エピローグ: 動き出す世界の闇
秀城がプロトアクチニウムの力を制御下に置いた、その数日後。
地下都市から遠く離れた、元素狩りの秘密拠点。アルケミスは、秀城に敗れた怒りを、静かに燃やしていた。彼の周囲には、巨大なプルトニウム(Pu)の魔力結晶が、黒い光を放ちながら浮遊していた。
「メンデレ・秀城…貴様は、私と同じ、破滅の錬金術師の道を歩み始めたようだな。プロトアクチニウムか。賢明だが、甘い」
アルケミスは、秀城の修行の成果を、何らかの手段で察知していた。
「貴様の調和の力など、この崩壊の連鎖の前には無力だ。私は、貴様の想定を遥かに超える、究極の連鎖反応を構築した」
アルケミスの手が、プルトニウム結晶に触れた。その結晶の周囲の空間が、激しく歪み、黒い光が爆発的に増幅した。
「ウーアの世界を滅ぼした力など、児戯に等しい。私の究極の元素は、その連鎖反応を無限に持続させる。貴様が中和を試みる暇など与えぬ!」
アルケミスの背後には、彼に忠実な四天王と呼ばれる、新たな強力な元素使いの影が控えていた。彼らは、アルケミスのために、地下都市への侵攻作戦を練り上げていた。
「準備は整った。メンデレ・秀城。貴様の調和か、私の崩壊か。この世界に存在する元素の力の正義を、次に決着させる」
アルケミスの瞳は、狂気に満ちた光を放っていた。彼の次の行動は、地下都市への総攻撃。そして、その目的は、秀城を誘い出し、世界を崩壊させる規模の連鎖反応を、地下都市そのものを触媒として引き起こすことだった。
戦いは、新たな局面へ。
第9巻「禁断のアクチノイド」をお読みいただき、ありがとうございます。本巻では、アルケミスの「究極の元素」に対抗するため、秀城が守護者本部の中でも最も禁断の領域、元素図書館へ足を踏み入れました。そこで、彼はアクチノイド元素の真実、そしてかつてのウーアの世界の崩壊という歴史的教訓を知ることになります。図書館の主、アルカイアの厳しい試練を乗り越え、秀城はついにアクチノイド元素の一つ、プロトアクチニウムの習得に成功しました。これにより、【崩壊中和結界】と【時空安定化フィールド】という、アルケミスの二大脅威を封じるための切り札を手に入れました。
周期元素名 (元素記号)第6周期まで第8巻あとがき記載の63元素第7周期 (アクチノイド)プロトアクチニウム (Pa)
(合計64元素。遂に禁断の領域へ踏み込み、習得元素数は64個となりました。)
【重要登場人物】
メンデレ・秀城: 主人公。元素錬金術師。Lv.17、習得元素64個。プロトアクチニウムを習得し、調和の帝王の称号を得る。
アルカイア: 元素図書館の管理者。かつてのウーアの世界の崩壊を知る、元素の知識の番人。
アルケミス・ダーク: 敵対組織「元素狩り」のリーダー。プルトニウムの力を増幅させ、地下都市への総攻撃を企てる。【新たな奥義】
崩壊中和結界: プロトアクチニウム(Pa)の不安定さを利用し、プルトニウム(Pu)の連鎖反応を強制的に安定化させる、究極の防御魔法。
時空安定化フィールド: 空間の歪みを完全に抑制し、アルケミスの空間転移を無効化する結界。
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