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「え?多数!?」
楓花は警告音を受けて、剣を携えるとマントを着て外へ出た。5mしか広げていないガードの向こう側には、丸々としたウサギが突進してきていた。
楓花は外へ出て、ウサギを斬っていく。
ウサギは、かわいくて好きだったけれど、このウサギたちの目は怖かった。それに体も大きい。知っているウサギの倍以上は大きい。
大量のウサギたちを斬り、静かになったところで、倒れたウサギたちを見た。
「角だ…尖っているのと丸いのがいるのね…この尖った角…これ刺さったら危ないじゃない…。」
ガードがあって良かった。
それにしても…5mのガードの外側にはさらに1m以上の幅の範囲にウサギが半円状に転がっている。
楓花は、車に戻るとガード範囲を6mに広げた。
こんなに血抜きするって無理。ナイフやバケツのスキルでどうにかならないかな?
解体用のナイフと仕分けバケツを手に戻った。仕分け札は、ウサギの角、ウサギの毛皮、ウサギの血抜きした肉、ウサギの血抜きした心臓とウサギの血抜きした肝、魔石、その他の6つに分けた。もちろんその他のために穴を掘った。
「ナイフさん、ウサギの解体をお願いね。仕分けバケツさんもよろしくね。」
楓花は、そう言ってナイフをウサギへ向ける。ナイフが飛んで行った。
楓花は、別の場所にも穴を掘る。札の有効範囲は5mらしい。とてもカバーできない広さに獲物が転がっているのだ。
楓花は、大群を仕留めたこともあり疲れていた。
キャビンへ戻り、夕食を作るのは面倒だ。冷凍しておいた作り置きのハヤシソースを袋から出し、どんぶりで温めた。炊いたごはんを皿に盛り、どんぶりのハヤシソースをかける。それに、パックのカットレタスを軽くすすいで、ガラスボールに盛り付けた。既製品のドレッシングをかけて夕食が完成した。
楓花は、冷蔵庫からレモンフレーバーの炭酸水を取り出して、食事を始めた。
「ん~冷凍してあったけど、おいしい。こっちで作ろうと思っているのに、全然作る余裕ないのだもの…」
「お肉大量すぎるよね。どうしようかな…100羽近くある気がする…あんなに大群は、まずいでしょう。あれが町に向かったりすることあるのかな?それは考えるまでもなく怖すぎ…」
楓花は、一人でぶつぶつと言っていた。
楓花が仕留めたウサギは、野角うさぎだった。
通常は20羽から50羽程度のコロニーを作る。巣は土の中にあり、極まれに100羽以上の巨大コロニーを形成するが、一度に地上に出てくることは少ない。
今回は、フーカがガードを張ったことで、地中にまでガードが張られ、ウサギたちが巣から追いやられたのだ。
地下では、一度目で追い出されたコロニーが、別のコロニーの巣を乗っ取ろうと喧嘩をしていた。戻ってきた楓花が、少しずれたところでさらにガードを展開したので、結果的に3つのコロニーが潰されていた。
それでウサギたちは、怒って攻撃してきたのだった。返り討ちにあったウサギたちには気の毒なことだ。ウサギたちは何も悪くない。悪くないが、この狭い範囲にコロニーが3つというのも多かった、そう遠くないところで衝突が起きるのは必至であり、そうなれば群れが町へと向かっただろう。
楓花は、ガードの形状を半円形だと思っているが、それは間違いだ。ガードは真円であり、その分耐久度が高い。
そんなことを知らない楓花は、ハヤシライスを食べながらも肉の使い道を考えていた。
ヒルストンには、大量の肉を納めたばかりだ。いくらなんでも、また持っていったら短期過ぎて食べられなさそう。
ん~でも、まぁ…少しならいいかな?
だって、もっていても仕方がないし…それとも他の町へ行ってみる?でもそれは、もう少しこの世界に慣れてからでもいいかな?
食事を終えて、一休みした楓花は外へ出た。作業が終わっているようなので、穴を埋めバケツとナイフを回収し倉庫へと収納した。
キャンピングカーに戻ると、シャワーを浴びて、汚れを洗い流した。
体を拭いて、ショーツ姿でペタペタと歩いてベッドへ着くとボディーミルクを塗ってパジャマを着た。
パジャマと言っても、何かが起きたら飛び出す必要があるので、ナイトブラを付けた上に大き目のTシャツとヨガパンツだ。それにウエストポーチはつけている。枕元には、剣とマントと斜めかけバックがある。靴下も用意してあり、すぐに身支度はできる。
キャビンは、入口で靴を脱いでいるので、室内は裸足で生活していた。
何事もなく迎えた翌朝、楓花は倉庫で肉を取り出していた。
肉は、無事に血抜きされていた。
肉は、10㎏の袋を5つにした。まだあるようだけれど、もう出すのに飽きたのだ。
毛皮は全部引き取ってほしいけれど、袋にして16個もあった。1袋に10羽分入れたので、157羽もいたらしい。
角はポーションの材料らしいので取っておく。
準備ができた楓花は、空間移動でヒルストンへと移動した。
入場する時に、身分証であるキーホルダーを見せて通してもらった。
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