24_閑話2:真夜中の少年達
やっと決めました。
サーシャ達の国の名前
メヌエル(炎)
大樹に集まった英雄の内、炎の部族出身の剣士が起こした国です。
何かの気配を感じてハンスは目を覚ました。
ここはと思って周囲を見回す。
カーテンに隠され、外の様子は分からない。
周囲は闇に包まれているようだが幸い扉の近くに常夜灯の弱い明かりがある。
それもあって夜目に慣れたハンスにはうっすらと周りが見えた。
ハンスが起きたことに気付いたフィルが尻尾を振っている。
フランもその気配で起きたようだ。
「ハンス、どうしたの。」
寝ぼけ眼のフランに何でもないと答える。
ここはメヌエルの王女がいる屋敷の一室。
昨日まで居た城の牢でもベゴティの屋敷でもない。
フランが居てフィルが居る。
何も不安になることは無い。
なのに何故、こうも不安になるんだろう。
「ハンス?」
フランの問い掛けにハンスは首を横に振る。
「何でもない。何か変な夢を見た様な気がするだけだ。」
信じたくない夢、フランがフィルが自分を置いて死ぬなんて。
「そう。」
それからフランはポツンと言った。
「これから僕達、どうなるんだろうね。」
「今はメヌエルに保護されているから良いけど。」
「このままメヌエルに行くか。どうせ来年は王女が向こうに行くわけだし。」
「それも良いね。でも御爺様には挨拶したいな。」
「そうだな。」
あの家で唯一自分達の家族だった人。
ケルヌの将軍で長いこと国境で防衛戦に従事していた一族の英雄。
風土病の克服に貢献したオルガの父は英雄だろうが国を守ってきた祖父もまた英雄だ。
彼の期待に応えらえないことは苦しい。
「向こうでしっかり勉強して立派になって会いに行こう。」
「そうだね。」
この後、特待クラスに入る為、もう勉強させられることを二人は知らない・・・
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