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未亡人が、遺産としてキャンピングカーを受け取ったら、大変な事になりました。  作者:
第1章 物語の始まり

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10



 「待たせた。これでいいか?」


 男性2人は、ウサギを捌いて皮と肉に分けたものを持ってきてくれた。


 「ありがとうございます。」

 

 どちらも木の桶のような物に入っているので、少し待ってもらう。

車から取り出したビニール袋に肉を入れてもらった。


 「その袋すごいな…。」

 「ああ、これですか…?そうですか…?」


 この世界にビニール袋はないのかもしれない。

 彼らの服装をあらためて見る。中世の騎士のような甲冑を付けていた。

 女性は魔法使いのようなローブを着ていたし、異世界物あるあるのような世界だろうか?


 「あの魔導車はあなたのか?」

 「…?」

 「あそこにあるだろう?」

 「ああ、あれはそうです。私のです。」

 「すごいな…大魔導師様か…」

 「え?」

 「いや、失礼した。助けてもらっているのに立ち入ったことを聞いてしまって済まない。」

 「いえ…」

 「俺は天龍のリーダーでケントだ。見ての通り大剣使いだ。こっちはルーシーで魔法使い、これはアーサーで盾使いだ。こっちの2人は男がテンで女はハナだ。」

 「私は楓花です。旅をしていて、たまたまここ来ました。」

 「なるほど」

 「それで、明日の朝までここにいさせてもらえるだろうか?」

 「ええ、もちろん構いませんが…」


 外で大丈夫なのだろうか?

 これだけ怪我をしていたら、体が冷えてしまう。

 

 「あの…街中のお宿っておいくらくらいかかりますか?」

 「街中?そうだな…1人部屋なら大銀貨1枚くらいだ。」

 

 ルーシーが、ケントをつついて小声で相談している。

 

 「あっ…ここに泊まらせてもらう礼が必要だよな。こんな森で安全に眠れるなら大銀貨5枚はもちろん支払うし、その治療代については…俺たちの全財産を置いていきたいと思う。」

 「全財産って…」


 このガード内にいることへの宿泊料の請求をするつもりはなく、いい人たちのようだから2階のあの部屋ならいいかと思ったのに…。 


 「ああ…この装備は無理だが、金貨と大金貨がある。それで許してもらえないだろうか?」

 「いえ、その…それなら、車で休みませんか?このままだと、体が冷えてしまいます。」

 「魔導車で休むなんてとんでもない。」

 「でも…」

 「あのっ…できるなら、怪我をしている2人をお願いします。私たちはいくらガードと言っても、宿直は必要だと思うし…」

 「そうですか?見張りはいらないと思いますよ?」

 「だが…」

 「皆さんお疲れのようですからどうぞ、ただ…そのけが人を背負って梯子を上ってもらいたいですけど…」

「梯子?」

 「ええ、ここを上がって…少し待ってください。」


 楓花は、5人に紙の〇シールを貼った。

 

 「それなら、その前にお礼をさせてくれ。」


 3人は頷いて、袋を出してきたので受け取る。

 ずいぶんとずっしりと重い。

 基本くれるものを遠慮はしないけれど、これは多すぎるのでは?

 

 「多くありませんか?」

 「いえ、2人の命の対価としては少ないですが、持ち合わせがそれしかないので…すいません。」

 「そう…ではありがたく受け取りますね。」

 

 命の対価と言われてしまえば、こちらが多い少ないと言うのもおかしいだろう。

 楓花は、一度キャンピングカーに戻り袋を置いた。

 

 「こちらにどうぞ。男性は、怪我人を連れてきてくださいね。」

 「ああ、すまない。」

 

 梯子を上がり、ドアを開けた。




 

 「おぉ!!」

 「すげー」

 

 下にいた3人がどよめいた。

 シングルの部屋のベッドにビニールを敷いた。

 怪我人はシングルの部屋に寝かせてもらう。

 ベッドに血が付いたら嫌なのでビニールを敷かせてもらっていた。

 


 「これは素晴らしい。これなら安心して休める。」

 「このお部屋は2つしかなくて、元気な方はこちらのコンパクトなベッドの部屋を使ってもらいたいのですが…」

 「ほぉ…珍しい作りですね。」

 「寝るときだけ屈んでそちらに入って、普段はここで過ごせます。ここのカウンターはこの椅子を引き出したら座れるので…。」

 「なるほど、過ごしやすそうです。痛っ!」

 「もうっ」


 ルーシーがケントの頭を叩いた。

 

 「外で寝るよりずっと過ごしやすいです。ありがとう。」

 「では、ゆっくりしてください。」

 「今、シャワーセット持ってくるので、楽にしてくださいね。」


 楓花は急いで下に降りると、棚を開けた。

 客を迎えてしまったからにはもてなさないと。

 自分の用意したお風呂セットの他に、ボディソープとリンスインシャンプーのミニサイズが999個ずつ入っていた。ポンプサイズも同数ずつ入っている。


 「そんなにどうするのよ…。」

 

 そう思いつつ、ボディソープとリンスインシャンプーのミニボトルを取り出した。フェイスタオル5枚も手にする。

 あの人たち…体が冷えていそうよね?

 お湯を保温ポットに用意して、カップ5つとティーバックも手にした。

 2階へ戻ると、男性二人が甲冑を脱いだ姿で座っていた。

 背中までの金髪ストレートを紐で結んでいるケインと、肩くらいの茶髪を紐で結んでいるのはアーサーだろう。

 髪が長めの国なのだろうか?




読んでくださりありがとうございます。

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