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クラス全員、既読です。  作者: 井上笑子


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7/17

7話 自由な足で

 城を出てから門を抜けるまで、誰も止めなかった。

 腕輪をつけた異世界人の集団を見て、街の人々はぎょっとした顔をしたが、それだけだった。

 それでも美玖たちの足は、王女に命じられた通り、街道を魔の森へ向かって歩き続けていた。


 ***


 担任:そろそろ外すぞ。

 担任:解除されても止まるな。そのまま歩け。まだ解除してないやつに置いてかれるぞ。


 ***


 人目が少なくなった頃、先生がチャットでそう言う。

 先生を見ると、先生は一度歩くスピードを落として、列の一番後ろについた。

 そして、私たちの間を縫うように、足早に前に進んで行く。


 ***

 

 中村駿:うわ、戻った

 中村駿:足自分で動く

 担任:喜ぶな。歩け。

 小松蓮:先生、解除された瞬間テンション上がるの禁止なん?

 担任:顔だけならもういいぞ。あと小声なら声も。

 担任:ただまだ騒ぐな。まだ街から駆けつけられる距離だ。


 ***

 

 美玖の番になると、横にきた先生は、美玖の腕輪にさっと触れる。

 その瞬間、足を動かしていた誰かの意思が、消え去った。

 美玖は思わず足を止めかけて、慌ててさっきの動きを真似して、歩き続ける。


 ***


 担任:よし。全員解除完了。

 担任:ここから先は、自分たちの足で歩ける。

 中村駿:じゃあ逃げる?

 担任:その相談を今からする。逃げるのは確定だが、どこに逃げるかだな。まず、人目につかない話し合える場所が必要だな。


 ***

 

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