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【本編・二ノ国編完結】前提条件が壊れた結果  作者:
二ノ国編

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12_前提条件は既に壊れている・・・

2の世界も前提条件が3人によって壊されています。

気を取り直して王女は言った。

「で、実際はどうなの?」

「分かりません。書類上は女の子となってます。」

アリサの言葉にポリーが首を傾げた。

「よく分かるわね。」

「制服とかを私のところで扱っていますから。」

だから名前とか身長とか3サイズとかは分かると言った。

ただこちらで採寸はしていないし、成長期の少年少女向けの服なのである程度幅を持たせて作っている。

対象者が要求したのは女性向けの制服だったということ。

ただ・・・出身を考えると女の子であるとは言い切れない・・・


「次はヒーローについてです。」

「こちらも一つ目と同じで7人ですが、初級、クレスさんやトレイシーさんに当たる人達は同じ感じです。」

簡単にプロフィールを説明する。

「次に中級、バルバ令息達に当たる人達は大きく違います。」

「どんな風に?」

「一つ目の芝居ではヒロイン誰もが積極的に関われば攻略、仲良くエンディングを迎えることが出来ました。」

「二つ目はできないと?」

「はい、普通のヒーローは普通のヒロインしか攻略できません。他も同じです。」

「ついで、王太子、ピエール殿下に当たる人ですが、こちらは攻略するのに制限はありません。」

「ああ、そう言えばこっちでは自身の実力が相当高くて、かつ普通、勝気、内気のヒーローと仲良くなっていないとできないって言っていたね。

二つ目は違うの?」

「はい、3人は全員神獣持ち、それも失われた神獣を復活させたものです。

扱いは特待クラスに所属する私達同じ・・・それよりも上でしょう。」

「ああ、成程、王子の妃となってもおかしくない立場な訳だ。」

「はい、なので必要となるのは王太子の悩みを解決して仲良くなることです。」

「でも最難関だって言っていたわね。何故?」

「まず芝居での王太子の性格です。

ピエール殿下は文部両道、成績優秀で教養もあり、人格者ですがこちらは違います。」

「俺様王子でわがままな怠け者、ついでに学業は得意不得意の差が大きく教養にも不安があります。」

「大丈夫なの?それ・・・」

「大丈夫じゃないです。仲良くなるには根気よく相手してそういう部分を直していかないといけないんです。」

「アリサさんならそういうの得意そう・・・」

「・・・次の問題は婚約者です。彼女の能力はイーダ様と張ります。」

「なのでルートに入ること自体は簡単なんですが面倒くさいのを相手にしなきゃならないし、王妃になろうと思ったらイーダ様クラスの相手より自身の能力を高めないといけないんです。」

「なるほど・・・低かった場合は?」

「王妃は婚約者がなり、ヒロインは側妃または愛妾です。」

どっちになるかは能力次第ですがとエリスは言った。

ここで芝居でのヒロインやヒーロー、ライバルの簡単なプロフィールを話す。

王女は何か気が付いたように顔を上げた。


「マリア殿下もお気づきの様に彼らのプロフィールは大きく違います。

まず、私達に馴染みの深い勝気のアーサー殿下です。」

「元々別の国なので一つ目の芝居の関係者で二つ目と関りがあるのでアーサー殿下で

芝居ではケルヌに滞在していますが実際は国に戻って私達の同級生です。」

「あれの影響ね。」

「芝居ではマリア殿下の死亡を受けて避難する目的でケルヌにいたのでしょう。」

「実際は単なる交流を目的とした留学。

学園はこちらに通うため、戻ってきました。」


「ついでに勝気のヒロインも違います。

勝ち気のヒロインの父は風土病の流行で亡くなっていますがこちらでは健在、風土病克服の立役者です。」

「あれ?それってエリス達の研究の成果だって聞いたけど。」

「はい、彼の研究を知ったマイルズ家が後援者となり、それを元に私達が対策案や技術を用意した形です。」

「彼の研究が無ければ幾ら私達が支援したとしても芝居の様に大勢の人達が死亡していたでしょう。」

「なのでケルヌでは彼は英雄なのです。私もその通りだと思います。」

「芝居では勝ち気ヒロインは中傷や貧困と戦い、父の無念を晴らすべく頑張る子でしたが、今の彼女は英雄の娘でその手の出来事とは無縁です。」

「あれ?さっきはプロフィールは変わってないって言ってなかった?」

「済みません、分かり辛かったですね。彼女の状況が変わったのは彼女が変えた訳ではなく周りが変わっただけです。」

「彼女自身が変えようとはっきり言うと自分を高めようという行動はしていません。

状況に合わせた努力はきちんとしているので体力、学力、教養は芝居より上がっていますが立場に応じた範囲に収まっています。」

「ああ、サーシャみたいに体力がカンストして別次元とか、エリスみたいに論文出して一人者になるみたいなことはしていないという意味か。」

「普通と内気については風土病の流行が無かった分それに合わせて変わった位です。」


「次に王太子となる王子ですが、彼がおかしくなるのは風土病で身近な乳兄弟である従者を失ってからです。」

「彼が健在で何かと世話を焼いているので芝居よりはずっとましな少年になっています。」

「王子と仲良くなる一大イベントは風土病の克服ですが既に達成されています。」

「それで勝ち気ヒロインは王子他と仲良くなっていますが、婚約者ともというか婚約者の方と仲が良いので彼女が王子と仲良くなろうとは思ってないでしょう。

彼女の理想の男性は英雄である父親。脳筋の傾向がある王子は好みではありません。

彼女の夢は父親の故郷や私達の国、その他の色々な国を父の様に旅することですから。」

「王子と仲良くなる暇は無いということですか。」

「はい。アーサー殿下とも知り合いの様ですが興味があるようには見えませんね。」

それらは全てアリサの実家の調査結果である。


「次に大きく変わったのは白鳥の神獣持ちのヒーローです。

彼は芝居では鷲の一族のせいで自身の神獣を奪われ、闇落ちしますが普通ヒロインが頑張れば救うことができます。」

「実際は昨年の一件で闇落ち理由が消滅したので普通に仲良くできる相手となっています。」

「それ以外でも風土病ではなく特異体に襲われて大怪我したり、家族を失ったりという過去が軒並み消滅しています。」

「それって・・・サーシャ?」

「はい、サーシャ達が積極的に狩ったというのもありますが美味しさが知られて育つ前に狩られるようになったのが大きいでしょう。」

「特にケルヌでは特異体を子供の内に保護して育てて食肉として出荷しているので。」


色々と話を聞いた王女は疲れたように最後に言った。

「説明有難う。貴方達の話、参考になるんだがならないんだか・・・

芝居とは状況が変わっているには理解したわ。

後は自分の目で確かめるとします。」

閲覧、有難うございます。

面白いと思ったら評価をお願いします。


壊された前提条件

・親子鑑定から発生した紋章鑑定により不正が事前に暴かれた

・風土病で死亡した関係者が存命

・特異体の襲撃による悲劇が激減

・1の第三王女関連でアーサーの行動が大きく変わった

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