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未亡人が、遺産としてキャンピングカーを受け取ったら、大変な事になりました。  作者:
第1章 物語の始まり

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15


 ハナが目を覚ました。

 湯冷ましをゴクゴクと飲み干したので、ルーシーは安心していた。


 「のどが渇いていたのね?」

 「うん。もう少し飲みたい…いい?」

 「もちろん、用意するわ。スープも飲む?」

 「うん…」

 

 湯冷ましが飲めるようなので、スープを作り飲ませた。


 「何このスープ美味しい…」

 「美味しいでしょう?パンもあるからね。」

 「あ…うん…」

 

 スープを飲むのを止めたようだ。パンを食べるためにスープが必要だと思ったのだろう。


 「サンドイッチっていうものらしいよ。透明なのがついているからそれは食べないようにね。」

 「そうなの?わかった…見慣れな…ん…んふっ…」


 ハナがすぐに手に取り噛り付いて、幸せそうに食べている。


 「なにこれ?柔らかいのパンなの?中に入っているのも、すごくおいしい。」

 

 何が入っているのかわからないけど、黄色いのはまさか卵だったりするのだろうか?茶色と緑の物もよくわからない。でも食べているハナはどちらも美味しそうにしていた。

 ルーシーたちは、お皿に乗っていた魚料理も肉料理も食べつくしていたので、少し心苦しかったけれど、別に用意してくれていて本当に助かった。

 

 別の部屋にいるテンも食べているようで、声が聞こえてくる。

 向こうは「うまいうまい」しか言っていないようだ。


 「ハナ、体調はどう?」

 「あっ…うん、痛いけどそこまで辛くない。爪で引っかかれた時にはもうダメだと思ったけど…。」

 「うん、すぐに治療できたからね。」

 「ねぇ、ここってどこ?」

 「魔の森の湖のほとりよ。」

 「え…そうだよね。森を抜けたわけではないか…」

 「うん、抜けていないけど魔導士様に出会えて、魔導車で休ませてもらっているのよ。」


 先ほどと同じことをもう一度言ったのだけど、今回は驚いていた。

 

 「魔導車!?」

 「それでこんなに綺麗なの…」

 「うん、宿みたいでしょう?」

 「うん、宿にいると思った。少し狭いけど…」

 「頭の下に冷たくするものがあるらしいよ?」

 「あっうん、これ冷たくて気持ちいい。」

 「ちょっと触ってもいい?」

 「うん」

 

 ルーシーは保冷剤に触れてみた。固くはないけれどとても冷たい。

 こんなに冷たいのはアイスジャベリンくらいだと思っていた。

 

 「アイスジャベリンくらい冷たいわ。」

 「氷の矢と一緒にしないでよ。これは柔らかくて気持ちいいよ。」

 「そうみたいね。」

 

 ハナに白湯を飲ませて部屋を出た。

 不思議なポットだ。そう大きなものではないのに5人で飲んでもまだ出てくる。もしかしたらマジックバックのように拡張機能があるのかもしれない。なんといっても、あのマジックバックから取り出された道具なのだ。

 

 いろいろと気になるけれど、考えても仕方がない。

 今日魔導士のフーカ様に出会えて、助けられたのは幸運だった。

 ゆっくり休んで、明日は早起きしなくてはいけない。

 ここに来る前、ルーシーはアイスジャベリンをブラックベアーに打ち込んでいた。魔力はぎりぎりだったのだ。少し回復したとはいえ、寝ないといけない。



 翌朝、ケントとアーサーはブラックベアーの解体を始めていた。

 ルーシーは、ハナとテンの様子を見る。

 元気な顔色になっているので、傷口を見るために包帯を外した。


 「え…」

 「ルーシーどうかした?」

 「傷跡はあるけど…ほぼ治っている。」

 「え…まさか?」

 「ええー!!」

 

 思わず2人で声を上げてしまった。



 その声に驚いたのは、梯子を上がりドアを開けた楓花だった。

 何事かと驚いて、声が聞こえたドアを開けた。


 「失礼します。何かありましたか?」

 「あっ、フーカ様」

 「ルーシーさん、それに…ハナさんでした?体調はいかがですか?」

 

 楓花は、何かあったかと思い声をかけたが、ハナさんの右肩の包帯が外され、ピンク色の傷跡が見えていて驚いた。

 この世界の人たちの傷の治り早すぎ。

 昨日あんなにえぐられたのに、もう薄皮がはっているの?


 「少し見せてください。」


 近づいてベッドに腰を下ろして傷口を見る。

 ジュクジュクしたところはなく、綺麗に塞がっていた。塞がったところがピンク色になっているのは仕方がない。そのうちに綺麗に治りそうだ。

 この世界の人の治癒力の高さに驚いてしまう。



読んでくださりありがとうございます。

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