料理
ウリがウェンの家を用意してくれて、おかげで俺はウェンから解放されることとなった。本当にあいつだけはいつになっても慣れる気がしない。
「師匠さん、ご夕食完成しました」
「あぁ、わかった」
今日は珍しくカリンが作ってくれているらしい。ヒジリもカイも今日は友人との食事があるらしい。なんでも前までのチームメンバーらしい。俺が夕食を食べにリビングに入ると、そこには真っ黒なダークマターが置いていた。
「…おい、これはなんだ?」
「あー、えーと…オムライスです…」
「これがか…」
もうコゲコゲで限界がない。そもそも黄色はどこにあるんだよ。どうやったらこうなる?恐る恐る一口頬張ると強力なしょっぱさが襲いかかってきた。
「…ッ」
「どうですか?」
「ゲホゲホ…水…」
「え、あ、はい!」
差し出された水を思いっきり飲み干す。まだ下と喉が痛いが多少はマシになった。
「はぁ…お前、料理下手すぎだろ」
「うぅ…」
何をどうしたらこうなるのかわからんが、これではカイと、くっつくなんて夢のまた夢だ。
「しょうがない…」
俺は魔眼でオムライス(?)を材料の状態にまで元に戻す。すると大量の塩と醤油が現れた。
「確実にこれのせいだな…分量測って味見くらいしろ」
「は、はい…」
「はぁ…しょうがないな、今日は俺が作るしかない…」
全て材料にまで戻したから米から炊き直しだが、あれを食べるよりはマシだ。それに魔眼を使えば問題ない。俺は一瞬でご飯の炊き込みを終わらせ、次に卵、醤油と塩を少しかける。その間にご飯にケチャップやグリンピースなどを混ぜていく。卵を溶き終わったらフライパンで焼く。焼く時間も惜しいため、魔眼でショートカット、それを盛り付ければ完成だ。この間、5分程度、2皿目はその倍のスピードで完成した。
「少しは考えて作れ」
「はいぃ…」
責めてるつもりはないんだが、カリンの反応だけ見ると俺が怒っているように見えてしまう。困ったものだ。
「美味しいです」
「そりゃ良かった」
俺たちがそんな感じで食べていると1つの足音が近づいてくる。なんとなく誰かわかるので迎撃に入ろうとしたのだが、その時には既に俺の後ろに入り、俺に抱きついていた。
「ダーリンの手作り料理!なんで私を呼んでくれなかったの!」
「てめぇが来るとめんどくさくなるからだよ!」
こいつだけには本当にバレたくなかった。だが、バレてしまったのはしょうがない。俺はなくなく侵入してきたウェンにもオムライスを作るのだった。ケチャップでハートを描いて欲しいと鬱陶しいほど言われたが全部無視だ。




