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【本編・二ノ国編完結】前提条件が壊れた結果  作者:
二ノ国編

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11_二つ目の芝居

最後に爆弾投下

「ケルヌの話をする前に確認しておきたいんだけど。」

と王女はエリスの顔を見る。

「貴方が大樹の石板について知っていたのは3つ目の舞台でそれを使う場面があったからで間違いない?」

「はい。」

「そう、そこら辺については後で詳しく教えて貰うことにして今はケルヌの話と思ったけれど、結構遅い時間になったわね。

続きは明日聞かせて貰うわ。」

そう言ってこの場はお開きとなった。


翌日、二つ目の国の宿場町、明日はケルヌ入りである。

馬車なら二日は使う道のりを馬で一気に駆け抜けてきた。

温泉のある宿で体を解し、食事を済ませる。

ここも同じように貸切状態となっていた。

昨日と同じように魔道具を起動して侍女達が出ていく。

「さてと、まずはケルヌのことだけど、芝居ではどういう風に語られているの?」

王女の言葉にエリスとアリサは交互に話をする。

「有難う、私の知識と齟齬は無いわ。アーサーから聞いた話とも一致している。」

今まで国名は知っていたものの特に調べても居なかった・・・と言うか調べる時間がロクに取れなかったクレスとポリー。

「えっと、(ケルヌ)の国だったって建国神話や大陸史の授業で軽く習った位だったので助かります。」

「ケルヌの獣人って契約した神獣や聖獣の影響だったんですね。」

「獣相が表に出ている者は滅多に国外に出ないから会う機会も殆ど無いからね。」


続けてヒロインの話をする二人。

ある程度話をしたところでエリスが言った。

「今、ケルヌで問題になっているのは国を支える12の神獣、その頂点である4大神獣の内、100年以上に渡って王家の祖である竜以外現れていないことなんです。」

「えっと、竜以外と言うと火の鳥:フェニックス、白狼:フェンリル、大亀:玄武だっけ。

それを敬う家は残っているんだよね。」

「二つは残っていますが血統の乗っ取りがあったせいで、神獣の紋章を宿すものが現れていないのです。」

「一つは家ごと隠れてしまって、表に出てきていません。」

「で、3人のヒロインが各々失われた神獣の紋章を宿していたというのがこの芝居の根幹です。」

「芝居では羽化の儀でそれが分るんですが・・・」

「既に3人がそうではないかと疑われているという訳。」

「何故?」

王女とアリサの視線がエリスに向かう。

「エリスのところの親子鑑定を紋章に応用した結果、3人の魔力波が判明している9つの神獣と一致しないことが分っているからよ。

ついでに3人の魔力波が一致しないから失われた神獣が現れたんじゃないかって騒ぎになっているの。」

「そんなところへ鑑定不正が判明したから騒ぎがさらに大きくなって僕達が呼ばれたということですか。」

トレイシーの言葉に王女は頷いた。


「芝居を信じるとすると失われた神獣の再来ということになる訳だけど。」

「それについては何とも・・・」

「そもそも芝居のヒロインって実際に居るんですか?」

「私のところの商会で確認した結果、プロフィールに一致する子がいるわ。」

「その子達って・・・」

と言ってポリーの視線は3人に向く。

「私達と同じように芝居を夢で見たかどうかは分からない。」

「ただね・・・多分見てないと思う。」

「何故?その理由を聞いても?」

王女の言葉にエリスは答えた。

「プロフィールが芝居の最初の状態と変わらないからです。」


「私達の芝居の最初の時点のプロフィールはサーシャは騎士科、エリスは文官科、私は淑女科です。」

「でも実際はサーシャは淑女科、エリスとアリサは特待クラス。」

「夢で芝居を見たことで行動した結果、状況は変わりました。」

「その影響は僕や家族にも大きく出ているよ。

芝居の僕は文官科で身なりを構わない学者馬鹿だった。

体力も無くてとてもじゃないけど特待クラスに入れるような人間じゃなかった。

実際、エリスと仲良くなるまでの僕はそういう頭でっかちな子供だったしね。」

「そう言えばトレイシーさんは芝居の話を聞いていたみたいだけど、何時なんです?」

クレスの言葉に10歳位かなと答えた。

「成程、もし芝居を知っているなら行動が変わっている可能性が高いという訳ね。

確かに貴方達が行動した結果、あれは皇国に追放された訳だし。」


「貴方達が知っている範囲で良い。芝居と違う点を教えて貰えないかしら。」

「その前に芝居の前提を話しても良いですか?」

「そうね。お願いするわ。」


ヒロインは3人

普通:旅の楽師の娘、神獣は火の鳥

勝気:他国から来た研究者を父に持つ娘、神獣は玄武

内気:隠された一族の出身、神獣はフェンリル


「・・・ちょっと待って、最後の子、他は娘なのになんでこの子だけ出身?」

王女の言葉にアリサが重々しく告げた。

「この一族の子は、成人の18歳になるまで全員女の子として育てるんです。」

「「「はい?」」」

「芝居では男の子でした。」

「「「!!!はい!!!」」」


「えっとこのお芝居ってヒーローと恋愛を楽しむものだって言っていたよね?」

恐る恐るポリーが聞いてくる。

「「はい。」」

エリスとアリサは頷いた。

「何でヒロインが男なの!!!」

「・・・私達もそう思います・・・」

「お芝居の途中でそれが明らかになった時、頭が真っ白になりました。」

閲覧、有難うございます。

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この世界では同性婚は禁忌とはなっていませんが子孫を残すのが義務の貴族では認められません・・・

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