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第24話 美琴は放置プレイにて

転生したらゴブリン 第24話


~美琴は放置プレイにて~


 決起集会のあと、今晩はどの奥様に・・・イベントが発生した。元々、今晩はヴァレリアの相手をする番であった。通常の戦利品取得で新しい夫人が加わった場合、今晩がその夫人との初夜に予定変更となり、ヴァレリアとの夜は明日にズレるというのが掟だ。だがそれはあくまで通常の夫人が加わった場合だ。現状、美琴はまだ、唯の『性奴隷』の扱いだ。性奴隷ごときに第一夫人様が譲るなど、ちゃんちゃらおかしいではないか。上下の関係が乱れてはならない。とか、序列や立場の問題に頭を悩ませている。まるでどこかの後宮物語のような状況になってきてしまった。


 いや、でも。


 そういった気遣いがとても大事なのです!


 というわけで・・・



「え?え~~~。これは寝袋ではないか。私にいったい何をせよと。」


「うむ。今日は元から第一夫人のヴァレリアと会う予定なのだ。俺はそれを覆す気は毛頭ない。」


「へ?私をゲットしたのだぞ。今晩は私が相手をするのではないのか?」


 頬を赤らめてもじもじ言う姿は可愛らしくもあるのだが・・・ここはビシッと決める。


「『性奴隷』の分際で何を言うか!喝~~~!!!」


「ひいいいっ。すみません。すみません。」


 土下座して謝る美琴。奴隷根性がしっかり身についてきていて宜しい。大変宜しい。


「良いか。序列が大事である。上位の夫人であるヴァレリア、サマンサを敬うように。」


「はい。ヴァレリア様、サマンサ様を敬います。」


「晴れて夫人となっても、第三夫人なのだ。今からその心持ちでいるように。」


「はい。ご主人様。」


「よく言えた。偉いぞ。」


 そう言うと彼女に軽く口づける。自慢の羽毛のキスだ。


 はっと目を見開いた彼女の唇に俺は指を当てた。


「本日のご褒美はここまでだ。」


「えええ~~?!」


 泣きそうに。というか完全に泣きべそで彼女がこちらを見ている。グズグズとハナを啜る音まで聞こえる。うむ。なんだかお預けされているような気分が俺にも感染してきたぞ。それでも初志貫徹。


「今日のところは研修だ。その寝袋を持ってヴァレリアの部屋の入口に来い。本日の貴様の寝場所はそこだ。中の様子をしっかりと盗み聞きながら、学ぶのだ。トイレの時だけは自室に戻って良いが、それ以外では絶対に席を外さないように。」


「はい。わがりましたぁ。うぇぇえぇぇぇ~~ん。」


 本当に良い感じのキャラ崩壊ぶりである。


 うし。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「使徒様、お待ちしておりました。今日は色んなことがあったそうですね。」


「そうなんだよ。昨晩からスカサハを救出に行って、戻ってきたら、冒険者の襲撃に巻き込まれ、食事ミーティングは決起集会になってしまったし。」


「本当に大変な一日でしたね。お疲れでないですか?」


 そう言って、肩を揉んでくる。ヴァレリアもノルンに負けないほどのマッサージ上手だ。気持ち良すぎて涎が出そうになる。スケベな居酒屋のマスターが、「マッサージと〇ェラが上手い女は絶対に捨てられないな。」と言っていた。捨てる・・・は言葉の綾として、本当に心身を鷲掴みにされている感じだよな。


 だけども頑張っていて、疲れているのは一緒なんじゃないかな?


 訓練に、ご近所とのおつきあいにと、お忙しいのは奥様も一緒なのだ。


「よし。今度はこちらからお返しだ。」


「え?私がしてもらうのですか?」


「ああ。夫婦はギブ&テイクだ。」


 ノルンのマッサージ屋で購入したアロマオイルを手に広げ、彼女のうなじから肩、上腕へと広げてゆく。ぴくっと敏感な体が反応する。いや、まだそんな感じじゃないけれど、まぁいいか。しなやかな美しい手指、触ることに既に背徳感さえ覚える前腕、上腕のむちっとした手触り、弾力のある筋肉と女性らしさが共存した肩のライン、腕や肩の筋肉をほぐしてゆく。親指を擦りつけるようにうなじを摺り上げる。あ、これは少しいやらしかったか。


 あっ はっ


 すっきりと整った首筋から鎖骨へのライン、その下に始まる女神の象徴へとオイルでぬるぬるした指先が攻めてゆく。


 んっ んんぅ


 夢のような膨らみに悪戯で塗り広げてゆく。下から軽く持ち上げ、やさしく鷲掴む。


「ああっ、気が早いですわ。」

「ふふっ。ごめんな。」


 彼女をうつ伏せにさせると、真面目な?マッサージへと一度戻ってゆく。背中をほぐし、オイルをつけ直してから足の指へ。ひゃっ。また少し声が上がる。こういうギリギリの攻めもいいだろう?足首、ふくらはぎ、腿の裏へ。どんどん高まる背徳感。形よく実ったお尻に手が届いたころには、理性は完全にぶっ飛んでいた。荒々しく揉み解してゆくと、彼女の声の質が変わってくる。


 あっ ああっ


 うつ伏せから起き上がり、彼女が抱き着いてくる。深く唇と唇を交えながら、熱い蜜を混ぜ合わせてゆく。ああ、こちらもゾクゾクするぐらいに気持ちがいい。抱き寄せいた臀部を強く引き寄せ、強い指先で掻き上げる。


 ひゃあああっ


 ガクッと、のしかかる彼女の腕の重みが増す。


 彼女をベッドに仰向けに横たえ、その体のあらゆる部分を指でなぞりながら、唇を奪う。何気に彼女も俺の様々な場所を攻め返してくる。気持ちいい。気持ちいいよ~。最高だよ~。どれくらいしたことか、お元気くんを彼女に投じる頃には、お互いが熱くしっとりと仕上がっているのを感じた。


 濃厚なピストン運動。早く浅く、あるいは深くゆったりと。もっと、もっと。


 でも、いつまでも持つわけがない。気持ち良すぎる。


 ぐっ


 ぐっ


 グッド・ルッキ~~ン!!!!!


