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【本編・二ノ国編完結】前提条件が壊れた結果  作者:
二ノ国編

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10_紙芝居

「色々気になることはあるけれど、一つ目の舞台についてはどういうものか何となくだけど理解した。」

クレスは言葉を一度切ってまた話し出す。

「でもよ。聞いた話だと3人は別々に舞台を見たっていうんだろ?それも色々なパターンで。

有り得るの?

幾ら芝居だと言っても採算がなりたつようには思えないんだけど。」

「夢だからって言うには何かもやもやするのよね。」

「クレスさん、ポリーさんは実際に人が演じる芝居を想定しているからそう思うのでしょうね。」

「そう言えばイーダから聞いたが最初は本を読んだと言い、後から芝居だと言った。

芝居と言うのが理解しやすいだろうからという理由で。

実際はどういうものなんだ?

それは話せないことなのか?」

「言え、先日は突然だったので本だの芝居だのと言いました。

あの後、3人で考えましたが一番近いのは私のところで扱っている紙芝居です。」

「ああ、あれか。偶に従弟達に頼まれて()るけど面白いよな。

絵本を読むより大勢で楽しめるし。」

「姉上達のところにも何本か贈ったが好評だと手紙に書いてきていたわね。」

王女の言葉にアリサが説明を始めた。


「紙芝居というのは絵を見せてその絵の台詞を言って次の絵を見せてと言うものです。

そういうものだと言うは皆知っていますね。」

全員が頷いたの見て言葉を続ける。

「私達の見た本、芝居というのはこれに物凄く近いのです。」

「最初に3人の主人公の誰かの紙芝居を選ぶ。

これで芝居はその主人公で進みます。」

「最初シーンは学園の入学式。

私の芝居は騎士科に入学して話が進みます。」

アリサ、エリス、サーシャの順で話す。

「成程、人が演じるんじゃなくて絵を見て説明したり、セリフを言ったりするんだ。」

「それなら観客が一人でもおかしくないですね。」

クレスとポリーは納得した様だった。

「最初の内はこの物語、舞台と言うのはどういうものかと言う説明で進みます。

まあ学園長の挨拶とか色々長いからすっ飛ばされたりもしますが・・・」

「そうね。人が演じる芝居ならそういうのをすっ飛ばせないけど、紙芝居なら観ている相手が飽きたりしたらすっ飛ばして先に進めたりとかしますね。」

「そうやって入学式を終えると選択が出来るようになるんです。」

「選択?」

「はい。

まっすぐ教室に向かう。

中庭に寄り道する。

暫く講堂に残る。

こんな感じですね。」

「普通の紙芝居なら順番に読んでいくだけですが

この紙芝居では行動が選べるのです。

ここでまっすぐ教室に向かうと教室でポリーさんと会話が始まります。」

「中庭に寄るとクレスさんが居て会話します。」

「講堂に残ると王子殿下と会話しているスティーブン様を見るみたいに話が進みます。

どれを選んでも次のシーンは教室です。」


「学園が舞台ですから色々な授業を受けます。

受けた授業によって色々な能力が上がります。

合間合間の時間にあちこちに行って色々な人に会って会話します。」

「見る側はどんな授業を受けたりするのか、合間時間にどこに行くのかを選ぶことができます。」

「例えばトレイシーに会いたいから図書館に行くようにすれば彼と会う機会が増え仲良くなります。」

「クレスさんなら演習場ですね。そこに行く機会を増やせば仲良くなります。」

「会話も時々セリフを選ぶことができるようになります。」

「自分だったら言わないようなセリフを言って相手の反応を見たり、仲良くなるために相手が好むようなセリフを言ったりそういうことをします。」

「そうやって自分を磨き仲良くなると単なる授業だったのが特別な出来事が起こるようになるのです。

まるで物語の様に。」

「私達はそれをイベントと呼んでます。」

「イベントを重ねて仲良くなるとエンディングの卒業式でその相手と将来を誓い結婚したりします。」

「誰とも仲良くなったりしなかったら?」

「その場合、私だとポリーさんと一緒に騎士になりましたっていうものになります。」


「なるほど。芝居は芝居でも特殊な紙芝居で自分の行動が選べる。

そして選んだ行動によってエンディングが異なると。」

「はい、ただし何時でも何でも選べる訳ではありません。

あくまでも紙芝居が用意したものの中でです。」

「私達はこの用意された芝居は何度もやって色々な選択を試してきました。」

「だから私達はこの芝居についてはかなり詳しいです。」

「だけど、私達が知っているのはあくまで芝居です。」

「現実とは違うという訳ね。」

「はい。なので次に話すケルヌの舞台についても私達が観た芝居はこうだったということを頭において置いて欲しいのです。」

「分かったわ。」

閲覧、有難うございます。

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