第3章: 賢者の石の正体
キュリウムの習得に成功した瞬間、神殿の石碑が最後の輝きを放ち、その表面の文字が黄金に変わった。アメリが、震える声でその内容を読み上げる。
「『…試練を越えし者よ。賢者の石は、物質にあらず』」
「物質じゃない…!?」ジンクが驚く。
「『賢者の石とは、『安定の島』に存在する超重元素の核を、この世界に触媒として呼び込み、固定するための、究極の融合魔法陣そのものなり』」
石碑は、賢者の石というアイテムの在り処を示していたのではなかった。それは、超重元素を安定化させるための、古代の失われた『数式』を記した設計図だったのだ。
「アルケミスが探していたのは、この魔法陣だったんだ…!」 秀城は、石碑に刻まれた複雑怪奇な幾何学模様と、そこに記された超ウラン元素の配列を、自身の全元素習得の力で瞬時に記憶し、理解した。
「この魔法陣を完成させるには…」 秀城は、必要な元素をリストアップし、戦慄した。「キュリウム(Cm)、バークリウム(Bk)、カリホルニウム(Cf)…そして、アインスタイニウム(Es)。最低でも、あと三つのアクチノイド元素が必要だ…!」
「『石に触れし者よ、アクチノイドの試練を受けよ。ウラン、プルトニウム、アメリシウム、キュリウム…』石碑の言葉は、この魔法陣を起動するための最低条件を示していたんだ」 オクシアが、秀城の分析を補足した。
「つまり、アルケミスは、俺たちがこの試練をクリアし、魔法陣を解読するのを待っていた…?ウラン・ゴーレムは、俺たちを殺すためじゃなく、足止めするため…?」
「その可能性が高い」 ガリオが、船のセンサーを指差した。「見ろ!レムリア全域の魔力が、急速にこの神殿に集まってきている!アルケミスが、この都市のエネルギーを利用して、何かを仕掛けてくるぞ!」
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