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未亡人が、遺産としてキャンピングカーを受け取ったら、大変な事になりました。  作者:
第2章 イルルジオーネ

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この章より、2000~3000文字前後で投稿する予定です。

ご意見がありましたら、お願いします。

また、誤字脱字等ありましたら、是非教えてください。

もうひとつの投稿作品は、ありがたい事にかなり教えていただいています。

勢いで入力しているので、こちらもきっとあるはず(>_<)


 異世界から帰ってきた翌朝、目が覚めた楓花は思い切り伸びをした。

 まだ日曜日で休みは9日ある。

 変な感覚だけれど、現実のようなので切り替えないと…。


 冷蔵庫を開けると、ブラックベアーの肉があった。

 豚肉より少し黒みがかっていて、繊維がしっかりしている。

 うん、夢ではなかった。たしかに、私はあの場所で、天龍の人たちと時間を過ごしていた。


 キャンピングカーの冷凍庫も冷蔵庫にも、大量の生ものが入っていた。あれほどの量を入れるなら、おそらくは時間停止にはなっているのだと思うけれど、確認はしたほうがいいだろう。


 朝から作ったのは、冷蔵庫に入っていた野菜の味噌汁と卵焼き。それに漬物とご飯だ。

 牛乳もコップに入れて食事を食べ始めた。


 この家にも慣れたなぁ…。

 最初は豪華で戸惑ったけれど、住んでみると意外と落ち着くものだ。

 

 仕事に迷惑を掛けずに済んだのはいいけれど、ちょっと暇を持て余してしまうかもしれない。

 休みは9日ある。

 行ったり来たり出来るなら、安心して行き来も出来る。

 いろいろと試したいこともあるから、もう一度向こうへ行こう。その前にパンを買って、あとお米も買って…いや、お米は大量に入っていた。原材料はなくてもいい。

 楓花は、キャンピングカーで買い出しに行こうとして入り口に後ろ向きに停めてあることに気が付いた。そういえば…前回温泉に出かけた時に疲れていて頭から入れたのだった。

 ふと違和感があり、壁を見ると畑側の壁にもシャッターがあった。元々小さな出入口はあった。けれど…シャッター?

 開けてみるともやもやとした不思議空間が広がっていた。

 なるほど…そこが繋がっていたのか…。

 よし、なんとなく理解した。畑側へ行くと異世界に繋がる。

 そうと分かれば、準備をしっかりとしよう。本当に3日で1日なのかも検証しないとならない。

 畑側のシャッターを閉めると、表側のシャッターを開けてキャンピングカーで出かけた。

 ショッピングカートに商品を入れて、会計をしようとしてバックを開けた。

え?お財布しかない。インナーバックはどこに?と考えて、そうだキャンピングカーにあった斜め掛けバックに入れたままだと思い出した。

 仕事に行く日じゃなくてよかった。

 そういえば、水筒も入れたままだ。洗わないと…。


 キャンピングカーで、出かけたのは買った荷物をそのまま詰め込めるからだ。お財布もスマホもあるので、買い物に問題はない。楓花は、そのまま数店を回って買い物をした。


 家へ戻ると、本棚の本を30冊ほど積み込んだ。

 そして、家の門を入ったところでハンドルの下のボタンを確認した。何もない事を確認し、車庫へ戻った。ここでもボタンは見えない。


 やはり、あちらに行かないとワープは使えないらしい。

 楓花は、一通りの準備を終えると、キャンピングカーに乗り出発した。


 前回と同じように野原に出た。すぐにハンドルの下を見ると、空間移動ボタンが出ていた。これでワープ出来る。

 人がいない方がいいので虹湖のボタンを押した。

 

 『かしこまりました。虹湖へ空間移動します。そのままお待ちください。』

 

 ワープして視界がはっきりすると、この間停めていた位置より少し湖から離れた場所だった。

 

 では、いろいろと試してみますか。

 

 「ナビ、時間表示してほしい。」

 『かしこまりました。時間表示は、大和時間とイルルジオーネ時間があります。』

 

 イルルジオーネ?

