作戦
目が覚めると私は自分の部屋のベッドにいた。時計を見ると1時。、、、って昼の!?
お母様の所に行ったのが夜の8時頃だったから11時間くらいは寝てたのかしら、、、。
「あ、ニーナ様。お目覚めですか。良かった。」
「あ、クリス。あれ?私なんだか頭が痛いんだけど。」
「ずいぶんとお休みになっておられましたからね。」
「ええ。昨日お母様の部屋から――」
「あ、ニーナ様が王妃様の所に行かれたのは一昨日のお話でございます。」
「お、一昨日!?ってことは丸一日寝ていたの!?」
「疲れていたのでしょう。何か召し上がられますか?」
「あー、じゃあ、お水ちょうだい。」
「はい。かしこまりました。」
クリスが用意してくれたお水を受け取り、一気に飲んだ。喉もカラカラだったみたい。
「ありがとう。それで、私が寝てる間に何かあった?」
「まだクラーク様は見つかっておりません。」
「そう、、、。」
「ニーナ様、、、?」
「よしっ!!」
「な、なんですか?」
「考えましょう。」
「なにをです?」
「もちろん、これからのことよ。婚約破棄なんかにはさせないわ。」
「あ、は、はいっ!!」
私とクリスは“結婚実現させようの会”作戦会議を始めた。2時間に及ぶ猛会議の結果、私たちはあることを決断した。
名付けて
“クラークを訪ねてなんとやら作戦”
、、、もはやクリスは私のネーミングセンスにとやかく言わない。
とにかく、この作戦は簡単に言うと、身分を隠してクラークを捜す作戦、だ。
どうして身分を隠すのかというと、これだ。会議でクリスが見せてくれたある文章。クラークのこの一件、隣国がどうとらえているかの報告書だ。この報告書にはこう書かれている。
相手の女性のことは一切触れずクラークが国から逃走したと知らされているようだということ。
これを受けて、ニーナとの婚約から逃げたと捉えられていること。
全国で捜索願が出されているにも関わらずクラークは見つかっていないこと。
つまり他国でニーナとクラークは今すごく名が知られている。だから堂々と捜しに行くことはこの一件を膨張させてしまい国同士になんらかの害が及ぶかもしれない。、、、とクリスが言ったからだ。
全国で警備隊が捜索しているのに見つからないなんて、、、って思う。そんなの私たちで捜せるわけないって思う。けどこのままじっとしていたら婚約破棄だけではなく一生クラークと会えない。世間ではもう私とクラークの婚約は破棄されたと思われてる。そんなことない。そんなことにさせてたまるもんですかっ。
私はクラークを取り返そうと必死だった。
その時クリスはニーナの変化にいち早く気付いた。




