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未亡人が、遺産としてキャンピングカーを受け取ったら、大変な事になりました。  作者:
第1章 物語の始まり

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7



 楓花は、この地で食べられる物を見つけてホッとした。

他に食べ物がなければ、移動して人里を探すしかないかもしれないけど、少し怖い。

 ここがどこで、どんな世界なのか全くわからないからだ。


 焼けた魚を一口食べてみる。

 ふわふわの身は香ばしくて脂がのっていておいしい。 

 味は銀鮭に近く脂がのっていて濃い。


 「ん~これはおいしい。」

 

 美味しいけれど、もしお腹が痛くなったら困るので、追加で焼くのをやめて残った4匹は冷蔵庫へと仕舞った。


 水はある。おいしい魚もいるのなら、ここで一旦立ち止まろうか。

 明らかに大和ではないどこかにいることは確かだ。

 楓花は、覚悟を決めると焚火に水をかけて消してから車内に戻った。

 運転席に行き、助手席側にあるボックスからマニュアルを取り出した。

 それを持って後部座席のキャビンへと移動する。

 

 出入口にロックをかけてある。

 ガードとやらの効果は何を防ぐかはよくわかっていないけど、とりあえず見えない壁で風は防いでくれていた。

 あとは、これから調べるしかない。

 

 ソファーセットに座り、ペットボトルの炭酸水を飲みながらマニュアルを読む。

 ガード範囲は50㎝から100mまで設定できるらしい。


 「100m!?広っ…そんなに何に使うのだろう?今で10mだよね?十分に広すぎるのに…。」

 

 湖のほとりには森なのか林なのかわからないけれど、木々が生い茂っていた。どちらかというと鬱蒼としているけれど、何か所か開けた場所があるようで、その一つに出たからそこを拠点として車を中心に10mのガードを有効にしていた。

 

 【ガードとは、基本的に何も通さない。無機質もしくは有機質で意思のない物は対象としない。ただし、意思のあるものはガード対象となる。また、悪意を持って外部から飛んできた物は敵対行為として忠告対象となる。】

 

 ん?どういうこと?

 転がっている石や草はガードされないけど、投げられた石はガードするって解釈でいいのかな?

 

 【車内については、所有者や印者が持ち込む物以外は認められない。生物を入れるには、所有者が許可した印をつけていなければならない。】

 【また印をつけている物を印者と呼ぶ。印者であっても所有者への悪意を持つものは排除される。】

 

 よくわからないけど、生き物を入れるには許可した印が必要なのね?

 どうやって印をつけるのよ。

 

 【現世では言語による許可でよい。次元越境先では付属のシールを貼ること。長期の許可を与える場合は、印を押すこと。】

 

 付属のシール?

 マニュアルの後ろを見ると、裏表紙をめくったところに〇シールが数種類あった。

 ジェルタイプのシールのタイトルが1週間許可。

 ビニールタイプのシールが、2日許可。

 紙タイプのシールが、2日外2階までになっていた。

 さらに小さな四角いシールは、ガード内可らしい。

 

 「ん~よくわからないけど、とりあえずここには人を入れない方が良さそうだから、使うとしても紙シールで良さそう。」

 「それに…外2階ってあれだよね。キャビンホテルみたいだったから、そういう用途でお金をもらえるかも…。」

 「ガード内のみ許すって…どんな場合にそうなるの?」

 

 つい独り言を口にしていた。

 わからないことが多すぎるけど、改めてキッチン横のロッカーを見た。

 マント2種類と斜め掛けバックとリュックサックだ。

 斜め掛けバックは薄く口は大きい。

 大きさとしてはA3用紙を横にしたくらい。バックの口はジッパー式で、その上に蓋のような垂れがついていてボタン2つで止まるらしい。

 リュックサックは、外側にポケットのないシンプルなタイプで上を巾着のように縛り垂れの蓋がついているけれど、袋のメインスペースは長方形だった。背中側に25センチほどのジッパーがついていて、それを開けると蛇腹状の折り目が開く仕組みらしい。


 そして、巾着の乗っていたトレーを改めて引き出してみた。奥に鞘のついた10㎝ほどのナイフと手のひらサイズの四角い袋を見つけた。垂れがついていてリングをボタンに掛ける形式だ。

 ナイフは両刃になっていて、サバイバルナイフのようだ。

 もう一つ、巾着と一緒ということは…コインケースだろう。

 手のひらサイズのジッパーのついたコインケースだ。小物入れとしても使えそうだ。

 

 楓花は、コインケースに巾着のコインを移そうと思った。

 コインケースを開くと、なんだか渦が見える。

 まさかねぇ…。

 巾着はコインケース4つ分くらいの見た目があった。

 巾着の口をすぼめたままコインケースの口へと突っ込んだ。そのまま巾着をひっくり返して中身を移した。

 溢れることを期待していたけれど、中身が全て入ってしまったということは、マジックバックか何かなのだろう。

 あの冷蔵庫や棚と一緒だ。

 とりあえず…まあいいか…。




読んでくださりありがとうございます。

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