 それってこの世界ということ?

 片方だけでも表示されれば助かるけれど、ここは欲張って聞いてみよう。

 試すのはタダだ。


 「ナビ、大和時間とイルルジオーネの両方を表示して。」

 『かしこまりました。左に大和時間、右にイルルジオーネ時間を表示します。』


 やった!

 欲張って言ってみるものだ。


 「ありがとう」

 「ナビ、ガードを10mに広げて。」

 『かしこまりました。ガードを10mに設定します。』

 「ありがとう」


 音声認識のAiのようなものらしいナビにお礼を言う必要はないのかもしれない。

 でも、会話としてなんとなく楓花は礼を言った。


 楓花は、キャビンへと移動した。

 やはり広くなっていた。

 運び込んでおいた保冷バックは、置いたままキッチンの前に在った。

 保冷バックの中身を冷蔵庫へ入れて、袋で積み込んでいた物を棚へと入れていく。入っていたビニール袋は畳んで小さな袋へまとめていれる。

 

 そういえば、ロッカーに斜め掛けバックがあったよね。

 楓花は、ロッカーを開けてもう一度何があるか確認する。

 引き出しを開けると、眼鏡ケースとコインが入っている袋があった。

 眼鏡ケースね。使っていないはずの車になんで眼鏡を積んだのだろう。

 楓花は中の眼鏡を取り出した。黒縁の大きなデザインは今どきではない。でも傷もなくてどう見ても新品だ。

 なんとなく自分の眼鏡をはずしてかけてみた。

 一瞬、シュッと音がして眼鏡が消えた。

 

 「え?今…掛けたよね?」

 

 見え方の確認もできなかった。

 消えてしまったことで、そういえば腕輪も消えた事を思い出した。

 

 なんだったのかなぁ…。

 まあ、いいや…ロッカーから取り出した斜め掛けバックの中身を確認しようか。

 インナーバックはある?よかった、在った!

 水筒を洗おう。楓花は、ミニ水筒を取り出し、蓋を開けて驚いた。湯気が出ている。ミニ水筒は冷めやすい。いつもは朝熱々を入れても昼には丁度良い温度から下がっていた。少しだけ口に含む。味が変わっている様子はない。いつもは、当日だって味が変わっているのに、どうなっているの?

 バックを開けて中を見る。このバックも何だろうなんだかもやもやが見えた。どのくらい入るのやら…。

 

 『魔法鞄(A3):鞄の口に入るものなら何でも入る。縦100m横100m高さ100mまで。ただし、一部でも入れば収納可能。時間停止付き。』

 

 へ?

 魔法鞄ってそのまま!しかも何?なんでも?それって生きていても入るの?いやいや、それは…よく確認してからにしよう。何か大変な事になりそうだ。

 1,000,000㎥ってそれどんな広さよ。

 楓花の頭には、小学校のグランドに引かれた運動会の徒競走のコースが頭に浮かんでいた。グランドの2/3くらいを取り真っすぐに線が引かれていた。

 あれが平方メートル???

 うん…4クラスが並んでいる棟くらいなら余裕で入るのか。

 たくさん入るね~じゃなくて!

広い!広すぎる。

 家が、余裕で入るってどんな…いや、でも家なんてこの口に入らない。一部でも入る要素がないと入らないのだから、うん無理無理…。

 

 いや、待って…それならこの車収納出来たりする?

 もし収納出来たら、お出かけしやすいよね?

車を停める場所に悩まなくて済むのでは?

 

 楓花は外に出たが、森の空気は寒くてすぐに車内へと戻った。

ロッカーを開けて、マントを着ようかと思った。

 このマントも何だろうね…。


 『魔導士のマント:身元保証付き。防刃・防汚・防炎加工あり。』

 

 うん?

 両方とも同じ?

 いや、違うか…紺色の方は認識阻害付きでオンオフ可能。ベージュの方は、認識阻害はあるけれど一緒にいる間は覚えているし思い出せる。



読んでくださりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
100立方メートルは1辺が約4.6415メートルです。 1000立方メートルの間違いでは?
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