スタンピード
イヤフォンか使い物にならなくなりました。夢狐です。新しいの下さい(笑)。
シリアスになっていきます。
皆様こんにちは、ハルスです。暇です。僕は今、今日の剣術鍛錬を終え、休憩中なのです。あと一時間もすれば魔法訓練が始まりますが、それまでする事がないので寝転がりながら暇してます。あーコーラ飲みたい。…作ろっかな。作り方はうろ覚えだが一応頭の中に入ってる。それに今の僕には魔法という便利なものもある。…でも今は動きたくないなぁ…はぁ。ゴロゴロ〜ゴロゴロ〜。…Zzz
結局何もせず一時間が過ぎ、だるそうに立ち上がり、魔法の訓練場へ向かう。
あれ?なんか騒がしいな。周りを見るとメイド、騎士、その他使用人が忙しく動いてる。何かあったのだろうか?
「ハルス様、こちらでしたか!」
「ん?バナシュ、どうしたのそんな慌てて?」
「緊急事態です。急ぎユテス様の所へ」
そう言うバナシュについて行き父さんの元へ向かう。父さんはいつもと違い険しい真剣な表情をしていた。父さんのこんな表情を見るのは母上に女性と一緒に朝まで飲んでいた事を咎められてた以来だ。一体何があったのだろう?横の母上もアクアも真剣な表情をしている。
「来たか、ハルス」
「なんか皆忙しないけど何かあった?」
「ああ…まず座れ」
促されるまま、僕は椅子に座り、それを確認して父さんが話を始める。
「実は森の魔物達のスタンピードが確認された」
「スタンピード?」
スタンピードって確か…大勢が一斉に押し寄せる事だっけ?異世界ファンタジーじゃ魔物の郡勢が押し寄せる事を言うんだったか。
「でもそんな真剣になる事?今までもあったんでしょ?」
僕が生まれてからは起きてないが、それ以前は何度かあったらしい。そして『死の森』に最も近いこの街がいつも撃退していた。この街は冒険者の質も腕も申し分無いし、両親は超格印でそれに相応しい能力の持ち主、騎士達も高い戦闘能力を保持してる。その為、今までも何度もスタンピードを撃退している。
「今回のスタンピードには奥地の魔物もいるらしい」
「え?」
奥地の魔物、それは『死の森』の奥地で生きる魔物達であり、高ランクの魔物の温床となっている場所だ。
「知ってると思うが、『死の森』の奥にはSからESランクの魔物が蠢いてる。Sまでなら何とかなる。だが、SSやSSS、ESなんぞに出てこられたら俺達では対処不能だ」
「…それじゃあどうするの?」
「街の住民には既に避難勧告を出してる。何があるか分からんからな。今頃は街を出ている頃だろう」
「じゃあ僕達も一緒に?」
「ふっ…この街を治めるものとしては逃げられんな。冒険者達も騎士達も逃げずに戦ってくれるそうだしな」
この時自分が少し情けなく思えた。手に入れた力を隠してこの状況で逃げようとしてる自分が。神の力を使えば確実にそして迅速に片付けることが出来るだろう。実際夜中に少し奥に入った時、SSにあった事があるが5秒も経たずに消した。SSSとESとはあったことは無いが恐らく普通に倒せるだろう。しかしそれは出来ない…いや出来るがやった後が怖いのだ。
僕が家族に力を見せたくない理由は失格印だけではない。力を見せることで距離を置かれるかもしれないのが怖いのだ。神の力はこの世界では強大過ぎる最強の力だ。この力を見た時普通の人はどう感じるだろうか?僕だったら怖くなる。僕はその感情を抱かれるのが怖いのだ。だからこんな力欲しくなかったのだ。よく物語では主人公の人外な能力を他の人は普通に受け入れているが、現実がそんな甘いとは思ってない。そういう理由で僕は力を使いたくない。人の見て無い所でならバンバン使ってるんだけどね。
「さてそろそろ行くか」
父さんと母上が部屋から出ようとする。戦場へ向かうのだ。
こういう時何言えばいいんだろう…前世で平和な時代を生きてきて、現世でも今まで大して戦事など無かった為、何言えば適切なのか分からない。…とりあえず今の素直な気持ちを言っておくことにする。
「生きて帰ってくるのずっと待ってる。例え魔物がここまで来ても」
「…はは、なら絶対帰ってこなきゃな」
「そうね」
アクアも『行ってらっしゃい』といい、両親は戦場へと向かっていった。
スタンピード!
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