表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
突然の クラス転移に 物申す 神様お願い ちょっと戻して ~準備のいい僕と、カンのいいあの子の、ちょいラブ異世界生活~  作者: 相生蒼尉
第1章 渡鉄心くんの物語

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/32

掘って、掘って、掘る。……大地を、です。変なものは掘りません。我慢の限界だったとしても。



「……さま呼び、なれないよねー」


「そうだね、ホントに」


 ピロートークで僕とリコ……すみません、嘘です。ピローではなく、ただのトークでした。


 あ、いえ、ベッド、のようなものの上で、夜、暗い中で話しているのは間違いないんですけどね。ただ、ピロー、ではないトークです。アレはしてませんから。ピローになれないトークです。残念すぎる……。


 実際のところ、リコも僕も、寝床が一緒ということについては、すっかり慣れてしまっているので、夜、寝る前の会話は完全に二人きりで、僕としては楽しんでいます。


 ……それは恋人というよりも、もはや『ソフレ』なのでは? だと?


 当然、僕自身も、そのように感じております。


 ええ、そうですとも。


 現在、僕とリコの経験回数は1回。1回だけ。1回のみ。1回、しか! 1回、だと!?


 そして、毎晩、むにゃむにゃに至ることなく、同じ寝床で並んで寝ているワケなんですよね。まさに添い寝。添い寝フレンド。ソフレ。


 いや、恋人だから添い寝恋人か。


 ……まあ、言い訳ですけど。全部、言い訳ですよね。はい。


 正直なところ、妊娠は怖いんですよね。出産は命懸けって言うじゃないですか。それをリコにさせるのかって、話なんですよね。


 だったら、妊娠しないようにすればいい、と思うでしょう?


 でもですよ?


 初めての時にですよ? その、痛いのを我慢しているリコの中に入った途端、暴発事件を起こした僕としては、ですね。まあ、なんというか、その、まさにアレですよ、いわゆるひとつの、そう、ロウ! というやつなワケでして。


 暴発なしで達成できる自信なんて皆無ですよ!? 1回しかしたことないのに! 自家発電とは全然違うんですから! ガチでびっくりするくらい気持ちいいから! だからこのままだと事故発生なワケですよ!? いや、そりゃリコとの間に子どもができるのは事故ではなくて幸福だとは思います。でも、それにリコの命を懸けるワケなので……。


 したくないんじゃないんです。


 いわゆる性春期の男子としてはですね、したいワケですよ。もちろん。


 はっきり言いましょう。


 したくてしたくてたまらないんです。それはもう、ものすごく。


 そして、ですよ?


 毎晩、こうして、添い寝状態にあることで、ですね。


 まあ、なんとういか、その、自家発電もできない状態なワケでして。


 したくてしたくてたまらないのに、めちゃくちゃタマってるという、ですね。


 もう、シャレにならない状態なんです。わかります?


 いや、ホント、どうしよう。


 2回目の誘い方とか、入り方とか、そういうのもわかんないってのもありますし、暴発しないようにどうすればいいのかわかんないってのもありますし、悩みは尽きないんですよ、僕も。


 特に今日は、なんとなく、辛いんです。はい。


 実は夕食時に、奴隷ではなく村人男子のみなさんがですね、まあ、3人ほど増えたことで、その、とある順番を決めてまして。


 奴隷お母さんたちは、一晩二人の相手をするという契約なので……その、順番っていうのは、まあ、そういうことです。あけすけにそういう話をしてくれるなよ、とは思うんですけどね。


 いや、もちろんそれはリコにも聞こえてて、顔を真っ赤にしていたのはめちゃくちゃ可愛かったんですけどね!


 聞こえてくる話でいろいろと想像してしまうじゃないですか! しかもタマってるというのに! これはもう翌朝の暴発事案ですよ! 夢の中で! 自家発電できないからそれでいいんだけど……。






 ……というワケで、朝はリコが起きる前に泉でこっそり下着を洗って、全力で絞ってから戻るという、まあ、僕にとってはある意味で朝のルーティーンですね。これが平常運転です。


 とりあえず、今日から開拓村建設開始!


