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【本編・二ノ国編完結】前提条件が壊れた結果  作者:
二ノ国編

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19_ヒロイン達がやってきた

夜、報告に王城に行った使者が持って帰ってきた鑑定機を解体整備している部屋にサーシャがやってきた。

「御夜食持ってきたよ。」

「有難う。」

エリスとトレイシーは作業の手を止め、サーシャの居るテーブルにやってきた。

「魔道具と言うのは中々興味深いな。講義を取らなかったのは失敗だったか。」

作業を横で眺めていた先輩もテーブルに移る。

「学園の授業がこのクラスは扱いませんよ。」

「それもそうだ。」


4人でサーシャが作った摘まみを食べる、

「美味しい。いつも有難う。」

「どういたしまして。エリスが前に作ってくれたの参考にしたの。

出来はどう?」

「ああ、美味しい。ファティマ嬢も作るのか。」

「時間が取れた時には。」

「アリサも上手だよ。私は二人に色々教わっている。

で、何が原因だったの?」

「ああ、入力機から図形に返還する基盤にこれが張り付けられていた。」

と言ってゴマ粒大の石?を見せる。

「ちっさ、こんなので騙せるんだ。」

「ああ。神獣の何か、多分爪を加工したものだ。」

と言って、トレイシーは証拠品をケースに仕舞う。

「この手口は親子鑑定でもよく使われる。」

「で。なんで不正が分かったの?」

「もう一人の鑑定士が標準石を当てたからな。」

「標準石?」

「魔力を帯びた鉱石とか角とかを加工して鑑定機の状況を確認するのに使う。」

「当てた標準石の結果にあり得ない波形が現れて気が付いた。」

「大体この手の鑑定をする時は鑑定機に検査の前後で標準石を当てて状態を確認するのがルールだ。

で、不正をしていた鑑定士は自身の標準石を当て、出てきた結果を問題無しと言っていたんだ。」

「良くバレなかったね。」

「ああ。不正直前に鑑定機を調整すると言ってこれを仕込み、終わったら外す予定だったらしい。」

「で外す前に標準石を当てられたと。」

「よくある手口だよ。」

「でこの後どうするの。」

「原因も分かったし、後は再度調整すれば終わり。」

「所要時間は?」

「1時間もあれば終わるかな。」

「だったらここで一旦片付けて寝る!」

えーっと文句を言う男二人をサーシャは黙らせ、後片づけをし、部屋を追い出して鍵を掛ける。

掛けた鍵は夜勤当番の騎士に預けた。

「明日の午後に羽化の儀を受ける候補者が来るんだからしっかり休む!」

そう言って3人が与えられた部屋に入るを見届けるとサーシャは自分の部屋に入った。


翌日、朝練を終え着替えたサーシャは食堂に入ると既に席についていた王女は微笑みを向ける。

「昨夜はお疲れ様。」

「いえ、いつものことですから。向こうから何か知らせはありました?」

「いいえ、通信機でベツコーイ家関連を調べるように頼んではおいたけど、流石に昨日の今日じゃ返信は来ないでしょう。」

ある程度人が集まったところで朝食が始まった。

状況報告が終わり今後の予定の確認になる。

「候補者は当初13人でしたが、二人減って11人、お昼過ぎに3つのグループに分かれてやってきます。」

「最初は6人、このグループは男性3人、女性3人です。」

「次は王子とその婚約者の2人、最後が何の神獣か分からない3人。」

「この3人の鑑定には王子達も見学すると言っています。」

「ケルヌ側の立会いは3人、鑑定士と助手に文官です。」

「この3人はお昼前にこちらに来る予定です。」

来訪者のリストと来訪予定時間、鑑定を行う場所と待機させる場所など段取りを決めていく。

それらが決まるとそれぞれ持ち場に散らばっていった。


最初のグループの鑑定結果が出た。

「想定通りですね。」

1人1人エリス達が持ってきた鑑定機、修理した2台の鑑定機、ケルヌ側の鑑定士が持ってきた鑑定機の4台の結果と過去の測定結果を見比べる。

どれも誤差と言える程度の違いしかなく、はっきりと神獣の特徴を示す波形が現れていた。

「鷲、豹、狐、烏、虎、蛇。各々の出自を思えば妥当でしょう。」

文官は測定結果を持ってきた箱に入れた。

6人の候補者は同行してきた役人と一緒に王城に戻り、入れ替わりで王子達がやってくる。

挨拶交わす様子を見てサーシャは隣のアリサにこそっと声を掛ける。

「随分真面じゃん・・・」

芝居の話ではわがままな俺様系だと聞いていたが、実に礼儀正しく王女と話をしている。

隣の婚約者とも仲が良さそうだ。

「きっと、従者さんが頑張って教育したんでしょうね。」


王子は竜、婚約者はグリフォン、これも想定通りだった。

「ふむ、見事なものだな。」

王子は自分の鑑定結果を見て満足そうにしている。

鑑定結果で一際はっきりしているのはエリス達が持ってきたもの。

次は修理した2台。

その言葉にトレイシーが答える。

「もう少しお時間があればこの2台も同じレベルまで調整するのですが。」

「済みません。後で私のも調整を手伝って頂けませんか?」

20歳は年上であろうケルヌ側の鑑定士の男性は丁寧な口調で申し出た。

隣で助手をしている二十歳過ぎの青年も頷いている。

「分かりました。明日以降時間を作りましょう。」

「ええ、今すぐにでも教わりたいのですが・・・」

「失礼します。」

侍従が声を掛けてくる。

ヒロイン達が部屋に入ってきた。

閲覧、有難うございます。

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鷲、豹、狐:初級ヒーロー

烏、虎、蛇:ライバル

普通、勝気、内気の順です。

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