キャラクター事典⑩ ミア・リゼル
◆ミア・リゼル
ハル家に仕える平民出身のメイド。
物語開始時12歳。リオン・ハルと同い年。
物語序盤からリオンのそばで行動してきた、最古参の登場人物。
当初はハル家の北倉庫を任されていた若い使用人だったが、バスクによって物資盗難の犯人に仕立て上げられそうになったところをリオンに救われる。
以降、記録、荷物の準備、予定確認、領内視察などを担当し、単なるメイドからリオンの側近に近い存在へと成長していく。
なお、アルスレイン王国では貴族だけでなく平民も名字を持っている。(フィーネも)
平民の名字は家族を区別するための家族名としての意味合いが強く、爵位や領地と結びつく貴族の家名ほど政治的な意味は持たない。
(出典:第2話「北倉庫の綻び」、第3話「濡れ衣」。名字および平民の名字に関する詳細は作者設定)
◆家族・生い立ち
父、母、ミアの三人家族。
父はハル家に長年仕える庭師長。
母は同じくハル家のメイド長。
両親は夫婦で、ハル家の屋敷敷地内にある使用人用住宅で暮らしている。
ミアもそこで生まれ育った。
幼い頃から屋敷が生活の場でもあったため、
使用人の仕事。
屋敷内の部屋。
物資の保管場所。
来客時の準備。
主人一家の生活。
などを自然と覚えていった。
十二歳ですでにハル家の使用人として働いていたのも、両親がともにハル家へ仕えていたため。
若い倉庫番でありながら屋敷内の事情に詳しかった背景にも、この生い立ちがある。
(出典:第381話「何もしない日」。ミアが二人の娘であることは作者設定)
◆固有スキル
《補佐》
主を支えることに特化した従者系固有スキル。
ミアが「主」と定めた人物を補佐している状況では、ミア自身の各種能力が上昇する。
対象となるのは、知能、判断力、政治、統率、事務処理、武力など幅広い。
重要なのは、主自身を強化するスキルではないこと。
《補佐》によって能力が上昇するのは、あくまでミア本人である。
ただし、本人がまったく身につけていない技術を突然習得できるわけではない。
剣術経験がなければ、武力が上昇しても熟練騎士には及ばない。
現在、ミアが主として仕えている人物はリオン・ハル。(本当はガルドのはずだけど)
初登場時、《綻びの目》でミアを見た際に、「忠誠:安定」「現職適性:補佐・記録」と表示されたこととも非常に相性が良い。
(固有スキル《補佐》の詳細は作者設定)
◆容姿
身長150cm。
小柄でスリムな体型。
髪は茶色で、仕事の邪魔にならないよう普段は後ろでまとめている。
瞳は黒を基調としているが、光の加減によって茶色が混じって見える。
華やかな令嬢タイプではなく、小柄で親しみやすい印象。
本文でも初登場時から、
「茶色い髪を後ろでまとめた、小柄な少女」
と描写されている。
(出典:第2話「北倉庫の綻び」。身長・瞳・体型は作者設定)
◆性格
真面目で控えめ。
物語序盤ではバスクを非常に恐れており、貴族や身分の高い人物を前にすると緊張することも多かった。
一方で、聞かれたことには素直に答える性格。
リオンと長く行動するようになってからは、少しずつ遠慮もなくなっていった。
必要だと思えば、「昨日の分はもう一度見ておいた方がいいと思います」と主人であるリオンへ意見する。
さらに後には、「リオン様は、ときどき平気な顔でとんでもないことをなさいますから」と直接ツッコミを入れるほど。
序盤の怯えていた少女から考えると、精神的にもかなり成長している。
◆仕事・補佐役として
ミアの本領。
物語序盤からリオンの横で帳面を持ち、村人の名前、仕事、物資の数量、作物の損耗、怪我人、出身地などを記録している。
南村や石切り場など、ハル領再建初期から多くの現場へ同行。
リオンが問題を見つけ、ノルが安全を確保し、ミアが数字や状況を記録するという役割分担が自然に形成された。
その後も、補佐的なことを幅広く担当。
馬車の荷物についてリオンが、「余計な荷紐ひとつ垂れていないあたり、間違いなくミアの仕事だ」と考えるほど仕事は丁寧。
さらにミアには、リオンや文官とは異なる「生活者の視点」がある。
西の森の町づくりでは、
役場を入りやすい雰囲気にすること。
女性の働き手が増えた場合は寝床を男女で分けること。
針、布、紐などの生活用品を買える場所を作ること。
などを提案。
