3+二分の一
<テライト目線>
アイが精霊の民になって三日。月の民の名を与えられたアイは、
たぶん、精霊術をはやく使いたいのだろう。ウズウズしている。
月の民の名は珍しい。精霊術の才能があるのだろう。
僕の森の民という名は癒しの精霊術の才能が強い人に与えられる。他にも色々あるけど、後で出てくるだろう。
いよいよアイに精霊術を教える。アイは不安そうだけど、ワクワクしているようだ。
「さて、始めようか。先ずは、基本の知識を教えていくね。」
そういって、僕が知ってる範囲のことを教えていく。
アイはとても興味深そうに聞いていた。
基本の知識を教え終わり、いよいよ精霊術を教えていく。
簡単な癒しの精霊術から、教える。対象物がないので、自分で自分の手のひらを傷つける。
「世界に満ちる精霊達よ、かの者の傷を癒せ。」
いつも通りにやっていく。これは最初アイに見せた精霊術だ。
成功。いつも通りだ。
僕はこれに三日かかったんだよね。短い方だけど。
アイが早速試そうとして、アイ自身の手を切ろうとした
僕はアイをあわてて止めた。
「いや、切らなくて良いよ!?僕が切るから!!」
「でも、どうせ治るし....」
「いやいやいや。僕が切るよ!!」
アイは女の子だし、傷を作って欲しくなかった。
結果。アイは一発で成功。
「....まさか....僕は三日かかったのに....」
とても落ち込んだ。
他のも教えなきゃ。アイも困っているし....
何とか自分を立て直して他のも教えた。
結果。すべてアイは一発で成功。
ますます、落ち込んだ。
今日はなにもする気になれなかった。
まあ、アイは喜んでるし....月の民の名を授けられてるし....。
自分をカバーすることを思い浮かべていたけど、その日は立ち直れなかった。




