大魔導士の孫
「魔導士さま、わざわざありがとうございます」
「よい、わしが真っ先に会いたかっただけじゃからな」
(ねえねえ、一番偉い人より偉そうなんだけど?)
(ほんと何者なんでしょうかねぇ)
コソコソ話し合うスカーレットとアンを置いて、ユウキは前に出て
「お招きありがとうございます。転移者のユウキです」
「うん。アーネスト男爵の長男、レオンだ。ここで騎士団長の任についている」
「この世界の銃はすごいですね。元の世界ではありえない発想の銃です」
「そうか。そうだろうな」
「そこで、2つの世界の銃の発想を融合してこれこのように・・・」
「なんと!1秒で5発撃てるようになると??」
ユウキは早速持参のメモ帳を見せて新型銃のプレゼンを始めた。
「あらあら、男同士の話に花が咲いちゃったわね」
「エイムよ」
ファムファテルはエイムの名を呼んだ。
(あれ?私名乗ったっけ?)
不思議がりながらもファムファテルに向き直ると、ファムファテルは手招きして目線を合わせてかがむようにそくす。
エイムが膝立ちにかがむと、ファムファテルはエイムを抱きしめた。
「エイム・・・辛かったな、悲しかったな・・・」
「魔導士さま・・・?」
「じゃがお前は頑張った・・・誇りを持て」
「あの・・・私と魔導士さまはいったい・・・?」
「お前はわしの孫じゃ」
「えええーーーーー」
「あと南門の守りなんですが・・・・こうすると・・・」
「門に取りついた敵を3方向から攻撃だとーー?そんな方法が・・・!」
こっちの話はまだ終わりそうにない。
「わしはこう見えて転生術に長けておってな」
(その前に大魔導士には見えないけどね・・・)
(まあまあ・・・)
「死すと、即座にサルカンドのどこかの新生児に魂が移る」
「・・・・」
「女児限定じゃ」
「まあそれはそうですね」
「前の生ではランバート卿がわしの夫じゃった」
「でもお父さんは貴族とかじゃなくて・・・」
「末っ子のアルトは庶民の娘と駆け落ちしてな」
「・・・・・お父さんの名前です・・・」
「5男じゃから跡継ぎも何も無いし、言ってくれれば反対はしなかったんじゃがのう」
(そんな子だくさんだったんだ)
「生活に困ってるようだったら支援せねばと、跡は追っておったよ」
「お父さん・・・」
「一人娘を魔法学院に出せるくらいだったから、頑張って稼いでいたんじゃがの。まあ、その入学前に前の生は尽きとったから学院ではエイムに会えようもなかったが」
「今の姿になってからエイム先輩の存在を知ったのはいつだったんですか?」
「魔法銃部隊の合否名簿を見た時じゃな。あれにはわしも一枚噛んどった」
「それは何かの意図があってです?」
「知っての通り、あれは魔力をそれほど必要とせん。魔力の低い者も拾い上げて、皆の役に立つ役割を与えたかったんじゃ」
そのころ、ユウキとレオンの話はというと
「それじゃ、よろしく頼むぞ!励んでくれ!」
「はい!任せてください!」
「おや?あっちの話は終わりそうかの?」
今話でユウキは騎士団長に「知識チート」でアピールしてますが、この物語の主人公はエイムなので、そこは深く描写しません。
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