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未亡人が、遺産としてキャンピングカーを受け取ったら、大変な事になりました。  作者:
第5章 ポーション作り

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 翌朝、楓花達は外で朝食を食べる。

 6月で大和はムシムシとしていて雨続きだけれど、イルルジオーネは秋のさわやかな空気で過ごしやすい。

 7月が冬というのは、日本の暑さから遠ざかれるのでうれしいけれど、体がついていくか心配になる。

 日本は真夏なのに…。

あ…その前に次の土曜はお祭りが入っているから、こちらに来るのは1日ずれる。こちらでは3日以上ずれるから、教えておいたほうがいいだろう。


 「そうだ、お肉を売るところですけど、アートンで売るにしても多いと思うのでヒルストンでも売りませんか?

 「ヒルストン?構わないが…時間は大丈夫なのか?」

 「それなら問題はないですよ。すぐですから。」

 「なら、俺たちは構わない。」

 「アートンとヒルストンにどのくらいずつ売るのかはお任せするわ。」

 「そうか、わかった。だがひとつ問題がある。」

 「問題?ああ…俺たちはどのくらい狩ったのか全くわからん。」

 「え?」 

 「そんなことあるの?」

 「ルーシー残念だが、事実だ。」

 「まぁ…では、行く前に一度袋詰めしましょうか。」

 「そうだな。」

 「そうしよう。」

 

 「では、アーサーさんにも倉庫に入れるようにシールを貼りますね。」

 「ありがとう。」

 「では、私がお肉を取り出すので、ルーシーさんとハナさん、テンさんとダンさんは袋を開けて待っていてください。袋に肉の名前を書いてくださいね。ペンはこれをどうぞ。」

 「あら、すごいにおい…」

 「ペンの臭いは頭が痛くなるので、吸わないほうがいいですよ。それと書き終えたらキャップはしっかりと締めてください。」

 「わかったわ。」

 「では、オークから行きます。」

 

 楓花が肉を取り出し、20㎏ほど入れたところで口を縛って倉庫へ運ぶ。倉庫ではケントとアーサーが棚に乗せる。そう仕事を分けた。

 

 「楓花さん、一旦中止。」

 「どうしました?」

 「オークだけで左の棚が埋まった。」

 「あら、ちょっと見せて。…ここをこうやってこうしたら、ほらもう一つ入るわ。」

 「なぁ、もう少しで空になるか?アートンとヒルストンに分けるにも…」

 「いえ、やっと半分くらいです。同じくらいもっとかも?まだあります。」

 「まじで?」

 「はい。ヒルストンへ卸す分だけ袋詰めしましょうか、アートンの分は別の場所でまた詰めましょう。」

 「そうだな…。あ、俺たちは1塊ずつほしい。」

 「私も欲しいので、少しもらいますね。」

 「ああ、もちろんだ。その分はバケツに残してくれてかまわない。」

 「ブラックベアーはどうしますか?半分ずつ?アートンは多め?」

 「半分ずつだな。」

 「わかりました。猪肉は?」

 「そっちは、アートンへ全部。ウサギ肉は半々でも全部ヒルストンでも構わない。」

 「わかりました。では仕分けをしましょう。」

 

 結局、倉庫の棚を埋め尽くし、床にもビニールシートを敷いて、肉の袋が並んだ。半分ですらないけれど、限界のようなので、そこまでにした。


 「もう置くところがないから、これで行きましょうか。」

 「そうね。」

 「そうだな。」

 「なんだか疲れたわ。」

 「私も…。」

 「そうですね…癒しの水飲みますか?」

 「いらない。そこまでじゃない。」

 「そう?では、皆さん車へ乗ってください。」

 「ダンさんも手首を…シールを貼ったから乗れますよ。」

 「はい…」

 「気を付けて上がってね。」

 「ケントさんは助手席へお願いします。」

 「わかった。」

 

 楓花は、運転席に乗った。

 助手席にはケントが乗ってきた。

 

 「ナビ、ヒルストンに空間移動。」

 『かしこまりました。目的地ヒルストンに空間移動します。』

 

 次の瞬間には、ヒルストンへと到着した。

 

 「ナビ、ガードを1mにしてステルス解除」

 『かしこまりました。ガードを1mにしました。ステルスを解除します。』

  

 ヒルストンの門を通り、冒険者ギルドの前へ車を停めた。


 「へぇ…ここがヒルストン…」

 「はい、アートンと違ってお肉類が入りにくい地域なの。」

 「そうなのか…それで…。」

 「ケントさん、ガードを1mにしてあるけれど、警戒をお願いします。」

 「わかった。」

 「私は、中へ声をかけてきます。」

 「それなら俺がついていく。」

 

 アーサーが、楓花の後ろをついて歩く。

 楓花が、ギルドへ向かうと兵士がドアを開けてくれた。

 楓花を見た人たちが、歓声を上げた。

 

 「え?何?」

 「フーカ様、いらっしゃい。」

 「セイヤさん、これ何?何かあったの?」

 「何かあったの?じゃないですよ。フーカさんの薬で持ち直したり、怪我が治ったりで働けるようになったのが多くてね。おかげで活気が戻ってきた。」

 「それはよかったです。今日はお肉と初級ポーションとお薬3種がありますが、どうしますか?次に来るのは23日後以降30日以内だと思いますが、そこで来なければ2か月先かもしれません。」

 「それなら…肉はあるだけほしい。初級ポーションは10本、薬は癒しの水が100本とかは無理だよな?」

 「ありますよ。3種とも400個ずつあります。」

 「お?それなら全て100本ずつ欲しい。」

 「わかりました。先にお肉を渡しますね。ケントさんがいるので、倉庫へ荷車をお願いします。」

 「わかった。すぐに…。ところで、肉って…どのくらいある?」

 「倉庫いっぱいですね。」

 「すぐに手配する!!」

 

 それから、楓花は車へ戻って薬を100個ずつトレイに並べた。それを積み重ねて、置いた。


 「うわぁ…いっぱいっすね…」

 「こりゃあ、量があるな。」

 「ギルマスがあちこちに伝令を出していたから、俺たちも急いで手伝おう。」

 

 「ケントさん、この板を立てかけてここを滑らせて肉を卸してください。」

 「おぅ、わかった。こりゃいいな。ウサギ肉から降ろすぞ。」

 「わかった。」


 ケントは荷車へと板を掛けて肉の入った袋を滑らせた。

 肉の入った袋は、滑り降りて荷車へ乗った。

 

 「まじか…ウサギで荷車いっぱいってどんなだよ。」

 「こんなに狩れるものなのか…」

 「兄さん一人で狩ったのか?」

 「まさか、3人だ。」

 「3人って…それでこんなに?」

 「やべーな…」

 「フーカ様だけでも大量なのに、この人たちがいると凄すぎる。」

 「次、オークだ。」

 「荷車交代する。」

 

 荷車が入れ替わり、大量のオーク肉を積んでは、次の荷車へと交代した。

 そうしているうちに、セイヤさんがやってきた。


読んでくださりありがとうございます。

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