「ユニークスキル、グッド・ルッキンが発動しました。」・・・の声に被るように、ドアの外でごちゃごちゃ会話が聞こえる。

「え?あなた、ここで何しているの?」

「あ、お、王妃様。ごごご主人様の命令で、んんっ、今ここで研修ちゅうっ、うっなんです。はあっ。あっ。すっ、すみませんっ」

「なるほどぉ。それはお邪魔したわね。御機嫌よう。おほほほほほほ・・・」

「お、お休みなさいませっ・・・」ガクッ


 ドアの外の彼女もめでたく昇天した様子である。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 次の日の朝、謁見の間にて


 昨日の決起集会を経て、今度は正式にエレクツィオン砦の戦略が決定されようとしている。昨日の出席者だけでなく、守備副隊長のコマンドーやノリス、近衛兵、守備隊、シャーマン達、女性戦士(奥さん)達・・・主だった者は全て総勢居る状況だ。今までにない緊張が謁見の間を包んでいる。


「今日は皆に重大な報告がある。それと、これからの対応について説明をしようと思う。」


 あちこちで喉仏が動いたのを感じる。


「我々ヤボン族はこれまでの長きにわたり魔王軍の一翼を担ってきた。それは、古の時代に魔王が我々を守護してくれたことに対する返礼であった。だが魔王は幾代も代替わりし、今や守護といえるような恩恵は全くない。我々は独立した勢力として自らで生き残ってきた。それでもなお、義理堅くその立場を貫きて来た。だがここ最近の魔王軍はどうか?我々は先日、魔王軍の陰謀の一端を確認することが出来た。それは、我々の商売を裏で明らかに妨害し、生活と存在意義を窮地に貶めるものだった。」


 バーンは話を切り、一瞬目を閉じ、再度見開く。


「我らは魔王軍と決別し、新魔王カサンドラと対峙する。」


 皆も感じていたことであろう。今はその覚悟と対峙するときだった。


「皆、ついて来てくれるか?」


 オオオオオオ!!!!


 謁見の間がどよめく。バーンは手で制する。


「これからは冒険者ではなく、魔王軍の刺客あるいは軍勢がこの砦を襲撃することになろう。その中には、先日この砦を訪れたリッチ、モルガンのような実力者も来る可能性がある。常に警戒を怠るな。皆の協力を期待する。そしてもう一点。近々、少数精鋭からなる魔王討伐隊を選抜する。詳細については改めて伝える。以上!」


 バーンは玉座より立ち上がると、力強く手を上げて威厳たっぷりに去ってゆく。コーデリアが後に続いてゆく。拍手で見送る一同。だがそれでもまだ足りないと俺は思う。偉大なる名君の英断。そのカリスマをこれからの旗印とせねばなるまい。


 俺は名を叫び続ける。


「バーン!バーン!バーン!バーン!」


 それに気づいたコマンドーが、ノリスが、モズが、やがて謁見の間の全体に声が広がってゆく。バーンは振り返ると気持ちよく笑って見せた。


「バーン!!バーン!!バーン!!バーン!!バーン!!バーン!!」


 名を呼ぶ声は王が去ってからもしばらく続いていた。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 執務室ではバーン、ルフトなど転生組を中心にした主要メンバーが改めて揃っていた。


「ミリアルド君、昨日はよく休めたかな?」


「いえいえ。隣が五月蠅(うるさ)過ぎて、何だか寝不足です。」


「そうか。戦利品が良かったので、ハッスルしていたのだろう。ゴブリンの巣だ。許せ。」


 軽く笑いが生じる。


「次は、何時ぐらいのタイミングにしましょう?」


「いや、今回だけで十分だ。ルフト、お願いして良いか?」


「畏まりました。」


 そう言うと、ルフトはミリアルドの手の甲に自らの手をかざした。紫色の紋章が消えてゆく。解呪の法に違いない。


「よし。君は晴れて自由だ。」

 ルフトが言う。


「え?やっ、やったあああ!でも何故なんですか?」


「先ほどの発表の通りだ。もはや我々は魔王軍に所属していないことになった。冒険者のクエストからも外されることだろう。」

 バーンがそれに答える。


「あ、なるほど。そういう事か。」


「代わりにバルトリン王国との同盟締結など、力になってもらうこともあるかも知れん。その時は宜しく頼む。」


「分かりました。」


「まぁ、そちらの方は宮廷魔術師のマグダレーナが私の通い妻なので、進めて貰っているが。」

 ルフトが横から自己アピールをする。


 出た、通い妻。ルフトはちょっと問題な部分もあるが、こういうところが凄いな。しっぽり宮廷魔術師とデキているという・・・


 それでは失礼します。っと、ミリアルドはサラッと去って行った。


 ・・・・


「それで、ゴーダに相談だ。」

 ミリアルドが出て行ったのを見計らって、バーンが言う。


「魔王討伐を、君に任せたい。」

人物紹介 その19


美琴


遥か東方の国、倭国からやってきた女冒険者、兼傭兵。薙刀の名手であり、気を練った回復術も使える優秀な戦力。グレーフェンの冒険者ギルドでも数少ないB級冒険者であった。

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