11話 役割分担
「それで、何度も話が逸れてごめんなさい。
さっき手を挙げた残りの4人は何ができる?端的に言ってくれると助かるわ」
「俺、多分戦闘とか伝令かな。走るとか跳ぶとか回避に補正がかかる。それと、瞬間的にだけど、めっちゃ早く動ける」
「私の場合は、魔力で料理ができるよ。調味料と食材は必要だけど、逆に言えば、それ以外は調理器具も要らないかな。あ、あと、着火もできるかも。それから、熟達したら、バフ料理も作れるみたい」
「うわ、藤原チートすぎん?」
「そうかなあ?私は食材を美味しく作ることはできるけど、食材が安全かはわからないよ?」
首を傾げる奈々ちゃんに、柴田さんが言った。
「それ、私ができる。知らないものを観察すると、知ってるものと比べて、どんなものか推定できる。ただあくまで推定だから、明らかに怪しいものやキノコ類は食べない方がいいよ」
「なるほど。工藤くんは?なんか自信なさそうだったけど」
「俺、機巧理解って言って、機械の仕組みとか構造がわかるから、改良したり、修理したりできる……んだけど、ここには機械はないし。俺、原始的な道具全く詳しくないから、一から作るのは無理だ。だから、自信なくて……」
「それいいじゃん!工藤。機械の複雑な仕組みわかるなら、弓とかも理解したらいけんだろ!一から作るのは無理でも、作ってあるやつ任せてもいいか?
まず、一緒に林の弓つくろうぜ!でないと、林弓手に入れるまで役立たずのまんまだぜ!」
「言い過ぎだろ。弓さえあれば、俺は活躍できる。まあ弓がなければ、確かにそうだが」
工藤くんの能力説明を聞いた小川くんが即座に拾った。
小川くんに弄られた林くんは、真顔のまま同意している。
「そっか。……そっか!俺も工作班に入るな」
「おおー、歓迎すんぜ!」
「まず弓を作ってくれ」
盛り上がる男子3人に、女子たちが呆れた顔をした。
「さて、じゃあ今日必要な能力を持つ人がわかったところで、今日の班分けをしましょう」
委員長がそう言って、班分けを始めた。