 女性と子どもはリコと一緒に実験畑で、落ちたイチゴからの種とりです。いや、正直なところ、水魔法を使ったあの生い茂った状態は、このまま放置してもずっとそこにイチゴがあり続けるような気はしないでもないですけど。


 リコが一緒なのは、『直感』で逃げるため、ですね。必要なこと。


 ……リコたちが食べすぎないかどうか、ちょっとだけ心配。ま、ほどほどにね。


 僕たち男組は、力仕事。当然ですね。


 まずは石造りの鍛冶場を建てるということで、半分以上がそっちへ。もちろん、土木建築職人のサイゼラさんと鍛冶職人のナラさんはそっち。


 サイゼラさんの弟子は製材作業です。丸太を板材にしていくというやつ。


 僕は、穴掘り、ですね。正確には、溝掘り、かもしれません。


 まずは下水道なんです。


 第一防壁は空堀付きと決まり、第二防壁には水堀もありで。完成すればいわゆる環濠集落に近い状態へ。


 おそらく背後の山々で吸収された雨などが溢れ出ていると考えられるここの泉。その泉から流れ出る小川。ここがこの開拓村の命綱。それを守る。


 だから、泉も含んで、僕とリコの家、食堂、娼館が第一防壁の中、の予定です。畑なんかもスペースは確保しています。第一防壁内と鍛冶場は冬までに完成させておきたい。


 鍛冶場やその他のみなさんの家なんかは、第一防壁の外で、第二防壁の中、の予定。ちなみに娼館は、いずれ第二防壁内に建てて、第一防壁内の娼館は迎賓館みたいなやつにする予定です。その用途変更ってどうなんでしょうかね……。


 ……まあ、今はあくまでも防壁予定箇所、でしかないけど。



 下水道は、第一防壁内から、第一防壁の下を通って、第二防壁内も通過して、第二防壁の外の堀へと排水する方針。堀は最終的には小川へと流れ込むので。


 第一防壁の方が第二防壁よりも高くするけど、第二防壁には堀があるので実質的には高さに違いはない、らしい。サイゼラさんの説明はなんとなく理解した。


 サイゼラさんも地下下水道のことは、僕の説明を聞いて、なんとなく理解してくれたみたいで、まず溝を掘って、その傾斜を確認して、木材で四角い配管を作って、それを通して埋めるという作業を繰り返すとのこと。


 とにかく、地下下水道をある程度張り巡らせるために僕の力仕事は穴掘りなワケです。だいたい幅60センチの溝をひたすら掘っていく。ちなみに第二防壁の外堀は幅2メートル、深さ1メートル50センチくらいの予定です。


「……テッシンさま、掘るの、速いっす」


「おれら、運んでも、運んでも、土がなくならねぇんだが……」


「……」


 一人、無言で疲れた顔してるけど、この人たちは、はい、ギルドトリオですね。開拓者のキッチョムさん、ナーザさん、ギルド職員のリムレさん。この三人が僕の作業のお供です。


 正確には、僕が掘って出た土を防壁予定箇所へと運ぶ役割です。


 体力的にはリムレさんが一番劣るらしいですね。もうしゃべる気力もない感じ。


 ……村人にしてくれって言ったクセに、この人たち、文句が多いんですよ。


 まあ、泣き言を聞くつもりはないので、せっせと働いてもらいましょう。夜にはエッチなこともしてるんだから。






 小さな鍛冶場が10日ほどでできてからは、色々な作業が進みました。鍛冶場は、いずれ、もっと大きくするそうです。1年契約なんだけど、大きくする必要、あるんでしょうかね。まあ、ナラさんとホマラさんに付けてる父奴隷の一人、ワスナさんがいつかは村の鍛冶師になってくれればいいんですけど。


 とりあえず、釘とか、そういうのが、必要だったみたいで、鍛冶場最優先はサイゼラさんの中では絶対だったようで。


 ナラさんがカンカンカンカン、音を響かせる中、第一防壁工事と、食堂建設が並行して開始されました。


 え? 僕の仕事?


