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【本編・二ノ国編完結】前提条件が壊れた結果  作者:
おまけ 二ノ国編

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王女がしたかったのは恋バナでした・・・


王女が考え込み始めたの見て3人は黙って様子を見ている。

暫くして顔を上げた王女は弱弱しく言った。

「サーシャの恋愛と言うか結婚相手を知ろうと思って話を振ったけど・・・」

3人はそのまま続きを待った。

「本心を言うと恋バナというものをしてみたかったの。

私はそういうものを求められる立場じゃないし。」

3人は頷いた。

「イーダ様とはそういう話をしないんですか?」

「あの子がこっちに戻ってきた時はそういうのが終わった後よ。

そういう意味ではエリスも貴方も同じ。」

そう言ってポリーの方を見る。

知り合ったのは婚約前だったがあの時点で既に秒読みの段階に入っていた。

「アリサは何と言うかそういうのを超越しているし。」

アリサの前世の享年を思えばその手の初々しさとは縁遠い。

「揶揄えそうなのがサーシャ様だけだったんですね・・・」

サーシャもまた人生2周目。

1年初めの黒歴史を経て逞しくなった彼女にその手の初々しさを求めるのは難しいだろう。


「ただまあ、恋バナはおいておくとしてサーシャに相手が居た方が良いのは間違いないですわ。」

アリサの言葉に王女は目を瞬かせた。

「サーシャ様が変なのを選ぶとは思えませんが、バルバ令息の為にも早めに相手を見繕った方が良いです。」

「どういう意味?」

サーシャにアリサは扇子を向けた。

「貴方が一人だとバルバ令息が何時までも諦めきれず、諦めた時には売れ残りしかいない状態になりますわよ。」

「高位貴族に嫁げる相手ってそんなに多くないですねからね・・・」

「サーシャ様、さっさと相手を決めてバルバ令息に引導を渡しなさい。」

「ちょっと・・・アリサ様・・・」


「確かに・・・その通りね。」

王女の表情に力強さが戻る。

「私が間違っていました。

まず最初にサーシャがどういう相手を好むのか、それを知らないと話は進みませんね。」

「マリア殿下、今のサーシャの場合は好むと言うよりどういう存在を必要としているか点も外せませんわ。」

「そうね。一般にお見合いとかで重視される要点を上げてみましょう。

アリサお願い。」

「そうですね。大体以下の点でしょうか。」

家柄・爵位

職業

能力

性格・相性

そう言って、5つほどポイントを上げた。


「まず家柄だけど、サーシャは男爵だから相手は騎士爵から子爵?」

王女の言葉にポリーは続けた。

「サーシャ自身が男爵だから平民でも問題ないです。

でも低位貴族だから今後の付き合いを考えると高位貴族は避けた方が良いと思います。」

この時点でスティーブンと先輩は脱落している

「職業・・・」

王女の言葉にアリサが言った。

「サーシャ自身が騎士でもあるから制限は無いんじゃないからしら。

犯罪者とか余程問題があるようなもので無ければ気にする必要は無いかと。」

「能力は・・・」

今度はポリーが答える。

「騎士でサーシャより上と言うか上回る部分があるのは団長とか将軍クラスです。

他は下に付く覚悟の無い者にはきついでしょう。」

「そうなると文官とかが良いのかしら。」

「領地の発展を考えるとそちらの人材の方が有難いです。」

サーシャの言葉にアリサが言った。

「それならお勧めがいますわ。」

「誰?」

「ボア、ボア・ジルベールなんてどう?」


「・・・」

「彼確か、ムブリーニ嬢とお付き合いしていたんじゃなかったっけ?」

ポリーの言葉にアリサが首を横に振った。

「家の都合でお別れして、ムブリーニ嬢はテグジェリ令息と婚約したわ。」

「なにそれ?」

「今回の婚約ラッシュの影響よ。

彼女は伯爵家の令嬢だからね。

本人が如何に文官として身を立てようと思っていても家の方で縁談の申し込みを受けてしまったらね。」

「家の方は善いことをしたと思っているんでしょうね。」

そう言って王女はアリサの方を見る。

「勝算はあるの?」

「元々サーシャは入学当時はボアと仲良くしていたんですよ。」

今度はサーシャの方を見る。

その視線にサーシャは頷いた。

「はい、でも後期に入って忙しくなって・・・」

「サーシャ、騎士科で引っ張りだこだったもんね。」

「それでお互い疎遠になったけど、嫌いで別れた訳じゃないと。」

「別れると言うかお付き合いと言う程親しかった訳じゃないですけど。」

今度はアリサの方を見る。

「彼の実力は?」

「今回商会から商人としての同行を認める位の能力はあります。」

本家であるアリサの推薦があったとは言え、実家の商会はボアを出すことを認め、王家側も受け入れた。

学園で学びながら商売も手伝いと言うか自身で幾つかの商談をまとめていたことをアリサは知っている。

布類や宝飾品の目利きが出来、王子の婚約を予想して春先から様々な商品を仕入れていた。

今回の婚約ラッシュで実は相当儲けを出している。

マイルズ家も同じように仕入れていた商会の一つでラッシュ前後の大量発注の波に乗れた側である。

乗れなかった側は機会損失で涙を呑んでいた。

この一件でボアの評価はかなり上がっている。

ただまあ、その結果失恋する羽目になったのはご愛敬であった。


「彼は今、商会の一員として動いているので話が出来るのは帰ってからですね。」

やっとわくわくする恋バナが聞けそうな気配に嬉しそうな王女。

「王女様が好みそうな展開になる気がしないんだけど。」

「薦めておいてなんなんだけど、惚れた腫れたという感じになるとは私も思えないわ。

仲良くできるとは思うけどね。」

裏でこそこそと会話するポリーとアリサ。

「聞こえているよ・・・」

とサーシャは睨んだ。

閲覧、有難うございます。

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