国の繁栄なんだよ。」


「へえ、すごい。」


「なにが?」


「初めてアルが王子に見えたわ。」


「そう?ありがとう。」




意外。素直にありがとう、ですって。アルって脱走だとか言うから無茶苦茶なやんちゃ王子なのかと思って、、、いいえ、さっきのお店で失礼きわまりない王子だと思ったからその印象も含めて最悪な王子だと思っていたのに、ここに来て好感度大だわ。




「あっ。」


「ん?」


「あ、いえ。すみません。お話を続けてください。」


「良いよ、別に。」


「シャルに、あ、この犬にもらったミルクの料金をお支払いしていないと思って、、、あっ!!」


「なに!?」


「申し訳ありません。」


「え?」


「私、アルクス様にお金を払わせてしまいました。今――。」


「ああ、良いよ。俺のおごり。」


「しかし、私は一使用人ですので。」


「気にしない気にしない。それにほら、ここにいる王女様は何も言わないし。」


「むっ。私も急なことだったから忘れていたのよ。――先ほどはありがとうございました。」


「おや、気品のまるでない王女様だと思っていたのに礼ができるのですね。」


「な、なんなのよっ!!前言撤回よっ!!」


「前言?」


「こっちの話よっ!!」


「そう。あ、で、その犬、、、シャルだっけ。シャルのミルクはサービスだよ。」


「サービス、ですか?」


「無料ってこと。ついでに言うと、この国には野良の犬や猫がいないんだ。みんな誰かしらが拾って飼うんだよ。小さい時から動物と一緒にいるからみんな動物か好きなんだ。」


「そうなんですか。知りませんでした。」


「その国の特色っていうのは外からじゃなかなかわからないしね。」


「そうですね。」


「、、、。」


「、、、。」



どうしたのかしら、この沈黙。クリスなんて喋りだしたら止まらなくなるお喋り好きだし、アルも。



「クリスはあまり喋らないの?」


「そんなことないわ。むしろその逆よ。」


「あ、あのっ。私のような使用人の身分で王子様とお話するなんて、と思いまして。どうぞ、ニーナ様とお話になっていてください。私、聞いているだけで楽しいので。」


「そうかな?そうなの?」


「さあ?」


「俺は気にしないから喋ろうよ。ていうか、さっきのシャルの話からいきなりお礼にいったのは面白かったな。今さらだけど。」


「そ、そうですか?すみません。」


「なんで謝るのさ。いつもあんな感じ?」


「いいえ。ニーナ様があのような感じですかね。移ってしまったようです。」


「そっかあ。なんか影響力ありそうだもんね。」


「はあ?」


どういう意味よ?



「ふふ。ニーナ様の明るさは周りも照らしてくれる、確かに影響力がありますね。」



ん?なんだか良い感じ?ていうかどうしてアルの嫌みが丸く収まるのかしら、、、。




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