じーじとルナとぼく2 トーヤ、魔法の適性を知る。
訪れた転移、じーじとルナとぼく 2 トーヤ、魔法の適性を知る。
朝、隣の誰かに蹴られて起きた俺は、寝ぼけ眼で蹴られた相手を見る。
うーん、みなかった事にしようと思ったが、現実なのでちょっとだけ記載しておく。
隣のエルフのお姉さん、ルナは毛布がはだけて、すらりとした足が見えている。
揃えた足ではなく、俺の方に足裏を晒して、下履きまで見えている状態なのだ。
可愛らしいお尻の丸みが・・・
まあ、よく小説とかだと、よくある話ではあるが、・・・
毛布を整えて、ルナに掛けてあげてから、ベッドを降りる。
ドアを開けて、右に行き、トイレに入って座っておしっこを済ませる。
昨日、ルナから「トイレは座ってするのよ。」と、くどく教えられたんだ。
手を洗うボールで手を洗い、昨日渡されていたタオルで手を拭いて、トイレから出てから食堂に向かう。
食堂に入ると、じーじが椅子に座り、サイドテーブルに置いてある木のコップで何か飲んでいる。 匂いからしてお茶のような感じだ。
(じーじ)
「おお、起きたようじゃな。 昨日は良く眠れたか? ルナは寝相が悪いぞ。」
「おはようございます。 はい、良く眠れました。 まあ、先程起こされましたけど。」
「それでルナはどうしたのじゃ?」
「はい、まだ眠っています。 毛布掛けておきました。」
「ふむ、ありがとうな。 で、お茶でも飲むか? 入れてやるぞ。」
「頂けるのならお願いします。」 と頭を下げる。
(トーヤ 転移直後)
キッチンの戸棚から木のカップを持ってきて、ポットのような入れ物からお茶を注いでくれて渡される。
とても熱そうなので、慎重に口でフーーフーーと冷ましてから口に含む。
柔らかい香りとちょっと渋い、甘さのあるお茶でとても気に入った。
「じーじ、美味しいです。 気に入りました。」
「そうか、まあエルフとの交易で手に入れたお茶に、森の果物の干した皮を入れたお茶じゃ。
儂も気に入っておって、1日中このお茶を飲んでるんじゃ。 まあ飲みたかったら、儂の所にくれば、飲ましてやるぞ。」
「はい、美味しいのでよろしくお願いします。 それと朝ごはんはどうしますか? 自分はまだ慣れていないので・・・」
「そんなことは気にせんで良いぞ。 そろそろルナが起きてくる頃じゃからの。」
「はい、わかりました。 でも、起こして来ましょうか?」
「よいよい。 あれは起こされる時は荒れるんじゃ。 近づかない方がよい。」
「なら、近づきません。」
「それが、正解じゃ。 もし起こすと何か飛んでくるでの。」
手もちぶさたになった俺はじーじに魔法の事を聞いてみる。
「じーじ、自分は魔法が使えるようになりますか?」
「ふむ。午後に魔力量と適性を見ようと思っておったが、どうするかの?」
「そこの椅子をここに持ってきて座るがよい。」
「それでの、じーじの手を握るんじゃ。 じーじはトーヤに力を送る。感じられれば、すぐに魔法は使えるじゃろ。」
「はい、お願いします。」 俺はじーじの手を握る。 指にタコが出来ていて節くれだった大きな手だ。
「では、力を送るぞ。 強くしたり、弱くしたりするから、集中して感じるんじゃぞ。」
「はい、集中します。」 俺は何かを感じ取るようにしてみた。
しかし、じーじはにっこりしながらなにかしてるような? いたずらしてるような感じで俺を見てる。
「トーヤ、儂の手をそんなに強く握っても感じないぞ。 体中に力が入りすぎじゃ。 リラックス リラックス 力が抜けると感じられるかもじゃ。」
そう言って、俺の背中をパシパシと叩いてから、俺の手の指を優しく握って言った。
「さっきは力を送って無いんじゃ。 これからが本番じゃよ。 リラックスじゃ。 お腹で息を吸って、吐いてを繰り返すが良い。」
言われた通りにする。 古武術で習い、自分の物にしていた呼吸調整をして、丹田の力を抜いて身体の力を抜く。
おお、なんか指から腕に、腕から肩を通って心臓の脇からお腹の丹田の奥に何か来ている。強い力は分かるが、弱い力はまだ分からない。
弱い力も感じ取れるように目も閉じて、息も細くして、さらに身体の力を抜いていく。
ああ、分かる。 暖かな何かが丹田の奥にある力の源に触れている。
一際強く力が感じられた後、緩やかに流れている力が渦をまく。 まいた渦から逆に俺の何かが引き出されて、指からじーじの手に流れてる。
それを繰り返してくれて、弱い力でも同じようにしてくれる。
うっすらと目を開けると、にっこりと笑みを浮かべているじーじがいた。
「ほう、まことに感じられたようじゃの! 普通は何日もかかるんじゃぞ。 前に武術を修めていたというのはまことじゃな。 下地があったか?」
「でも、これで儂に力が送れるじゃろ。 送ってみるが良いぞ。」
「はい、送ってみます。」
俺は丹田の後ろの奥まった所から暖かな力を渦をまいてから、強く、優しくじーじの手に送る。 ちょっとだけじーじをみるとびっくりした顔になっていて、あわてて、力を抜くと。
「おお、ここまで出来るか! これは逸材じゃ。 まだこんな子供であるが、二のチャクラを回しておる。 ルナも出来るようになるまでは、相当時間がかかったのじゃぞ。」
「ふむ、トーヤ、外に出るぞ。」
「はい、じーじ」
玄関のドアを開けて、家の外の裏庭に出るとじーじが言った。
「トーヤ、指先にファイヤーと唱えてから、火が出るイメージで小さな火をともしてみよ。 どんな魔法でもイメージする事が肝じゃ。」
「はい、やってみます。」
俺は丹田の後ろの奥の力を渦をまかせてから、指先に火が灯るように力を出す。
出来た。 まごうことなき火が俺の指先から出ている。 だが熱くは無い。
俺はオレンジ色の火が青色に、白色になるまで調整する。
「おお、火の理を知るか。 火がどんな状態かを知り、即座に試すとは。」
「よし、今度は水じゃ、指先を下に向けて、ウォーターと唱えてチョロチョロと水を出すがよいぞ。」
「はい、出します。」 同じようにして、水を出す。 出たよ。 水が出た。 温度を変えてみる。
温水から熱湯、冷えた水から氷まで。 氷は大粒で出てきた。
「おお、水の理も知るか。 試してみるもんじゃの。 だが他の魔法はどうじゃ?」
「おっと、その前に魔法の理があり、魔法の種類を教えよう。」
「トーヤ、この世界には10種類の魔法の属性があるんじゃ。 【 火・水・風・土・木・光・闇・空間・時間・無属性 】この10種が魔法の源であり、適正と言われているものじゃ。 適性があればその属性の魔法は使いやすい。 じゃが、適正の無い魔法は使いづらいんじゃ。 トーヤは火と水はもう適正があるのが分かった。」
「まあ、ここで朝ごはんにしよう。 あそこで見ているルナを怒らせると怖いからの。」
そうして、朝の一時だが、魔法が使えて、火と水の魔法の適性があるのが分かった俺だった。




