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未亡人が、遺産としてキャンピングカーを受け取ったら、大変な事になりました。  作者:
第2章 イルルジオーネ

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 「これは?」

 「軟膏と消毒薬、癒し薬です。」

 「薬なのか?」

 「私の作ったものなので、ポーションほどの日持ちはしません。」

 「鑑定をしてもいいか?」

 「もちろんです。」

 

 セイヤに問われ、楓花が答えていた。

 外へ出たセイヤさんが、大声で人を呼んでいた。


 「待っている間に、確認したい。先ほどのウサギの毛皮だが、ざっと150枚以上あった。あれはどこで?」

 「あちらは、ここから10㎞ほど離れた野原のところです。急にあの数が襲い掛かってきて、びっくりしちゃいました。」

 「は?」

 「適当に斬ったので、毛皮はきれいな物ばかりでは…」


 セイヤが、難しい顔をしていた。

 

 「ちょっと待ってくれ、あれは1か所で狩ったのか?」

 「そうです。」

 「それは…よく無事だった。あれだけの数にうちの連中が囲まれたら、食われて何も残っていなかったかもしれない。大量狩りをしてくれてありがとう。町の救世主だ。」

 「いえ、それは大袈裟です。」

 「大袈裟ではない。あれだけの数に襲われては、捌ききれない。俺でも…無理だと思う。」

 「そんなことはないですよ。多分私のやった方法だと誰でも…。」

 

 「失礼します。」


 話していると、前回会ったリー君のお姉さんがやってきた。


 「フーカ様、先日は弟を助けてくださってありがとうございました。」

 「いえ、リー君はいかがですか?」

 「元気にやっております。」

 「それなら、よかったです。」

 「ところで、何かありましたか?ギルマスの声が聞こえてきましたよ。」

 「ああ、さっきのウサギは全部野原で獲ったのだと。しかも一度に襲ってきたらしい。」

 「え?それで、フーカ様…ご無事のようですね。」

 「ええ、ケガはありませんよ。」

 「信じられねぇ…。」

 「ギルマス、フーカ様がご無事で目の前にいるのですから信じましょう。ですが…野原で一度でとなると…。」


 セイヤさんが、険しい顔でソファーに寄り掛かった。

 お姉さんも難しい顔をしている。

 

 「あの…鑑定は?」

 「そうだった。リア、これを鑑定してくれ。」

 「はい、鑑定するのは…こちらでよろしいのですか?」

 「はい、お願いします。」


 お姉さんが、セイヤさんを見て、アイコンタクトを取り頷いていた。

 眼鏡や道具を持っている様子ではないので、スキルなのだろう。


 「こちらの容器から失礼します。中級軟膏:薄く塗るとその傷を治す。毒性はなし。です。」

 「おぉ」

 「次にこちらは…中級消毒薬:吹きかけたところの傷を治す。膿んでいる傷もゆっくり治せる。飲むのは毒である。そうです。」

 「膿んでいる傷も治せるのか?」

 「そう書いています。」

 「そっちは?」

 「こちらは…中級癒し薬:かけた場所を癒す。飲むと軽い症状を治す。1本飲むと傷を最大6時間かけて修復する。そうです。」

 「すばらしい。」

 「え?ポーション類よりは弱い効果ですよ?」

 「ポーションなんて物は、貴族様なら出回るだろうが、庶民には回ってこない。それに、下手な薬師のポーションより、ずっと効果がある。本当に売ってくれるのか?」

 「はい、その中級ポーションも少しはあるのですが、こちらの物はそれぞれ…40個ずつありまして…」


 本当は100個以上になったけれど、少な目に言ってみる。


 「はぁ!?」

 「40個ずつぅ!?」

 「全部買わなくても大丈夫です。買える分だけで…」

 「いやいや、全部買わせてもらいたいが、一体いくらのつもりだ?」

 「えっと…」


 ヒール1回で、金貨1枚と言っていた。

 これは、そこまで効果があるものではないけれど、価格破壊をしてヒールを使う魔術師の恨みは買いたくない。大銀貨1枚というのは高いだろうか?

 いや、でも水で薄めただけの癒し水と軟膏や消毒薬を一緒にしてはいけない気がする。


 「あのぉ…飲み薬で大銀貨…」

 「大?ちょっと待った。試してもいいか?」


 楓花が、金額を言いかけたところで、セイヤが口をはさんだ。


 「え?」

 「鑑定結果も聞いたから、効果は疑っていない。だが、念のために使ってみてもいいか?」

 「はい、どうぞ。」

 

 そりゃあそうだ。使ってみて確認してから出ないと買い取って売ることが出来ないだろう。


 「ガラス窓があるから、そちらから見ていてほしい。」

 

 別室へ案内された。窓のある小さな部屋だ。マジックミラーではなくのぞき窓のような物だろう。暗いところに入るので、向こうからこちらは見えない。


 隣室に、下に来ていた人を連れてきたらしい。

 外の明かりが入ってよく見える。

 一人は、怪我をしたばかりのようで、もう一人は、包帯を巻いているけれど黒ずんでいた。



 怪我をしたばかりの人の傷にセイヤさんは、癒し水を一滴ずつ、場所を変えて落としていく。明らかな切り傷の血が止まり、少しずつ傷がくっついていく。


 「うえ?すげぇ…なんだ?それ…」

 「すごい…」

 「これは、本物ですね…。」

 「ああ…」


 それを見て、怪我人もセイヤさんもお姉さんも驚いている。



読んでくださりありがとうございます。

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