第2章: 旧世界の傷跡とゲート攻防戦
守護者たちの全魔力を注ぎ込んだ探知魔法は、数時間後、ついにアルケミスが開いた最大の『仮設ゲート』の位置を特定した。
その場所は、大陸の北端、永久凍土に覆われた「氷結の荒野」。そこは、数千年前にウーアの世界が崩壊した際、プルトニウムの暴走によって大地が最も深くえぐられた、「旧世界の傷跡」と呼ばれる場所だった。
「ここだ…!アルケミスは、ウーアの世界の崩壊エネルギーが未だに渦巻くこの場所に、新たな崩壊を呼び込もうとしている!」 セレンは、その座標を見て戦慄した。
秀城たち五人(秀城、ジンク、オクシア、ナトリ、アメリ)は、ガリオのガリオン・ハート号で最短ルートを飛び、氷結の荒野へと急行した。ガリオは、船の守りと、万が一の脱出ルート確保のため、後方に待機することになった。
氷結の荒野は、地獄だった。空は赤黒い汚染オーロラに覆われ、大地には、ウラン兵器によって開けられた巨大なクレーターが口を開けていた。そのクレーターの中心で、空間が激しく歪み、魔界への裂け目…『仮設ゲート』が、脈動していた。
そして、そのゲートを守るように、元素狩りの残党…アルケミスによって超重元素の力で強化された、新生・四天王とも言うべき強敵たちが待ち構えていた。
「来たか、調和の帝王。我らが主、アルケミス様は、既にお前たちの行動を予測されていた」 四天王の一人、かつてのマグマロスよりも遥かに禍々しい、プルトニウムの炎を纏った男が言った。
「お前たちは…!」 「我らは、アルケミス様より『崩壊の力』の一部を賜った。貴様らが精霊界で得た力など、我々の前では無意味!」
新生・四天王は、それぞれがレベル20を超え、プルトニウムやウランの力をその身に宿していた。
「話している時間はない!俺がゲートを制御する!その間、みんなは奴らを引きつけてくれ!」 秀城は、パーティーのメンバーに指示を出した。
「「「了解!!」」」 ジンク、オクシア、ナトリ、アメリの四人が、新生・四天王に立ち向かう。
「ジンク、オクシア!あの氷の奴を頼む!」 「ナトリ、炎の奴を!」 「アメリ様は、残りの二人を!」
「アメリシウムの巫女か。面白そうだ」 「小娘たちの元素ごときが、我らに勝てると思うな!」
四人と四天王の激しい戦いが始まった。秀城は、その間にゲートへと駆け寄る。
「【時空安定化フィールド】!」 秀城は、プロトアクチニウムとアメリシウム、バークリウムの力を融合させ、荒れ狂う魔界のゲートに手をかざした。凄まじい崩壊のエネルギーが、秀城の精神を直接攻撃する。
「ぐっ…!これが、魔界の波動…!」 秀城は、賢者の剣を地面に突き立て、自身の全元素の調和の力で、ゲートの歪みを強引に制御しようと試みた。
「させるか!」 四天王の一人、プルトニウムの炎を纏う男が、仲間たちの防御を振り切り、秀城に襲いかかった。 「【プルトニウム・フレア】!」
「秀城さん!」 オクシアが、その攻撃に気づき、秀城を庇うように飛び出した。
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