42.王達に会う
遅くなりましたm(_ _;;m
えー、とアイです。ただ今、現実逃避中です。
こちらの世界に来てから、久々の現実逃避中です。
回想。
テライトとお茶会してたら、会議の終了を知らせる人が来て、メイト様のところに戻る。
「あー。会議終わって、しばらく雑談してたら、アイのことを喋った時に、みんな興味持っちゃってさ。今夜の夕食会、強制参加ね。」
「なっ!?」
シシリア様がはははと棒読みで笑い、目をそらす。
「シシリア様も何か言いました?」
こたえてくれない。
「しょうがないよ。ほかの王も〝世界を航る者〟に興味をもってるんだ。」
テライトが言う。
回想終了。
「アイ、どのドレスを着る?」
私の目の前に置かれている様々な色のドレス。細めのシルエットのドレスやふんわりしたレースがたくさん使ってあるドレスなど、形も多い。
今日は精霊の国でのパーティなので、精霊の国の服装に合わせている。目の前で私のドレスを選んでいるシシリアも、黄色いドレスを着ている。
「落ち着いた色がいいな。」
「落ち着いた色ねぇ。これはどう?」
黒色のドレスをシシリアから手渡される。この世界では特に色とかは自由だ。私がドレスに着替えようとしたところ、シシリアも手伝ってくれた。いつの間にか首にネックレスがついている。
「このネックレスは?」
「私からのプレゼント。月のように輝いているから月の雫っていう。」
「月かぁ。私、月によく関係持つな。」
月の民、月の髪飾り、月の雫。すべて月だ。
まぁ、月は好きだが。
「あ、月の髪飾り持ってきたんだった。つけよう」
髪をひとくくりにまとめ、結ぶ。そして髪飾りをつける。
シシリアが寄ってきて、結んだ髪を前に流された。ちょうど首の横から髪が流れている。
「うん。これでよし。」
とか言っていたら使用人さんたちから、薄く化粧を施された。準備大変だなぁ。
「お、アイ。準備終わったか。」
パーティをする大広間のまえで、コルザが壁に寄りかかっていた。コルザは私に気付くと、こちらに近づいてきた。
「エスコートする。」
わずかに視線を逸らしながら、コルザがいう。恥ずかしがるな。
私も恥ずかしいから。
「メイト様だよね?」
「ああ。」
コルザが少しメイト様を睨んでいる。私も向こうでくすくす笑っているメイト様を少し睨む。
メイト様はそれをスルーして早く来いというように、こちらを見た。
「しょうがない。行くか。」
「そうだね」
「やぁ、アイ。待ちくたびれたよ。ほかの王たちはもう集まっているから、自己紹介してね。」
メイト様のところに行くと、メイト様は笑って向こうを指し示した。そちらを向くと興味深そうにこちらを見る王たちと思われる人たちがいた。人って言っていいのかな?
「貴方が、世界を航る者のアイか。」
大きい黒の片翼を持つ女の人が、こちらに来た。なんとなく、ほんわかしている雰囲気の方だ。初めて会う種族。
「はい。」
「私は天魔族の王エンジという。よろしくな」
天魔族。初めて聞く種族だ。魔族ってついてるから、魔族に近い種族なのかな。
次に来たのはエルフの王だ。耳が尖っていて、精悍な顔つきをしている。
「"世界を航る者"など久々だな。今度は精霊の民か。わしはエルフの王レトだ。」
レト様は、世界を航る者に数度あったことあるらしく、いろいろ話してくれる。その中で知ったことは、世界を航る者の種族は様々で、前回の世界を航る者は狐の獣人だったらしい。
「おお、可愛い者じゃなあ。わしゃ、ドワーフの王ノルフェじゃ。」
「僕はね、妖精族の王エレノウンだよ。」
男の子と小さいおじいさんは、妖精族とドワーフだったらしい。親子に見える。
ドワーフの王ノルフェ様は、サンタクロースみたいなヒゲをはやしていて、優しい目をしている
妖精族の王のエレノウン様は、背中に蜻蛉のような透明な羽を持っている。
「ぐるぁ。あぁ、来てたのか。俺は獣人の王べテクだ。」
熊が喋った。獣人って、カナとかの見た目ではないのか?獣人の王べテク様はもう人というか熊だ。すごい威圧感を感じる。
「獣型の獣人は初めてだったか?」
「そうですね。私が見たことあるのは、人に近い獣人たちでしたから。」
べテク様は、そこで笑う。笑うともっと凶悪な顔になるのはしょうがないだろう。
「初めてか。それでその落ち着きよう見事だな。大抵のやつは初めて俺を見ると、怖がるのだが。」
とりあえず、愛想笑いを返しておく。失礼かな?
「あはは。その子、怖がってはいるよ。ただ、それが制御できる程度なだけだよ。」
エレノウン様は、心を読めるらしい。妖精族全員ができるのかな。不思議な種族だ。
「ほう。それでも俺を見ることができるか。やはりこの世界の者と違うのか。」
少し先から、エラを持つ種族の人が歩いてきた。たぶん、水人族の王なのだろう。
「我は水人族の王イセン。ニシシ、獣人はいろいろ見た目はあるからなぁ。」
「お前らもだろ。」
水人、人魚とか魚人とか海に住む人と友好関係を結んでいる者達を総称する言い方だ。イセン様は魚人だ。
「1通り終えたかな。」
メイト様が、こちらに来た。
「さあ、パーティを始めよう。」
……疲れた。まさか王たちがあんなにテンションが高いとは思っていなかった。
現在、シシリアとべテク様は酔ってしまって部屋に戻っているし、ノルフェ様は酒に強いが、疲れきって椅子に座っているし、イセン様、レト様、エンジ様は早々に部屋に戻っている。
「アイ、ちょっとお喋りしよ。」
エレノウン様からは懐かれたらしい。
「何をですか?」
「いいから。」
エレノウン様から引っ張られ、城の外に出る。コルザとメイト様にはちゃんと出ることを言ってきた。
「アイは、"セカイ"に会ったことあるよね?」
「"セカイ"?」
初めて聞く単語だ。
「そう、この世界に宿る精神のようなもの。」
この世界に宿る精神。なんとなく、聞いたことがある。
確か、エレウカがそう言っていたようなきがする。
「まさか、エレウカのことですか?」
「そう。僕ら妖精族は"セカイ"と呼んでいるんだ。」
なぜ、妖精族が知っているんだろう。
「会ったことがあるということは、記憶について言われたよね?」
記憶。
エレウカは何度も何とかの記憶って言ってた。でも、あまり聞き取れなかった。
「言われましたが、私と何か関係が?」
エレノウン様は私の額に手を当てて、何かをつぶやき、頷いた。
「ふむ。なるほどね。まだその時ではないんだね。」
「?」
「アンゼリカ。まだ眠ってるんだ。」
アンゼリカ?人の名前?
「今はヒントだけ。知りたいなら、僕らの国に来てね。」
エレノウン様は、手を外すとニコッと笑った。
本当に分からない。
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