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未亡人が、遺産としてキャンピングカーを受け取ったら、大変な事になりました。  作者:
第3章 ヒシフォート

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 「楓花さん、来客なので少し席を外します。今、菓子を用意しますから、そのままお待ちください。」

 「わかりました。」


 敬一郎が部屋を出ると、楓花は緊張を解いた。

 いや、敬一郎がいなくなっても、執事長はいるのだけれどね。

 でもさすがにあんな圧は発していない。

 メイドと騎士が部屋に入ってきた。


 「すいません、お茶をいただけます?」

 「はい、すぐにご用意いたします。」


 楓花はお茶をもらうと、出された菓子を数個食べた。

 それから、バックから出した本を読み始めた。

 周囲を気にしないで時間をつぶすには、本を読むのが一番だった。



 その頃の敬一郎は、別室に到着した者たちから、かなり詳細に聞き出し始めた。




 しばらくして、楓花はメイドに連れていかれた部屋に、セイヤとクリスフォートがいて驚いた。


 「あら、セイヤさんにクリスフォートさん、天龍の皆さんまで…こんにちは。」

 「フーカ様、お久しぶりです。こちらにいらしたとは…」

 「ごめんなさい。私のせいでこんなところに連れて来られたのね。」


 天龍の5人も後ろにいたが、存在感が薄くなっていた。セイヤさんたちもなんだかひどく疲れた顔をしている。


 「天龍のみなさんもごめんなさい。呼び出されたのね。」

 「いえ、フーカさんが謝ることではない…」

 「コホン」


 敬一郎が咳払いをすると、皆が黙った。

 

 「楓花さん、彼らには今まで通りお薬を下して構わないですよ。」

 「本当に!?」

 「はい、ただし初級だけです。他はいけません。」

 「わかりました。」

 「それから、天龍の方たちとも今まで通りで構いません。」

 「よかった…。」

 「ですが…」

 「はい?」

 「他については、後程お話ししましょう。」

 「わかりました。」

 

 「では、皆さん。楓花さんは我がヒシ家の大切な方です。今まで通りで構いませんが、情報が広がらないように最大の配慮を頼みますよ。」

 「は!!」


 楓花は、これから帰るという彼らに土産を持たせて見送った。




 グリフォン隊に送ってもらった天龍の5人は、家に到着すると崩れ落ちた。


 「ヒシ家の方だとは思っていたけど、閣下の奥様か何かじゃないのか…。」

 「いや、そこまでではないと思うよ。距離感があった。」

 「だが、貴族だろう?距離感のある夫婦なんていくらでもいるだろう?」

 「そうだけどさ…」


 3人の会話にハナとテンは興味がなかった。

 2人は帰り際に渡された籠を開けたくて仕方がなかった。

 だけど、これを開けるのはルーシーかケントだ。自分たちが開けるわけにはいかない。


 「ねぇ、ルーシー早く開けようよ。」

 

 ハナがルーシーの服を引っ張って強請る。

 ルーシーは、ケントたちと目を合わせて笑った。


 「そうね、何が入っているかな?」

 「わぁ!サンドイッチ!」


 ハナが大好きなサンドイッチが籠いっぱいに入っていた。

 

 「いろいろある!見たことのないのもいっぱい!」

 「沢山あるから、焦らないでも大丈夫よ。」

 

 みんなで手を伸ばし、2つ3つと取っていく。

 

 湯を沸かして、一緒に入っていたティーバックの紅茶を淹れた。

 

 「うまい!この薄いのは肉だ!」

 「こっちは鳥っぽいぞ。甘辛くてうまい。」

 「卵サンドが一番おいしい!」


 ワイワイと騒ぎながら、サンドイッチを食べた。


 楓花さんはいつも何かの食べ物を持ってきてくれる。一緒にいる時にも作ってくれていた。貴族だとは思ったけれど、やはりだった。あんな大貴族の方か…それに、お城にいるからかいつもとは違い、きちんとした装いをしていた。豪華なレースのブラウスを着慣れている様子だった。

 ケントは改めて認識してしまっていた。



 楓花は、お風呂上りに敬一郎を待っていた。

 夜に2人で話しがあるという。

 ガードの確認のことだろう。


 ノックの音がして、メイドが出た。


 「楓花様、旦那様がお見えです。」

 「入ってもらって…」


 楓花は、椅子に座っていた。昨日と同じナイトドレスだがいいだろう。一応ショールもかけている。


 「こんばんは、それでガードってどうやって確認をしますか?」

 「剣を抜いて斬りかかるのもよいですが…危険ですので、鑑定をさせてください。」

 「はぁ」

 「ガードは腕輪だったとおっしゃっていましたね。」

 「はい、金色のバックルでした。腕に嵌めて鏡で見ようと思ったらもう消えていて…」

 「その…消えた物はそれだけですか?」

 「いえ、ええっと…眼鏡もそうです。」

 「眼鏡?」

 「はい、黒縁の大きな眼鏡もかけたら消えました。」

 「それでどうなりました?」

 「近視なのに、こちらでは眼鏡なしでも見えるようになりました。それと物が何かと考えれば情報が見えるようになりました。」

 「なるほど…鑑定ですね。」




 敬一郎は、手に持っている鑑定ルーペを見た。

 そんなものがあるなら、なぜ自分には残さなかったのかと少々考えてしまう。


 「楓花さん、それでは情報を読み取らせてもらいます。」

 「どうぞ。あっ体重とかスリーサイズはだめです。」


 楓花さんにルーペを向けていても読み取れなかった。

 敬一郎が、楓花に声をかけて許可を得ると、情報を映し始めた。

 なんというガードの効力なのか。


 橘楓花:年齢40歳、身長157cm体重非表示、BWH非表示

 才能:分析・検査、神薬師、

 スキル:癒しの手、弓手、ガードの腕輪S、鑑定眼鏡S、アイテムバック

 称号:異界を通じる者、グリフォン女王の主


 分析・検査は大和の仕事だからよいが、神薬師?それはこちらでのというのだろう。

 それに、癒やし手と弓手…ガードの腕輪より先にあるということは、既に持っていたスキルだ。大和でもスキルがあるのか?

 ガードと鑑定眼鏡がSというのは、どこまでできるのか?


 「ガードSだそうです。どのくらいのものなのか…」

 「へぇ…そうですか。」


 ガードS:発動者の希望がない場合は、周囲の状況に応じて体表50㎝から1cmまでに展開する。本人が認めた場合には、0.0001㎜まで狭められる。


 「0.0001mm!?」


 0.0001㎜で展開した場合、触れ合う感覚はほぼそのままである。危険物および危険行為は完全に防御する。毒などが体内に入った場合には、速やかにガードで包みこみ体外排出を急ぐ。ただし、敵対行為や発動者に危険が及ぶ時には、自動的に安全な距離をとる。


 「あの…0.0001㎜って何?」

 「楓花さんが望めば、普段は1㎝から50㎝で展開しているガードが0.0001㎜まで狭めることができるそうです。」

 「それって随分薄いのね~うすうすでさえ0.01㎜じゃない?」

 

 うすうすって…おいおい…おっさんか?

 そうですね~って私も思ったが、これは同意していいのか?

 少々気まずい…。



読んでくださりありがとうございます。

リアクションと合わせて星印を★★★★★~★☆☆☆☆にしていただけると嬉しいです。

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― 新着の感想 ―
下ネタと分からないネタおじさんネタ言うとは、思わなかった(^_^;)40歳はまだ言わない方が良いよ、毎日の更新有りがとう!
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