異世界召喚されて与えられた力は? (改訂済み)
※R8.5.31 改訂済み
※【領域調整】→【領域操作】に変更しました。
「つまり、先代にはその全てがあったんですね」
「ある意味正解で、ある意味不正解ですね」
「ん?」
予想外の答えに首を傾げる。
どういう意味なのだろうか?
「例えば、頭脳に関しては頭はキレますが、あくまで戦術的な部分のみです。普段の生活での人の扱いなどは不得手でした」
「ふむ」
「人気に関しても、一部の強硬派の面々から熱烈な人気はありましたが、戦いの苦手な者達からは嫌われていました」
「まあ、人によって考え方は違うから、仕方がないだろうね」
説明を聞いて、納得することができた。
全ての人を納得させるなんて、ほとんど不可能である。
日本にいた頃だって、同じ日本人のはずなのに考え方は様々だった。
その結果、意見が対立するなんてざらであった。
先程の集まっていたメンツを見て、多種多様な種族がいることがわかる。
同じ意見にまとめるなんて、確実に不可能だろう。
「ディアボロ様には類い稀なる戦闘能力がありました。この世界でもトップクラスの実力を持っていたでしょうね」
「それなのに討伐されたの?」
「それだけ勇者が異世界を渡ったときに与えられた力が強大だったのでしょう」
「そういうものか」
この世界のトップクラスの実力を持つ魔王を討伐するなんて、異世界を渡ったときに与えられる力はどれだけ凄いのだろうか?
まさに異世界チートというやつだろう。
(ガラガラ)
「持ってきたわ」
イスティトゥートさんが台車を押しながら部屋に戻ってきた。
台車の上には水晶玉が乗っていた。
彼女は台の上にクッションのようなものを敷き、その上に水晶玉を置いた。
「では、この水晶玉に触れてください」
「触れるだけで良いんですか?」
思わず聞き返してしまった。
見た目は何の変哲もないただの水晶玉である。
触れただけで何も起りそうにない。
「それで大丈夫です。どうぞ」
「えっと……」
スクレさんは笑顔で触れるように勧める
得体の知れないモノに触れるのは勇気がいる。
どうすべきか悩み、動けなくなってしまった。
その様子に気づいた彼女は提案する。
「では、私が先にやってみましょう」
「え?」
驚く僕を余所にスクレさんは水晶玉に手を置いた。
(パアアッ)
水晶玉から強い光が発せられる。
そして、水晶玉に文字列が現れる。
『【魔法適性(光属性以外)】【武器適性】』
異世界の文字であったが、なぜか内容が理解できた。
これも異世界召喚による特典だろうか?
「このように放たれる光で魔力量、水晶玉に現れた文字列で主な能力を表わしています」
「なるほど」
「ちなみに私は光属性以外の魔法と武器による戦闘ができます」
「多彩ですね。かなり凄いのでは?」
魔法と武器の両方を扱えるのは凄いと思う。
どちらか一方しか使えないイメージがあった。
「ありがとうございます。ですが、あくまでどちらも使えるというだけで、所詮私は器用貧乏なんですよ」
「そうなんですか?」
具体的な内容はわからないので、納得するしかできない。
だが、両方できるだけで十分ではないだろうか?
「では、タケル様もお願いします」
「わかりました」
彼女に促され、僕も水晶玉に手を置いた。
さて、どんな力が与えられたのやら……
(パアアアアアアアアアアアッ)
「「「っ⁉」」」
先程とは比べものにならないほどの光が水晶玉から放たれた。
部屋中が光に包まれ、目を開けることすらできなかった。
「……もう大丈夫か?」
数秒後、ようやく光が落ち着いたのを確認し、再び目を開いた。
「なんて魔力量なの」
「あんなの初めて見ました」
スクレさんとイスティトゥートさんが驚いていた。
やはり、あれだけの光量は異常なようだ。
異世界から召喚されたせいだろうか?
「そういえば、僕はどんな能力があるのだろうか?」
期待に胸を膨らませ、僕は水晶玉を確認する。
そこには先程と同じように文字列が浮かんでいた。
だが、スクレさんとは違って、一つだけだった。
『【領域操作】』
「ん?」
映し出された文字列を見て、僕は首を傾げた。
文字列はしっかり読み取れることができた。
だが、内容の意味がわからなかったのだ。
「これは初めて見ますね」
文字列を確認したスクレさんが呟く。
初めて見たのなら、珍しい能力なのだろうか?
「えっと……自分の領域を自在に操る能力みたいですね」
「自分の領域とは?」
「支配下に置いている場所のことですね」
「その支配している場所って、どうわかりますか?」
言葉の意味は理解できたが、具体的な内容まではわからなかった。
この世界に来たばかりの僕に支配している場所などわかるはずがない。
そもそも支配している場所などあるのだろうか?
「えっと、どうすれば……」
僕の質問にイスティトゥートさんは悩み始める。
初めての出来事で判断に困ったのだろう。
スクレさんも同じように考え込んでしまった。
すぐに答えがでることもないだろう。
とりあえず、僕らしく色々と試してみよう。
こういう魔法は自分のイメージで発動させると思われる。
【領域操作】という文字列から必要なのは領域のマップではないだろうか?
周囲を見渡した後、この部屋の形を頭の中でイメージする。
「【領域操作】」
(ブオンッ)
能力名を口にした瞬間、目の前に透き通った青色の何かが浮かび上がった。
そこには四角形が描かれており、横には細々とした文字が書かれていた。
確認してみると、この部屋のマップだった。
「「っ⁉」」
そんな僕を見て、二人は驚きの表情を浮かべていた。
純粋な力だけが評価すべきとは限らないでしょう。
作者のやる気につながるので、読んでくださった方は是非とも評価やブックマークをお願いします。
★5でも★1でもつけていただけると幸いです。
続きも読んでいただけたら嬉しいです。
※第一章本編終了しました。続きも書いていきますが、とりあえず第一章だけでも読んで、評価していただけたら幸いです。




