15.集団宿泊③
「ふぁ~~。」
「あ、アイおはよう。二日目だよ。」
エルトはもう起きていたようだ。
「おはよう....」
「寝惚けてるね。ていっ。」
冷たいタオルを顔にあて、ごしごしされた。
「冷たい。」
私がジトッと見ると、エルトは笑った。
「今日は神殿に行くんだよ。」
「神殿?」
「うん。この街にあるんだ。」
本当にファンタジーだなぁ。でも、神殿か。
どんなところだろう?
「アイ、エルト、準備はできた?」
「はい。アルト先生。」
何か某心霊番組の返事のようになったけど、気にしない。
朝食はパンにコーンポタージュのようなもの。名前は知らない。
「じゃあ、皆行こうか。」
バン!!アルト先生が扉を開けた。
先生.....ここ宿屋....。
どこでも変わらないのね....。
――――――場所移動中――――――
ポケットに手を入れると、何かが手に当たった。
取り出してみると昨日買った髪飾りのようだ。
月の模様が細かくかかれており、全体は銀色で、わずかに黄色が使われている。
「ねぇ、誰かこの付け方知らない?」
「あぁ、付けようか?」
「お願いします。」
アルト先生がちょうど傍に居たので、付けてもらった。
髪を一括りにして、ゴムで縛り、その上に乗せるような感じで、
付けてくれた。パチンという音がなる。
「はい。どうぞ。」
「ありがとうございます。」
ちょっとさわって確認すると、きちっと乗っている。
うれしい。
――――――場所移動中――――――
神殿に来た。
ガヤガヤ賑わっている。
............ん?ここ神殿だよね。何で賑わってんの?
「ちょうどいいタイミングね。神殿のイベントが行われてる」
他の子も辺りをキョロキョロしている。
「イベント?」
「そう。精霊神イーセン様はお祭りが好きだと伝わっているの。だから、神殿でイベントが行われるの。」
子供か。神様。
「まぁ、後で自由行動にするから、お祈りしていこう。」
中に入る。
石造りの広い空間がある。奥に祭壇が見える。
皆は、胸に手を当て、なにか祈ってる。
私も真似をする。
(この世界の神様。私は違う世界の人だけれども、この人たちに出会えた、この世界のことが好きです。この世界が、永久に続きますように。)
うん。これでいいだろう。
皆も祈り終えたようだ。さあ、お祭りに行こう!
「人多いね。」
獣人もけっこういる。さっきから尻尾が動いてる。
気になる。
「わたあめ食べる?」
「いつの間に買ってきたの?エルト。」
エルト、こういうところが才能あるよ。
貴族で何か役に立つのかな?
「あ、アイじゃん。」
「コルザ?それは?」
コルザの手には石のようなもの。でも少し光っているようだ。
「これか?これ守護石。神殿で貰えるよ。」
御守りみたいなものなのかな。
「オーイ、コルザー。他の所見に行こうぜー!」
「ああ、今行く!」
走っていった。
何だかんだで私もコルザと仲良くなってるなぁ。
「守護石?貰いに行くの?」
「うん。」
とりあえず、神殿に戻る。
「あの、すみません。守護石ってどこに有りますか?」
「えっとね。奥の噴水傍にあるよ。」
「ありがとうございます。」
神官に聞いてそこにいく。
さっきの神官わかかったなぁ。
「守護石貰いに来たんだね。どれがいい?」
そう言って見せられたのは、5種類の形の石。
猫。馬。犬。竜。龍。
「これは、何の意味があるのですか?」
「この獣たちは聖獣をモチーフにして作られたんだ。言い伝えだから、本当かどうか分からないけどね。」
龍はいるね。呼んじゃったこともあるから。
じぁあ、犬にしよう。
「じゃあ、これで。」
「狼か。はい、どうぞ。」
狼だったのか。
「私は、龍が良いです」
「はい、どうぞ。」
エルトは龍を選んだ。
「あ、文字が書いてあるね。」
「ん?狼の背中に"導"....?」
「龍は、"昇"?かな。なにか言い伝えなのかな。」
「暇があったらしらべてみよう。」
「そうだね。」
余談。コルザの守護石は竜で"守"だった。
他の二つは猫は"隠"、馬は"駆"だった。




