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クラス全員、既読です。  作者: 井上笑子


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2/17

2話 集団転移

 担任:藤堂だ。全員喋らないで、まず読んでほしい。

 担任:できれば顔にも出すな。


 ***

 

 斎藤美玖は、目の前に浮いてる文字に目を丸くした。

 その文字の向こうは、知らない部屋。なんか薄暗いし、埃っぽい気がする。

「……ここどこ?」

 誰かが呆然と呟いたのが聞こえた。


 ***

 

 担任:異世界だ。多分な。

 担任:最初に言っておく、この文字は私らにしか見えないように設定した。

 担任:多分これから人が来るが、油断するな。私らにとって善人とは限らない。

 担任:あとこの文字は皆も思考入力ができる。


 ***


 思考入力?

 どうやってするわけ?

 美玖が眉を寄せると、早速委員長の文字が出た。


 ***

 

 朝倉玲奈:テスト。見えてる?

 石原航:見えてるよー

 朝倉玲奈:了解。先生、これどう言うことですか?


 ***

 

 委員長は先生に状況を確認しだした。

 そっか。皆混乱してるんだ。当たり前か。


 ***

 

 担任:多分召喚されたな。床の魔法陣が、教室のやつと一緒だ。

 中村駿:異世界召喚ってこと?ゲームみてえ

 担任:否定はしないが、異世界の連中も人間だ。最悪を想定して慎重にな。

 西村明日香:先生さ、妙に詳しくない?

 担任:2回目だからな。世界が一緒とは限らないが。

 

 担任:来るぞ。言動には気をつけてな。


 ***


 先生は、さらに私たちを混乱させるようなことを暴露して、平然と扉の方を窺った。

 確かに足音が聞こえる。

 重たい金属音が近づいてきていた。

 私たちは魔法陣の上で、身を寄せ合った。

 先生が自然な動作で前に立った。


 扉が開く。

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