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【本編・二ノ国編完結】前提条件が壊れた結果  作者:
二ノ国編

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18_魔物寄せ その3

滔々と素材の説明始めた先輩を黙らせ、王女はエリスに先を促す。

「素材については先輩の言った通りですが、これらは我が国に自生するものではありません。

ベラミはこのケルヌにいる虫の一種です。

ブセンは皇国とその周辺に居る鼠の一種から取れます。

ニオベは南の海辺で自生する花の実です。

どれも環境のちょっとした変化で居なくなったり、枯れてしまうので探すのが苦労するものです。」

「そしてどれもとある薬の原料としてよく知られている。」

最後のセリフは先輩のもの。

「薬?どんな薬です?」

クレスの問いにトレイシーが答えた。

「媚薬だよ。」


騒ぎが一段落したところで、先輩が口を開いた。

「魔物寄せっていうのは大体、発情期の雌を模して雄を発情させるものだ。」

それにサーシャが言葉を返す。

「確かに、うちの村でも発情期の獣の居る場所は近付かないようにしている。」

「その芝居では具体的な調合まででているのか?」

「いえ、セリフで出てくるだけです。

私やトレイシーは薬の調合で知ってはいますが扱ったことはありません。」

先輩はそりゃそうだと言って続ける。

「一部の回復薬が毒消しの素材として使われることもあるが一般的じゃないからなあ。

僕は王都の研究所の倉庫で見たことはある位か。」

「どれも取れる時期が決まっていて期間も短いですからね。」

「代わりにこれを使った媚薬の効果は抜群で魔女の秘薬なんて言われて高値で取引される。」

サーシャはアリサの方を見た。

「そう言えば魔女の秘薬って、芝居で第3王女が使っていたね。」

「第3王女?とっくに皇国に送られただろ。」

先輩の言葉に王女は言った。

「彼女達の見た芝居であれが悪役として出てくるのです。」

続けてと王女が言う。

「えっと芝居で第3王女がイーダ様の兄上を篭絡しようとして使う場面が出てくるのです。」

「兄君の機転で仕掛けた王女の方が魔女の秘薬入りのワインを飲んでしまい難を逃れるのですが・・・」

「その後王女がどうなったかは芝居では語られていません・・・」


「さっき言っていた獣相を持つ者が暴れたという事件、暴れたの男か?」

「はい、・・・通りかかった侍女に乱暴を働いたと出てくるのですが・・・」

「具体的に何をされたかは描かれていないか。」

「・・・はい・・・」

「ま、どういう目に遭ったかは想像がつくけどな。」

そう言って王女の方を見る。

王女の顔色は悪かった。


暫く話し合って遮音の魔道具を止めた頃、調査結果を持った団長が入ってきた。

「姫様、幸いマイルズの倉庫や屋敷、この宿屋にあの薬は見つかりませんでした。

また在庫の棚卸で個数の不一致も見つかっていません。」

「そう。」

「後、問題の従業員ですが何らかの薬物が使われた痕跡が見つかりました。

着ていた服に意識を曖昧にする薬の成分が見つかっています。」

そう言って団長は報告書を王女に手渡した。

「エリス、ジョルジュ、トレイシー」

3人を呼び内容を確認する。

読み終わると王女に向け3人は頷いた。

「概ね問題は無いわ。

これを第一弾としてケルヌ側に報告して。」

「承知しました。」

「それから追加で次の内容も調査して。」

そう言って、ベツコーイ家の関係者と媚薬の原料について確認するように伝える。

「ベツコーイ家ですか?確か数年前に逮捕され、処罰を受けたと記憶していますが。」

「あそこ、違法薬物も扱っていた筈よ。

取り調べした内容も確認するよう伝えて。」

「承知しました。本国に伝えます。」


閲覧、有難うございます。

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次回やっと王城入り、2の関係者と顔を合わせる予定

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