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未亡人が、遺産としてキャンピングカーを受け取ったら、大変な事になりました。  作者:
第2章 イルルジオーネ

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 ルーシーさんもアーサーさんも、かなり体温も高かった。あれは、危険だったと思う。


 ポーションの効果がわからなかったので、一番小さい物を飲ませた。

 空になった容器を見る。


 『万能ポーションの空き瓶:0.3ml残っている。エリクサーとも呼ばれるポーション。』


 エリクサー!?

 ちょっと待って、それって漫画でよくある最上級ポーションじゃないの?

 ポーションの瓶は4種類あったよね?


 楓花は、斜め掛けバックから、大きさ違いのポーションを1本ずつ取り出した。天龍のチームハウスで、取り出そうとして自分で入れた以上に入っていたことに気が付いた。元々、このバックに5本ずつ入っていた。

 小さい瓶を手に取った。順番に見ていく。


 「これ何?」

 『万能ポーション(エリクサー)30cc:心臓が止まっていなければ修復するが、膿がたまっているとその部位は不完全な治療となる。膿がたまっている部位は切り取ってから飲むと切断部位も修復される。

 「これ何?」

 『高級ポーション50cc:骨折・傷は完全修復する。ウイルス・細菌も排除する。』

 「これ何?」

 『中級ポーション100cc:傷は完全修復する。ウイルス・細菌の活動をある程度抑える。』

 「これ何?」

 『初級ポーション容器150cc:傷を10倍のスピードで治す。』



 なるほど…飲むことを前提にしているの?

 塗ったらどうなるわけ?エリクサーが、1滴か2滴残っている。

 高級ポーションはセイヤさんの顔に1滴かけたら目が治ったけれど、傷は残っていた。でも、完治ではなかった。塗りやすいように薄めたい。


 まぁ、あの2人には私も飲ませたのだし…そうね、毒性を見た方がいい?飲めるのだから、毒性は低い気はする。


 「名称と効果や毒性を知りたい。」


 冷蔵庫や棚を見るときのように呟いてみた。


 『エリクサー:心臓が動いているなら1瓶飲ませると回復する。ただし膿んだ部位は元に戻すのは難しい。膿みなどの異物がない場所は1時間で完全回復する。毒性はない。』


 対象から浮き出たような説明を読む。

 楓花は、エリクサーを見た。


 「ポーションは飲むのがいいの?それとも塗ってもいいの?効果の違いはある?」

 『飲用および塗布用。飲んだ場合は全身症状に効果がある。塗布した場合は、塗布した部分に効果がある。』

 「では、ポーションを何かと混合して使用することは、できる?」

 『混合は、大魔導士の知識を使用することで可能。一般的には不可。』

 「混合できる基剤は何?」

 『基剤としたい物質を明示せよ』

 「物質を明示ですか…例えば、このお水をエリクサーの基剤にできる?」


 楓花は、水の入ったペットボトルを取り出した。未開封の水だ。


 『癒しの水は、混合基剤となる。』

 「癒しの水は、混合基剤…癒しの水!?」


 楓花は驚いてしまうが、他にも確認しなくてはならない。応急箱から2つの物を取り出した。


 「消毒液はポーションの基剤にできる?」

 『消毒液は混合基剤となる。』

 「ワセリンはポーションの基剤にできる?」

 『ワセリンは混合基剤となる。』

 「ワセリンもいいのね…それならかなり幅が広がるわ」


 楓花は、さっそく試し始めた。

 大魔導士の知識うんちゃらは気にしない。

 ワセリン150gのチューブ1本の空気を絞り、スポイトで吸い上げたエリクサーを注入した。5㏄を注入するとキャップをしてチューブをもんでいる。何度か揉んでからまたエリクサーを注入した。それを全部で3回繰り返し、17㏄を入れていた。

 元のワセリンと合わせて167gだろうから、エリクサー1割というところか。


 次に、ビニール袋を取り出して、エリクサーを15㏄入れた。消毒液130㏄入りプッシュボトルを取り出し、ビニール袋の中でプッシュして空気を抜いた。押したままビニールに入れて中の液を吸い上げさせた。きれいに吸い上げるのを見て楓花は満足気に笑みを浮かべ容器を揺らした。


 さらに水のペットボトルを開封してそこに30ccのエリクサーを入れ、封をしてひっくり返して混ぜた。もう一度開封し、スポイトを水の中へと入れ込み25ccのエリクサーを注入した。ペットボトルはかなり満タンになっていた。スポイトを入れて注入したので混ぜ合わさってはいるのだろう。


 楓花は、油性マジックを取り出し、星印を描いた。

 蓋と容器の両方に書いて満足する。

 3つのエリクサー入りの物を1つずつ手にして、効果と毒性を確認していった。


 『万能ワセリン:薄く塗るとたちまちその傷を治す。毒性はない。』

 『万能消毒薬:吹きかけたところの傷を治す。膿んでいる傷も治せる。飲むのは、毒である。』

 『万能癒し薬:一口飲むと軽い症状を治す。1/6本飲むと体に有害なものを排除する。1/3本飲むと骨折や傷を最大6時間かけて修復する。』


 「万能薬をそのまま出すより安全かも…」


 しかも、混ぜて量が増えているのに、効果は高そうだ。これなら、手持ちのポーションを長く使えそうだ。

 いや、待って…使用期限あるよね?どのくらいあるの?倉庫にポーション18Lあったよね?


 「これは、どのくらい保つの?」

 『万能ポーション(エリクサー)30cc:保存期間未開封で100年。』

 『高級ポーション50cc:保存期間未開封で50年。』

 『中級ポーション100cc:保存期間未開封で20年。』

 『初級ポーション容器150cc:保存期間未開封で20年。』


 うん…、心配いらなかった。

 エリクサーは100年…100年って長いよ。十分に長いよ。

 最短で20年って十分すぎるよ。

 長持ち過ぎて驚いた。

 ついでに作った3種類の保存期間も見てみる。


 『万能ワセリン:保存期間10年』

 『万能消毒薬:保存期間10年』

 『万能癒し薬:保存期間1年』


 うん、十分すぎた。

 エリクサーの欠点である膿んだ部分もこれで治せる。明日、お二人の様子を見て治りきっていない場所にはこれを使える。

 これなら、ルーシーさんもアーサーさんも助けられそうだ。


 楓花は、安心してしまい、少し泣けてきた。

 体が治っても、高熱も出ているし、血液に毒性が回っているかもしれない。その場合・・・もしも、脳へのダメージがあったなら、よかったとはならないのかもしれない。考えても仕方がないけれど、考えてしまう。


 安心したので、楓花はシャワーを浴び、一息ついた。

 一応、車のカギをかける前に、ドアの外に呼び出しボタンを出した。それを押すとベッドに置いた受信機に音が鳴るようにしてある。

 ベッドに転がると、いろいろと浮かんでくる。


 セイヤさんは、肉を納品しただけで大喜びしてくれたけれど、そのためにあの少年を危険に晒してしまった。しなくていい怪我をさせてしまったことは、とても心苦しい。

 でも、肉の納品の都合上、車で乗り付ける必要があった。車を収納するのも不自然だし、どうするのが正解だったかわからない。



読んでくださりありがとうございます。

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