↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

19/35

第19話 やっつけてやる!

~やっつけてやる!~


 あへら。ああ、兄貴とヴァレンティノ君・・・しゅごい。なっ何という福眼!


 ニュアンスだけ理解できる言葉の羅列を吐いて、ソファーの上でくねくねしている女がいる。彼女の右手はご自分の右胸を揉みしだき、左手は三角ゾーンを捉えている。彼女自身のジュースを噴射した跡も見受けられる。どうやら魔法の眼鏡を通して、存分にヴァーチャルBLを間近でご堪能いただけた様子だ。しかし、本当に好き勝手わがまま言ってくれたな!過剰接待要求だ!カスハラ(カスタマー・ハラスメント)だ!


 俺はスカサハに近づくと、彼女の右手に自分の右手を重ね、揉みしだき行為をご一緒してゆく。おっと、左側はフリーだ。そちらは俺の左手の自由にしていい場所のようだ。巨大メロンをセーターの上から鷲掴みにする。


 あっ、あはぁ~。


 えっ??


 一瞬彼女が我に返るが、すぐにまた快感を求めてトロンとした目つきに戻った。


 あっ、あっ、はっ、はっ。


 こうやって見ているとそそられる。もともとのスペックの高さも言うまでもないが、「仕返ししている」という心理が、より嗜虐心を掻き立てる。もはや一切の遠慮なく、両方のメロンを味わいつくしてゆく。掴み、こね回す。元々そこに居た彼女の右手は、新たに現れた蹂躙者に何とか健気に食い下がっているかのようだ。その情景がより俺の心と体の芯を熱くしてゆく。お元気くんが張り裂けそうに天を突き上げている。

 

 俺は彼女の頭側に座って、メロンを蹂躙していたが、近くにあったクッションを手早くとると、仰向けになっている彼女の肩の下に差し込んだ。そうすることによって、彼女の体は弓なりになり、メロンはより上方に突出した。そのメロンを先ほどまで以上に荒々しくこね回してゆく。


 あっ、はっ、しゅごいっ、ああっ、ああああん。


 逆立った格好の艶やかな栗色の髪を振り乱して彼女が悶えている。荒い呼吸をしつつ大きく開けられた艶やかな口を、俺のお元気くんで塞いだ。


 ふぐっ。ほごっ。


 一瞬驚きと負荷で苦しそうにしたが、ゆっくりと腰を動かして馴染ませてゆくと、じきに彼女は落ち着いた。


 むむむめ。んふううう。


 口をふさぎ、両手でメロンを鷲掴む。蹂躙の時間が始まった。容赦なく、しつこく、しつこく、永遠とも思える長い時間、その支配をつづけた。逃げることは許されはしない。


 だが、やがて、彼女が息継ぎを要求したので離れる。


 ぷはぁっ、はあっ、はあっ


 軽い苦しみも、もはや快感の一部として昇華している様子だ。見ると、もはや彼女は両手で三角ゾーンを慰めていた。よし、それもまた、手伝ってやろう。丁寧に、なぞるように、そのエリアを蹂躙してやると、先ほどよりも深い息と、より激しい体のうねりが伝わってくる。そして、彼女のジュースの一部を吸い上げると、彼女は体を震わせながら、軽く意識を遠のかせた。


 こちらとしては、見ているだけで堪らない。最初がどうであれ、ここまで『しゅごい』事を一緒に楽しんでくれた女性を粗末にはできない。彼女が口づけを誘っている。一瞬だけ意地悪で止まって距離を保ったが、熱く唇を重ねる。嬉しさのあまりに一筋の涙を流して、彼女が激しく俺の唇を求める。俺の首に絡められる両腕。まるで火がついたようだ、とはこんなことを言うのだろう。


 そのまま、どさくさに紛れるかのように、俺は彼女と繋がった。


 はあああああっ。


 軽く震えた彼女の下腹部を撫でまわす。薄紫色の光が放たれ、そこに淫紋が浮かび上がる。さすがに、半分夢の中にいた彼女も理性を取り戻した。


「え?何それ。大丈夫なの?・・・んふうっ。ああああっ!!」


 俺が淫紋をなぞると、あら残念。もとの快楽を求めるメスに戻ってしまった。心配するな。悪い所になんて連れて行ったりしない。今までも女性には尽くしてきたのだ。もちろん送り迎えしてやったり、掃除してやったり、マッサージしてやった延長がエロになったり・・・そんなこんなは今は置いておこう。


 淫紋とお元気くんで下腹部を挟み、包み込むようにして揺さぶってゆく。そうだ、寄せては返す海の波のように、快感を反復するがいい。もはや彼女がどんなタイミングで、どういう攻撃によって頂点に達したのかはわからない。だが、何となくわかる。こうやって擦り上げるようにするのが、どのような場面でも一番効いていた。その現象の再生だけを心掛ければいい。再生、再現。繰り返しによって、より深い所に達した彼女の声がより摺り上げるように喉奥から出てくる。


 あ”っ、あ”っ、あ”あ”っ、あ”っ、あ”っ


 BLはとても奥深くて素晴らしいものだ。それは例えるならば甘美な菓子だ。美味しいおやつを愉しむのは結構なことだ。だが、常食を摂取せずに体は養えないように、心だってそうだ。心の常食を与えていないと、飢えて、決して満たされることはないぞ。おやつは常食の合間に食べるのだ。俺が最高の栄養を注いでやる。ミネラルいっぱいの栄養を!


 お”っ、あ”っ、はあ”っ、あ”っ


 彼女の頂点も近いようだ。俺だってもう腰から放射されるようにゾクゾクしたものを感じている。


 近い。来ている。


 ぐっ


 ぐっ


 グッド・ルッキ~~ン!


