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1回目の講習会を終えた次の日、楓花はヒルストンにいた。
狼肉と薬とポーションを売り、アートンへ移動しアートンには薬を下ろした。天龍のチームハウスに寄り、15日後に迎えに来ると伝えた。
天龍は、楓花との仕事以外は、ギルドの仕事を受けるのだが以前とは異なっていた。
ブラックベアーやオークが町に近づけば狩るけれど、わざわざ狩りに出ることはしなくなった。
その代わりに、新人冒険者たちを連れ、狩り方の基本を教える勉強会を開くようになっていた。
無謀な事をして、怪我をする者を減らすためだった。
この勉強会は、かなり好評で怪我人も以前より減るようになっていた。
実践では、天龍のケント、アーサー、ルーシーが見守ってくれるので、怪我も少ない。それでも怪我をした時には、ギルドで治療を受けられる。安心安全のバックアップ体制が出来ていた。
ケントは、自分が命がけで覚えた時とは、大違いだと思いつつ、いい時代になったと思った。
そして、楓花のお陰で自分たちも無理をせずに、狩りが出来て大金を手に出来るようになり感謝していた。
受講生たちが、調合師や治療師の卵に伝達講習していた頃、講義を受けるのを取りやめた2人の男は別の領の街にいた。
「ふへへ、ポーションの作り方はわかったし楽勝だな。」
「ああ、ここまで来ればわかりゃしない。早速試そう。」
彼らは、楓花のポーション作りを見ていた。
癒し草を切り刻み、水で煮て濾して煮詰めていたのをしっかりと記憶していた。
早速、薬草を買い求めると鍋とまな板と包丁を手にした。
買ってきた癒し草を洗わずに切り刻み、鍋に入れて煮た。
薪がもったいないので、沸騰直前で火から下ろし、濾してから適当に煮た。
鑑定レンズがないから確認はできないが、作り方は同じだ。
彼らは自信を持って、ポーションとして販売した。
容器は、初級ポーションに使われる立派な物だ。
「今日1日で金貨10枚だと…」
「すげーな…道具は高かったが、今日1日で元が取れた。明日からは薬草代以外は利益にしかならないな。」
彼らは毎日10本作り、売り上げから薬草代を残して飲み歩いた。
時には、女のいる店で愉しんだ。
ヒシ家の受講生募集に行って良かった。
ポーション作りを見たおかげで、こんなに稼げるようになった。
あんな簡単に作り方を見せてもらえた。
一度で覚えた。あれから時間をかけて学ぶ必要はない。それにお礼奉公をするなんて御免だった。あの時、帰っていいと言われたから帰っただけの事。誰にも咎められる事ではない。
その後も彼らの豪遊は続くのであった。
翌週の金曜日、楓花はアートンにいた。
天龍と共にライトフラワーの採取に出かけた。
リリーとサナ、それにララも連れている。
いつも通りにガードを広げ、その内側で採取をした。
「ライトフラワーは、この花弁だけを採取するの。葉や茎には毒があるから慎重に花弁だけを採取してね。」
「ルーシーさん、わかったわ。リリーさん、ララさん気を付けてね。サナには危険よね…。私と一緒にしましょうね。」
「うん!フーカとする!」
楓花は、サナを見ながら一緒に花弁摘みをした。
リリーとララ、ハナにテン、ダンとルーシーの6人は採取に集中する。そのおかげでかなりの量のライトフラワーを集める事が出来た。
ケイン達は、獲物を狩ることを優先してもらった。
大和時間の金曜日の夕方に当たる1日を採取と狩りをして過ごし、翌日朝にはヒルストンとアートンに肉を卸した。
土曜日の昼間に当たる3日目から、日曜日の夕方までの8日までの6日間、講義をする予定だ。
講義1日目、楓花は2階の講義室へ向かった。
受講生と治療師や調合師見習いたちを前に、育てたカビやら最近を使い、加熱やアルコールでの変化を記録させた。
そこにポーションを入れるとどうなるかも試した。
受講生や見習いたちは、ポーションではカビも細菌も死滅しないことを確認した。
講義2日目からは、衛生的な取り扱い方の練習を行う。
煮沸し、取り出し、自然放熱させ、鑑定レンズでどうなったかを確認する。
これを何度も繰り返して身体に覚えさせた。
講義3日目、ここからは受講生と見習いたちの教室は分かれた。
受講生たちは、実習室でポーション作りをする。
その隣の講義室では、見習いたちを前に楓花は傷の状態の味方と、薬の使い分けを説明していた。そのための冊子もあり、これは持ち帰らせる。今後、治療院で働く時の基本になるからだ。
講義4日目、受講生たちは癒し草の量を変えたり、外した癒し草を使ったりして、行く通りものポーションを作ってみた。乾燥した癒し草を使った物も作る。
それぞれの味を見た。
「うげぇ…苦い。効果はあるけど苦いから、これはかけるだけにした方が良さそう。」
「こっちは、味は悪くないけど効果が薄い。」
「こっちは、効果がない。」
「効果は強いよ。でも味もちょっと…」
意見を言い合いながら、正しいレシピの重要性と生ではない場合の最適解を探した。
見習いたちは、講義室で怪我の程度と使う薬を学んだ。
そのために、怪我をした騎士たちが集められた。
実際に傷を洗い、薬を塗布したり、投与したりと考える。
講習会のため、怪我をした患者を前にディスカッションをし、楓花が答えと理由を述べ、その通りの治療をするための手技を行うのだ。
そうやって学んだあとは、模型を相手に洗ったり、専用容器に入った偽物の薬を使い塗布したり、使い方を学んだ。
講義7日目、受講生たちは正しいレシピのポーション作りに戻った。
理由の裏付けを実践で学んだので、レシピを守る重要性をしっかりと認識出来ていた。
作っては、鑑定レンズで出来上がりを確認し、精度を上げていく。
最初は、可や良だったものが、上を作れるまでになった。
見習いたちは、受講生たちが作ったポーションを使い、消毒薬や塗り薬の作り方を学んだ。
消毒薬に混ぜるのは、あの苦いけれど効果があるポーションだった。それを1割混ぜる。
塗り薬にも味はいまいちだが、効果のあるポーションを使った。
混ぜる時の衛生状態など、気を遣う方法と容器への詰め方を学んだ。
癒し薬については、癒し水にその日作った正しいレシピのポーションを使った。
「さて、調合師の皆さん、治癒師の皆さんには、実際の治療と薬の作り方を学んでもらいました。調合師の皆さんにとって、治療は関係ないと思うかもしれませんが、調合した物が実際にどのように使われるかを知ることは大切です。」
「そして治癒師の皆さんが、実際にどのような気遣いの元で薬が作られているのかを知ることも大切です。それを知っているならば、より衛生的に薬の取り扱いが出来ると信じています。」
彼らは、この数日間学びながらも疑問に思っていたそれらの意味を知った。
確かに、こんなところにまで気を遣うと学んだのだ。
読んでくださりありがとうございます。
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話が散らかり読みにくくなってしまいました。
ごめんなさい。




