第4章: 異界からの脱出と最後の元素
魔界の扉を封印した秀城だったが、その代償は大きかった。カリホルニウムとバークリウムの力を同時に、しかも不完全な魔法陣で起動させた反動で、彼の魔力は完全に枯渇し、賢者の剣も輝きを失っていた。
そして、アルケミスは、秀城がゲートの封印に集中している隙に、再び姿を消していた。
「…また、逃げられたか」 秀城は、その場に崩れ落ちた。
「メンデレ様!」 アメリたちが、船で聖地に駆けつけた。オクシアとアメリの懸命の回復魔法が、秀城の消耗しきった体に注ぎ込まれる。
「大丈夫…だ。なんとか、精霊界の崩壊は止められた…」 秀城は、薄れゆく意識の中で、仲間たちに告げた。 「だが、アルケミスは逃げた。奴は、俺たちが知らない方法で、最後の元素…アインスタイニウム(Es)を手に入れ、『崩壊の賢者の石』を完成させようとしている…」
「アインスタイニウム…」アメリが、その名を呟いた。
秀城は、カリホルニウムを習得した際に、その核の記憶から、最後の元素の情報を垣間見ていた。 「アインスタイニウムは…魔界にある。アルケミスが最後に開いた、あの扉の向こう側だ…」
「なんてことだ…」ガリオが、絶望的な表情で空を見上げた。「奴は、俺たちを出し抜いて、アインスタイニウムを手に入れるために、わざと魔界の扉を開いたのか…!」
「だとしたら、急いで戻らないと!」ジンクが叫んだ。
秀城は、仲間たちに支えられながら、ワールド・ゲートへと戻った。 「ガリオさん、元素界へ戻れますか?」
「ああ、時空の歪みは、さっきの戦いのエネルギーでほとんど消えちまった。戻るだけなら、いつでも行ける」
秀城たちは、ワールド・ゲートを起動させ、ガリオン・ハート号で、光の渦の中へと再び突入した。
彼らの心は重かった。賢者の石の魔法陣を完成させるための、最後の元素アインスタイニウム(Es)が、最も危険な次元「魔界」にあり、そしてアルケミスが、そこへ向かった可能性が極めて高いからだ。
秀城たちの次なる旅は、魔界への突入となる。
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