25_他の者達の末路
ゲームの舞台裏。
旗印(第三王女)が居ない分ゲームよりかなりましですが問題が解消された訳では無いです。
「王女に同行した者達は全員平民落ちで皇都を追放されたと聞いているわ。」
王女は会話を続けた。
「元々ね。王妃に付き添って王国に来た者の多くは皇国にとって要らない存在だったの。」
(((そこまで言う!)))
イーダは知っていたらしく平然としている。
今度はエリスが手を上げた。
「何でそんな人達を連れてきたんです。」
「連れてきたんじゃなくて無理矢理ついてきたという話よ。」
「そんなに皇国に居たくなかったんですか?」
「あの頃、皇国では貴族が増え過ぎて、腐敗し共食い状態になっていたの。」
「先代と今の皇帝はそれを是正しようとして粛清の嵐が吹き荒れていたわ。」
「王妃様の輿入れもそれに巻き込まれて酷い目にあうのを恐れた皇太后様によってなされたもの。」
「粛清、処刑されなくても能力を示せなければ平民落ちという状況で貴族の多くは王妃と共に新天地に逃げようとした。」
「国は受け入れたんですか?」
「そんな訳ないでしょ。そんな穀潰しを受け入れる余力なんてないわ。」
「どういう経緯でそうなったかは聞いてないけど、王家の直轄地に難民として送り込んだ。」
「それで?」
「中にはそれなりに真っ当な者もいたから王妃の直轄領として今ではそこそこ栄えているわ。」
王も王妃も見殺しにするつもりは無かったからと王女は呟く。
「ただ大半の者は耐えきれず逃げ出した。」
「そういう者は皆皇国に送り返した。」
「・・・」
「あの頃。あれについていたのはこの国に順応して生きていくことを選んだものだと思っていたの。」
「・・・でもそうじゃ無かった・・・」
エリスの言葉に王女は頷いた。
「親世代は過去を懐かしんで皇国に居た頃は良かったみたいなことを口にしていたわ。」
「だけど親達は分かっていた。今の皇国に自分達の居場所は無いってこと。」
「だけど子の世代は分からなかった。」
アリサの言葉にイーダが続ける。
「ええ、親達は粛清の風を直に感じていたから逃げ出した訳だけど、子供はそれを知らない気が付いていない。」
「祖国での栄光だけを聞かされて夢を見てしまった訳ですか。」
「そう。そして自分達を助けてくれない王妃様を見限って何も知らない王女を利用して甘い汁を吸おうとした。」
「それで皇国に送り返されたと。」
「流石に今の直轄領でそういう馬鹿なことを考えるものはいないと思うけど。」
イーダの言葉に王女は首を横に振った。
「王妃様は未だに警戒して弟を直轄領には近づけていないわ。
あの地は私かアーサーに継がせるつもりみたい。」
「ピエール王子殿下ではなく?」
「ええ。ピエールだと甘えてしまうだろうからと仰っていたわ。」
サーシャが暫く考えてから口を開く。
「前にマリア王女殿下が襲われたのって関係ありますか。」
「分からない。でもあの国には皇国から逃げ出したものが結構多くいるわ。」
「さっき、皆皇国に送り返したと言ってませんでした?」
「我が国に来た者はね。」
「他の国に逃げた者も多いのよ。」
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