 ……現在、第二防壁の外堀を掘ってます。予定よりも50センチ深くて約2メートルで、幅は1メートル長くて3メートルです。


「テッシンさまなら、余裕だろ?」


 ……というサイゼラさんの一言で決まりました。僕の仕事ぶりを見ての方針変更だそうです。


 僕が堀を大きくした分だけ、その土で防壁を高くできるとか。


 サイゼラさんはどうしても、クマさんよりも防壁を高くしたいらしい。みんな同意してたから、クマさんが本当に怖いんだろうな、と。


 第一防壁予定箇所には、ある程度の板塀ができていて、2枚の板塀で挟まれたところに土やら石やらを詰め込んでは水を流して隙間をなくして、大きな岩でドシンドシンと叩いて固めていくという工法。なんか無理矢理な感じだけど、そんなもんかも。


 土運びには女性陣も参加しているので、キッチョムさんとナーザさんの顔がにやけてます。リムレさんが疲れた顔してるのは変化なし。大丈夫かな……?


 リコは4人の子どもたちに読み書きと計算を教えています。教育は財産です。ちなみに読み書きができるのは、サイゼラさん、リムレさん、おしまい、だそうです。ナラさんがちょっとだけ、キッチョムさんとナーザさんが数字だけ、とのこと。


 識字率低くて中世怖い。






 開拓村建設、およそ1か月。


 食堂という名の集会所が一応、完成しました。トイレ関係がまだ、下水道への配管の関係と小川からの取水の関係で未完成だけど、もう、ここで全員が雑魚寝できる。あ、僕とリコは別です、はい。


 とりあえず、冬は越せそうだと、サイゼラさんの太鼓判、頂きました。


 青空飯が屋内に変わったのが大きな変化。みなさんは寝床も変わったけど。屋内って、こんなに暗いんだって感じです。明かり取りの窓からの光くらいしかない。昼間より、火を灯す夜の方が明るいくらいだったりして。


 ここまでで、クマの襲撃が1回、オオカミの群れの襲撃が2回、ありました。おかげで、毛皮の寝床が冬までに用意できそうです。あったかくて助かるらしい。


 寝床が確保できたんなら、テント村は撤収か、と思ったけど、テント村の一部は臨時娼館として利用するようです。元々、ヤりテントだった所がそのままだとか。うう、僕はひたすら我慢してるのに、みんなの性が赤裸々過ぎる……。


 サイゼラさんが、小川の上の防壁のために石橋を建設。なんと、石橋の下をクマさんサイズとかトラさんサイズの魔獣が強引に抜けようとしたら、石の柱が崩れて防壁ごと下敷きになるトラップ付きだとか。石橋の上の防壁は石多め、土少な目で固めるとのこと。


 僕の仕事? 今は、開拓村の南、小川をはさんで向こう側に、水田予定地を掘ってます。本当、掘ってばっかり。もちろん水路も掘ります。水田ですから。


 サイゼラさんからもっと土がほしいという要望があったので、とにかく掘ることが大事らしい。


 ……みんな、防壁第一主義なんですよね。


 他の建物よりも、とにかく第一防壁の完成を急ぎたいらしいです。


 ちなみに僕は、水田予定地が終われば、今度は畑を耕します。開墾で出てくる石とか土とか、全部防壁の材料だそうです。


 サイゼラさんからは、第一防壁の空堀、好きなだけ掘っていいと言われてます。


 ……異世界転生、掘る人生。いや、たぶん、今だけだけど。


 早く外壁、完成しないかなぁ。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  ▼▼▼ おすすめ長編連載作品 "コミカライズ決定!" ▼▼▼  
アインの伝説 ~Freedia comicsにてコミカライズ進行中!~

  ▼▼▼ おすすめ連載作品 "白い結婚で商魂たくましく生きる" ▼▼▼  
フォレスター子爵夫人の成り上がり
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