「ユニークスキル、グッド・ルッキンが発動しましたっあぁっ。んっ。はぁん。」


 ???


 まぁいい。細かいことは気にしないでおこう。俺のエロさが、様々な女性たちを虜にしているのだ。糞ホブゴブリンとして、こんなに喜ばしいことはない。俺は満足した気持ちでベッドに戻ると、ヴァレリアを抱き寄せて腕枕した。酔いと性的満足でウトウトしていた彼女は片目を開けて、「ばっちりやっつけてやったね。うふっ。」と半分寝ぼけながら囁いた。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 翌日の昼頃


 俺は業務の合間を見て、昨晩の騒ぎについて、二人に文句を言いに行くことにした。まぁ、スカサハのほうも、最終的には心ゆくまで満足していた訳だし、接待としては全く問題なく、大成功だ。でも酒の席はお店に迷惑かけたし、我ら夫婦の時間も邪魔された訳で。二人とも酒が弱いというか、もうちょっと何とかならんかったんかい!


「だ、だけどさ、僕は、ゴーダ君の唾液がいっぱいかかったスマホを修理したんだよ。許してくれよ。」

 職業病なのか、サトゥーの表現は少しキモい。


「確かにそうですね。修理に免じて許しましょう。」


「ほ、本当にゴーダ君と奥さん、ヴァレリアちゃん様様だよ。映像の取り分もぐんと上げておくから、どうか許して。」

 ゴリさんが言う。元々の設定がどの程度かもわからないので、何とも言えないが、満足のいく取り分を期待するとしよう。


「満足いかなかったら、再度、相談させてもらいますので。」


 は、はひ~。


 ゴリさんはタジタジだ。こんなもんでいいだろう。くすっと笑うと俺は編集室を去った。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 夕刻、業務が終わってから、執務室に呼ばれた。行ってみると、先ほどのゴリさんやサトゥーもいるし、コーデリア、ルフト、巨大豚の状態のスカサハもいる。


 一昨日の『重商主義』会議の焼き直しのようだ。


「やはり、新魔王に従うかどうかは我々の商品を規制するかどうかによるな。」

 バーンが言う。


「魔王軍の侵攻に加わるか否かも、それを確認してからになりますな。」

 第一の側近、ルフトが付け足す。


「うむ。ではスカサハよ。新魔王カサンドラに謁見し、我々の商品に対しての魔王の意見を確認してくるのだ。」

 バーンはスカサハの方を見て密命を下す。


「ご密命、承りました。」

 スカサハは恭しく密命を受けた。


・・・・


 沈みかける夕陽の中、いつもの職場である前庭で旅立とうとするスカサハの隊商一行を見送ることになった。夕陽が西の稜線に吸い込まれてゆく。辺りが暗くなった瞬間、スカサハは童貞を殺すセーターの女に戻った。


「ゴーダのおかげで楽しい3日間になったわ。ありがとう。お礼にこれを渡しておくね。」


 彼女は例のスマホ型スフィアを俺に手渡す。


「これは?」


「私直通の電話よ。アドレスは私しか入っていないし、機能も特にないから、簡単でしょ?」


 えっ??人間強度が下がるので友達はいらない!とか言う鬼のお兄ちゃん、とか、僕は友達が少ない!といいつつ友達が沸いてきた、イケメンのハーフ君や、鎌倉の地名が名前になっているひねくれイケメン君みたいに、携帯電話のアドレスにごく限られた人のデータしか入っていない状況なのか?いや、ごく限られたも何も、アドレスが一つだけ。最下位、きたああああ!!


「いやいや、なんで俺がこれを持つ必要があるの?」


「私、あなたの通い妻になることにしたの。」

 勝手に彼女が言う。


「結婚はバーンに宣言してもらわないとダメだぞ。」


「じゃ、内縁の妻で。」


 諦めないらしい。途端に彼女が腕に飛び込んできた。


 ぶちゅっ


 じゅるじゅるじゅる


 誓いのキスにしては下品なまでにエロいキスだった。旺盛な雌オークらしい。体をくねらせて俺に張り付いている。周囲のゴブリンウォリアーたちが真っ赤な顔を両手で覆い、指の隙間からその光景を見ている。あんたたちも、何やっているんだ!これ以上のことは、ここでは始まらないぞ。


「じゃあね」


 突然俺の腕をすり抜けると、彼女は幌馬車の後部に飛び乗った。「出して!」部下の御者が馬に鞭を入れ、馬車が動き始める。手を振って遠ざかりながら、彼女がスフィアを取り出したのが遠目に見える。


 ちゃちゃちゃん♪ちゃちゃちゃん♪ちゃちゃちゃんちゃん♪

 ちゃちゃちゃん♪ちゃちゃちゃんちゃん♪ちゃちゃちゃちゃちゃん♪


 俺の懐で、「人形の夢と目覚め」の着信メロディーが鳴っている。着信設定などは一切できないようだ。


「はい、もしもし。」


「あ、ゴーダ、言い忘れたことがあって。今度はサマンサちゃんの時にお邪魔しようかなって。サミュエル君とゴーダの絡みも見てみたいな~♪」


「・・・」


 サマンサの男体化バージョンがサミュエル君なのであろう。


「サマンサちゃんにも宜しく言っといてね。じゃ!」


 ブッ


 電話が切れた。


 かーっ、かーっ。夕空を烏(からす)が飛んで行く。どこでも同じ光景な、なんだな~。

 


人物紹介 その16


モルガン


元ヒューマンの魔法使い。何代か前の魔王に敗れ、その軍門に下る。反魂の術でリッチとなった今、その力は魔王に匹敵するとさえ言われている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。