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38. 明日の道と心の扉

(明日の道と心の扉)


 誰にも話さなかった異世界のことを姉貴に話して、少し重荷が軽くなった気がする。それと、異世界に帰る覚悟ができた。

「そうだ!異世界に帰るという事は、夕顔さんと赤子をぼろぼろ産むんだ……」

 急にワクワク、ムラムラして来た。

 この気持ち、久々の興奮だ。嬉しさのあまり叫んでしまいそうだ。

 

 明け方、少し居間が明るくなると、裸の昼顔さんと夏子が一緒に二階から降りて来た。

「何でまた、二人とも裸で降りてくるんですか?」

「嬉しいだろう……、裸が見れて……」

「僕はいいですけど、親に見つかると、……、……、なんて言うのかな……? 家の中なら、かまわないとか……? あの親なら言いかねないな!」

「はっきりしないね……、花なんだから、いいさー、それより、お風呂入れるか……?」

「入れると思いますよ……、夜中に姉貴が入ったばかりだから……、ちょうどいいと思いますよ」

「そうかい……、嬉しいねー!」

「ととさん、お風呂から出たら、かかさんと公園に行ってもいい……?」

「いいけど、裸で行っては駄目だぞう。ちゃんと服を着て行きなさい。昼顔さんも……」

「服なんか持ってないよ……、着物でいいだろう……」

「……、あの赤い着物は駄目です。裾が膝上までしかないし、昼顔さんパンツ履いてないし、すぐに着崩れてお乳が出ちゃうから……、また姉貴の下着と服を着せてもらってください」

「……、面倒くさいねー、とりあえず、お風呂だ……」

 二人はお風呂場に消えた。


 お風呂から出た、かかさんと私は裸のままお姉ちゃんの部屋に入った。

「かかさん……、……」

「夏子、おいで……」

 かかさんの大きなお乳を見ると、私は思わず飛びつきたくなる。

「……、誰……、あおちゃん……、……」

 私は、お姉ちゃんのお腹に乗って、かかさんのお乳を吸っていた。

「……、へー、あいつとは、そういう仲だったのかい……」

 寝ぼけているお姉ちゃんに、昼顔のかかさんが言った。

 お姉ちゃんが起き上がったので、私はお姉ちゃんとかかさんの間に入ってお乳を吸った。

 お姉ちゃんは眠気眼で、辺りを見回していた。

「……、え、え、……、あおちゃんじゃないのね……、何でみんな裸でいるのよ……」

「今から公園に行こうと思ってね。裸では駄目だって言われて、蒼の姉ちゃんに服を着せてもらってこいって、あいつが言うんでね、服を借りに来たんだ」

「……、そうね……、裸は、まずいわね……」

 お姉ちゃんは、まだまだ眠たそうに立ち上がって、ふらふらと歩いてクローゼットを開けた。

「公園に行くなら、カジュアルな、ワンピースでいいんじゃないかな……、それともパンツスタイルの方が遊ぶにはいいわね……」

「……、へー、パンツだけで出歩いてもいいんだね?」

「パンツと言ってもズボンのことよ。もちろん、ショーツは履いてもらうわ。それと、ブラと、上はパーカーだけでいいんじゃないかな……、生地がトレーナーより厚いから暖かいと思うわ……」

 お姉ちゃんは、かかさんにショーツを履かせ、ブラを着けると、かかさんを背中から抱きしめて、頬で撫ぜた。

「……、なんて美しいの……、すべすべで柔らかい、ぷよぷよしている……、……」

「……、そうかい……、じゃー、今度は私と寝るかい……?」

 かかさんは、振り返って、お姉ちゃんを強く抱き寄せ抱きしめ、唇を食べるように口ずけをした。

「……、……、う、う、う、もう駄目……、これ以上いってしまうと学校に行けなくなる……」

 お姉ちゃんは、昼顔さんから離れて、腰のあたりがゆったりとしていて、でも膝元は細身のパンツを履かせた。

「……、これは軽くてゆったりしていていいねー」

「そうよ、動きやすくて私も好きなの……」

 かかさんは、パーカーを着ると私を呼んだ。

「……、夏子、行くよ……」

「まだ、私、服を着てない……」

 

 朝早い公園は、散歩の途中なのか、幾人の人がベンチや公園の中にいた。昼間より賑やかだ。

 公園の奥には森が広がっている。

「いい木だねー、年代もんだね。小楢にミズ楢、楠、白木もあるな……、ここは古墳の跡だね……」

「古墳て何……?」

「……、古代の偉い人のお墓さー」

「そうなのね……、この木に登ってもいい……?」

「背が届かないだろう……」

「あの幹の枝まで持ち上げて……」

「しょうがないなー」

 私はかかさんに持ち上げてもらって、太い枝にぶら下がって、よじ登った。そして、もう一段高い枝に登った。

「見晴らしがいいわ!」

「……、そうかい……、たいして上がってないけど……」

 いつの間にか、かかさんが私の横にいた。

 木の上から公園の中を見回すとブランコに一人女の子が座っていた。

「あら、あの子だわ……」

「知っている子かい……?」

「昨日、学校であったのよ。クラスの男子に酷いいじめをされて、教室にいられなくて、保健室で一人勉強しているのよ」

「……、何処にでも、そういう男どもがいるなー」

「それで、私がクラスに行って、男達に詫びさせようと思ったら、あいつら知らないって言うのよ。それで、私、頭に来て閻魔様に言い付けてやったわ」

「……、閻魔様かい……? 閻魔様のこと、誰に訊いたんだい?」

「夕顔のかかさんよ……」

「……、やはりねー、それは、大変なことになるねー! でも、当然の報いだからしょうがないかー」

「そうよ! 嘘を言ってはいけないのよ……」

「そうだね……、でも、彼女の悲しみは、そんなことじゃーないようだよ。見えないかい……、彼女の心が……?」

「……、そうなの、私、彼女の心が見えないのよ……」

「心を閉ざしているんだね……、何も考えない。何も思わない。心を空にして耐えているのさー」

「……、かかさん、何が見えるの……?」

「親からも酷いいじめをされているんだ! いじめというよりも、母親は彼女の面倒を見ないんだ……、ご飯も作らない。会話もしない。彼女は昨日の夜、自分で握った、おにぎりを二個食べただけだ……、朝も何も食べていない。そのうち死んじゃうね」

「……、どうしたらいいの……?」

「どうにもできないけど……、夏子、下に降りるよ」

 かかさんと私は、木から降りて、彼女のところに行った。

「……、和子ちゃん、朝、早いのね……」

 声をかけても、無表情で私を一目見ただけで、また俯いてしまった。

 昼顔のかかさんは、彼女の横のブランコに乗って、パーカーの裾を捲り上げ、ブラを上にずらして乳を出した。

 和子ちゃんはそれを見ると無言でブランコを降りて、かかさんの膝にまたがって、乳を掴んで口に入れた。

「かかさん……、なんて言ったの?」

 私には何も聞こえなかった。

「……、お乳だよ! 飲まないと死んじゃうよって言ったのさー、もうこの子は限界だね……」

「このまま死んじゃうの……?」

「ほおって、おけばね……」

「そんなの嫌だよ……、可哀想だよ……、閻魔様に言っても駄目なの……?」

「……、こういう場合は、閻魔様じゃなくて、蒼の姉ちゃんだ!」

「夏子、彼女のランドセルを持っておいで……」

「……、どうするの?」

「もう、この子は寝ちゃっているから、家に帰って姉ちゃんに見せるんだ!」

「分かったわ……」


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