リオンやレナードが後回しにしていた、小さいが住民にとって重要な問題を拾い上げた。
リオンからも、「今日出してくれた話、すごく助かった」と評価されている。
ハル領が貧しかった頃から現在までを見続けているため、リオンが数字として見る領地の成長を、住民の表情や暮らしの変化として理解している人物でもある。
(出典:第18話、第22話、第27話、第232話「町になるまでの道筋」ほか)
◆リオンとの関係
主人と使用人。
そして現在では、側近に近い関係でもある。
二人は同い年。
最初の大きな接点は、十二歳のリオンが濡れ衣を着せられた十二歳のミアを救ったことだった。
その後ミアはバスク事件の調査にも協力。
ハル領再建では、リオンの横で記録を取り続けた。
リオンが王立学院へ進んでからも関係は続いており、帰省時には行動を共にすることが多い。
ガルドやエマからも、リオンを支える人物として認識されている。
エマから、「ミア。リオンをお願いね」と託された際には、「必ずお側でお支えいたします」と答えている。
《補佐》の主としてミアが定めている相手も、現在はリオンである。
◆人物関係
・ガルド・ハル
ハル家当主。
ミアを単なる若いメイドではなく、リオンの補佐役として認識している。
リオンが領内を動く際に同行することについても信頼している。
・エマ・ハル
ハル家の奥方。
ミアの母がメイド長であることもあり、幼い頃からミアを知っている。
現在では息子リオンを任せられる人物として信頼している。
・ノル
序盤から一緒に行動する機会が多い。
ノルが護衛・戦闘。
ミアが記録・補佐。
という役割分担。
・レナード
西の森の町づくりで一緒に計画を考えた人物。
レナードも、ミアが持つ生活者に近い視点を評価している。
・エリアス・クラム
領都を担当する文官。
リオンが領都を見る際などに一緒に行動する。
エリアスからも、実際に暮らす人々に近い感覚を持つ人物として意見を求められる。
・ミラ・ハーウェイ
リオンの恋人。
ミラもリオンとミアの付き合いが長いことを理解している。
リオンがミアへ手紙を書いた際にも、「ミアさんも喜ぶと思うよ」と自然に話している。
◆恋愛
リオンへの明確な恋愛感情は、現時点の公開本文では断定されていない。
ただし、帰省したリオンを非常に喜ぶ、成長や外見の変化へすぐ気づく、手紙をやり取りするなど、強い忠誠心と親愛を持っていることは明らか。
ミア本人がそれを恋愛感情として認識しているかどうかは、現在のところ明確になっていない。
そのため読者からは、物語序盤からヒロイン候補の一人として見られてきた。
◆読者の反応
ヒロイン候補の中でも根強い人気を持つ。
作中で行われたヒロインアンケートでは、
1位 ミラ 187票
2位 ミア 89票
3位 セレナ 81票
4位 ナディア 42票
5位 フィーネ 28票
となり、王族や大貴族の令嬢を抑えて2位。
感想欄でも、「メイドのミアを推したい」といった支持が見られる。
人気の理由の一つは、リオンとの付き合いの長さ。
学院で出会ったヒロインたちとは異なり、領地が最も苦しかった十二歳の頃からリオンのそばにいる。
一方で辛辣な意見もある。
リオンの視察へミアが自主的についていく場面では、「自分の仕事を勝手に放り出していないか」という指摘。
また、「平民のメイドであるミアと、将来さらに爵位が上がる可能性のあるリオンでは身分差が大きい」と、恋愛面での現実的な難しさを指摘する声もある。
序盤では「倉庫番だったミアがなぜ屋敷内の事情にここまで詳しいのか」という疑問も出やすかった。
ただし、父が庭師長、母がメイド長であり、幼い頃からハル家の屋敷で育ったという背景によって、この点にも理由がつく。
派手な戦闘能力もない。
高い身分もない。
王立学院Sクラスでもない。
それでも、主を補佐する時に自らの能力を高める《補佐》を持ち、十二歳の頃からリオンのそばで必要な仕事を拾い続けている。
リオンが大きな「綻び」を見つける人物なら、ミアはその横で、「今、この人に何が必要なのか」を見つける人物。
それがミア・リゼルである。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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