表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
59/67

仲を深めるのに酒は有効である

異世界の成人年齢は低いので、主人公がお酒を飲みます。

日本では20歳までしっかり待ちましょう。


「飲むって、お酒を?」

「もちろん」


 僕の質問にヒョウゴはサムズアップする。

 良い笑顔ではあるが、その笑顔を曇らせることになるだろう。


「僕、まだ16歳なんだけど?」


 あいにくまだ未成年である。

 お酒を飲むことはできない。


「安心しな。16歳だったら、こっちでは成人している」

「そうなの? というか、スティフがどうして?」


 玉座の間にスティフが入ってきた。

 普通に会話に入ってきたので、ずっと聞いていたのだろうか?


「何が悲しくて、男二人で飲まないといけないんだよ」

「誘った側がそれを言う? いや、男三人も結構悲しいと思うけど……」


 ヒョウゴがスティフも誘ったようだ。

 誘った理由はわかるが、二人も三人も変わらない気がする。


「冗談だよ。せっかくだから、年が近い連中で飲みたいと思ってな」

「飲みニケーション、ってやつだな。日頃の不満を酒の力で発散させようってわけだ」


 たしかに酒を飲むと開放的になり、普段は言えないようなことも言えるとはよく聞く。

 そうやって鬱憤を晴らすことも大事だろう。

 しかし、飲みニケーションって、結構古い言葉な気がする。


「まあ、そこまで言うなら参加しようかな。といっても、お酒を飲むのは初めてだから、手加減はしてよ」


 せっかくの機会だから、参加してみることにする。

 なんだかんだいって、こっちの世界で他の人とわいわいしたことはなかった。

 というか、日本でも引きこもりだったから、飲み会の参加すらなかった気がする。

 そういう意味では良い経験かもしれない。

 僕が参加する意思を伝えると、すぐにお酒の入ったジョッキを渡される。

 既に準備されていたということは、最初から拒否されるとは思っていなかったようだ。

 まあ、いいんだけど……


「よし、今日は夜通し楽しむぞ。乾杯っ!」

「「乾杯っ!」」


 ヒョウゴの音頭に僕とスティフも合わせた。

 三つのジョッキがぶつかり、甲高い音が鳴り響いた。



◇ ◆  ◇  ◆  ◇


一時間後──

 楽しげな雰囲気で飲み会は続いていた。

 お酒の力もあってか口が軽くなっており、日頃からの不満をぶちまける。


「そっちの都合で危険な旅に出しといて、いらなくなったら処分するなんて酷いと思わねえか?」

「まったくだ。魔族内じゃ、ありえない仕打ちだぞ」

「そうなのか?」

「そりゃそうだろ。部下が仕事をやり遂げたら、しっかり褒めてやるのが上司のすべきことだ。傍若無人な先代魔王様ですら、やってたぐらいだぞ?」

「つまり、人間の国王はそれ以下の屑ってコトか」


 二人の中で人間の国王の評価がだだ下がりしている。

 というか、スティフは先代魔王を馬鹿にしているが良いのだろうか?


「しかし、人間ってのは薄情な種族なのかもな」

「どういう意味だ?」


 しみじみと言うスティフの言葉にヒョウゴが反応する。

 人間という種族全体で話しているから気になったのかもしれない。


「だって、ヒョウゴが断罪されかけたのに、誰も助けてくれなかったんだろ? 一緒に旅した仲間とかもいたはずなのに」

「たしかにそうだね」


 スティフの言い分に納得する。

 勇者として魔王討伐の旅に出たのであれば、苦楽を共にした仲間がいるはずだ。

 いくらヒョウゴが別格の強さでも、一人旅は厳しいだろう。


「あ~、えっと……」


 ヒョウゴがなんとも言えない表情になる。

 何か言いづらそうである。


「もしかして、元々仲間がいなかったのか?」


 彼の反応にスティフが爆弾を落とす。

 僕もそう思ったが、流石に直球過ぎる。


「いや、一緒に旅した仲間はいたよ」

「じゃあ、仲間だと思っていたのはヒョウゴだけで、他の連中はそう思っていなかったとか?」

「それは言い過ぎじゃない?」


 流石に心が痛くなったので否定する。

 自分だけ仲間だと思っていたなど悲しすぎる。


「そうかもな」

「「え?」」


 だが、ヒョウゴが予想外の反応をする。

 まさか認めるとは思わなかった。


「実は魔王城に攻め込んだのは俺だけなんだよ。他の仲間達を置いて、一人で魔王城に攻め込んだんだ」

「なんでそんなことを?」


 新たな事実を知り、思わず聞き返してしまった。

 一体、どうして一人で攻め込んだのだろうか?







作者のやる気につながるので、読んでくださった方は是非とも評価やブックマークをお願いします。

★5でも★1でもつけていただけると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