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【ナビのための魔石は毎年追加を推奨する。使用状況によって変わるが、週末使用程度なら1年半は持つ。魔石は、角ウサギなら50個入る。角ウサギ以上であればなんでも良い。】
なるほど。
角ウサギの魔石は大量にある。
他もあるけれど、角ウサギの魔石が一番価値は低そうだ。
取り急ぎ、バックに入れていた魔石をいくつか入れた。それで警報音が止まり、落ち着いて倉庫へ行く。
倉庫から魔石入りのバケツを取り出し、角ウサギの魔石を思い浮かべながら魔石を取り出し、ボックスへと入れた。ボックスの中の魔石は消費すると消えてなくなるようだ。
燃料代わりのような物だろうか?
実質走っているより、空間移動の距離の方が長いだろう。
週末利用程度の使用ではないから、スマホのカレンダーに登録して半年に一度程度の補充にした方が良さそうだ。そういえば、倉庫の中にも魔石ボックスがあった。そこも開けて、角ウサギの魔石を30個ほど入れた。
ケントさんが剣を持って降りて来た。
「あ、ごめんね。もう大丈夫です。」
「あ…そうなのか?大物が来たのかと思った。」
「いえ、そんな事はなくて、ちょっと私のうっかりなの。」
「そうか。それならよかったよ。」
ケントさんは寝起きのまま降りてきたようだ。
剣を持っているものの、シャツの胸元が開いていた。
髪は少しバサバサだった。
「ああ、こんな格好でごめん。取り急ぎ出てきたから。」
「一応、外に出るときには、気を付けてくださいね。ガードはありますが、きれることもあるかもしれないので。」
「ああ、そうだな。良かった、フーカさんが無事で。」
「え?」
ケントさんが手を出した。
何だろうと思ったが指輪を見せたかったらしい。
「これがあるからガードも一応発動するだろ?」
「ああ、ガードの指輪ですね。それでも油断はしないでくださいね。」
「もちろんだ。…上に戻るよ。」
「はい、お騒がせしました。おやすみなさい。」
「おやすみ」
深夜に起こして申し訳ない事をしてしまった。
他にも魔石が必要なところを見逃しているのかもしれない。
楓花は、マニュアルの魔石のコーナーを読み込み、2か所でいい事を確認すると安心して眠りについた。
翌日、朝食を終えるとビニールシートで目隠しをし、丸ごと回収した木の実ウサギの解体をナイフに任せた。
彼らは、ブルーシート内を詮索しなかった。
おおよそ想像はついているのだろうけれど、口も堅く詮索もしない。本当に信頼できる人たちだと思う。
ケントとアーサーは、珍しく狩りをせずにテンとダン、ハナに丸ごと回収した獣の解体を教えていた。そろそろハナにも教えるようだ。
狩をしないと言っても、積極的にしないだけで、警報音がなるほどの敵対行為には対応してくれていた。
フーカとルーシー、それにララとリリーは釣り竿を持ち、トラウト釣りを始めた。
虹湖のトラウトは、釣りにくいらしいけど、簡単に釣れる。
ナイフで血抜きをしてからバケツに入れていく。
満足いくまで釣りをした楓花は、時折木の実ウサギの解体の様子を確認しに行き、バケツをひっくり返して補充をしていた。
慣れてきたものの軽いバケツから、こんなに沢山出てくるのはなんとも不思議だ。
それを繰り返していると、バケツに内容物の姿が妙に沢山見えるようになってきた。
肉のバケツは満杯なように見える。
楓花は、解体ナイフの柄に触れて動きを止めた。
落ち着いて見るが、99%入っていて本当に満杯になりそうだ。
楓花は手つかずの木の実ウサギの耳をバケツに入れながら、バケツに回収していく。それで3羽というか3頭を回収した。
改めて、途中のウサギの解体をナイフに続けてもらった。
全てがバケツに入るのを確認した楓花は、ブルーシートを外した。
それから、倉庫の下段にバケツを戻した。
天龍もバケツを持って戻ってきた。
ケントさんが、笑顔だ。
「楓花さん、木の実ウサギの解体も教えようかと…」
「あ…それなら、申し訳ないけどお肉はこの袋に入れてもらってもいいですか?」
「ええ、まあ構わないけど…どうした?」
楓花は肩を竦めた。
「実は、お肉のバケツが満杯になってしまったの。」
「満杯?」
「え?それでは、今まで見たことのない量が入っているのですか?」
「そうなりますね。それに…」
「それに?」
「丸ごとのバケツと手つかずと途中のもの1つずつあります。」
「あ~…そりゃあ…」
ケントさんが苦笑いをしていた。
「それなら、アートンで丸ごとを10頭ほどもらおうかな?」
「はい、もちろん。今回捌いた分は全て天龍さんの取り分でいいですよ。」
「楓花さん、それはだめだ。自分たちでは絶対に手に入らない。今回は、捌いた分から食べる肉と、売り上げは半分ずつと丸ごと10羽をもらう。残りは楓花さんの物だ。いつも通り、会った時に俺たちの食べる分として渡してくれればいい。」
「わかりました。それなら、そうさせてもらいます。」
満杯にならなくても、食べきれていないのだ。
今回の分は出来る限り売るしかない。
一度で売るのは無理だろう。
小出しにするしかなさそうだ。
「リリーさん、ララさん、トラウトを一緒に捌きましょう。お魚はどれも似たようなものなので、トラウトは基本のようなものです。毒のある魚などは、注意する必要もあるので気を付けてくださいね。」
「わかりました。やってみます。」
「私もやってみます。」
楓花は、2人の返事を聞いて長机を出し、まな板とナイフを用意した。
湖の水も汲んでくる。
「最初に頭を落とします。骨が固いので力がかかりますから、自分を切らないように気を付けてください。」
「次にお腹に内側からナイフを入れて開きます。それから、中身を取り出しトラウトについては、肝は食べられます。他は捨てます。」
作業を始めると、リリーとララ、それにハナや天龍の子供たちも一緒に見ていた。
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